ここまで、子どもの"揺るがない"自己肯定感を育むためには、他者評価よりも自己評価を重視させるのが望ましいと話してきましたが、ここでママパパのみなさんに知ってほしいもう一つ大事なことがあります。


確かに、親御さんがお子さまへの接し方を工夫するのは大切です。しかし、実際にはやはり、子どもは一番身近な存在である親の考え方に大きな影響を受けてしまいます。


もし、ママパパのみなさんの自己肯定感が低ければ、育児や仕事で生じる挫折感やストレスが子どもに伝わってしまったり、あるいは子どもに対しても自分と同じようにネガティブにみてしまう恐れがあります。


そこで、子どもに揺るがない自己肯定感を育むためには、子どもの自己評価を重視するとともに、ママパパご自身の自己肯定感を高く保ち、深い愛情を注ぐことが望ましいのです。


もう既に自信をもってるよ、という親御さんはとても素敵ですが、一方で、いまそんなに自信が持てていないという方も不安になる必要はありません。先に説明した、他者評価よりも自己評価を大事にする考え方に従って、悩んだ時には立ち止まって考え方を見直してみましょう。


例えば、以下のような悩みの場合。


◆働いていて、子どもと一緒に過ごす時間が少ない。傍にいれないなんて親失格ではないか
◆育児に覆われて家の中が片付いていない…家事・育児がきちんとできないなんて、ダメだなぁ
◆子どもが良い子にしてくれないのは、自分のしつけがよくないからではないか



これらは、「母親なら家事と育児をきちんとこなすべきだ」という家族や世間一般の価値観・評価またはその思い込みが前提にあり、無意識のうちにその理想像に合わせて自分を比べているからこそ、プレッシャーやストレスを感じてしまうのです。また、その他にも、子どもの成績、パパの収入、パパの会社での地位などもすべて他者からの外部評価です。


このような外部からの評価やそれに基づく理想に左右されていないかどうかを見直し、ママパパご自身が自分に対してポジティブに考えることで、同じ状況でも以下のように解釈することができます。


◆働いていて、子どもと一緒に過ごす時間が少ない。傍にいれないなんて親失格ではないか

私が働くことで生活に余力が生まれ、自己実現もできている

育児に覆われて家の中が片付いていない…家事・育児がきちんとできないなんて、ダメだなぁ

家の中が片付いていないのは、それだけ育児を頑張った証

子どもが良い子にしてくれないのは、自分のしつけがよくないからではないか

子どもを自分の思い通りにしようとしても無理なこと。"悩む"ほど自分はよく子どもと向き合っている

※育児やその他に追われているなど、状況によって肉体的・精神的に過度な負担を感じている場合があります。無理をせずにまずは身近な人にご相談を。


"物は考えよう"という諺がありますが、まさに自分の考え方こそ、自分自身でコントロール可能なもの。


育児も家事も仕事も、すべて思い通りに実行できる人はほとんどいません。自分にできる範囲のことを意識しながら、できなかったことよりできたことに目を向けて、自分を褒めることを心がけましょう。そして困ったときには周りの人に頼りましょう。


まずはママパパのみなさんが前向きに自己を認める、その姿勢こそが子どもの揺るぎない自己肯定感を育むための一歩なのかもしれません。