先日、東京・青山にて、とあるイベントが開かれていました。
そこでは、子どもの障害と本気で向き合いながら、家庭で療育をしてきた先輩パパママが100人、大集合!
そして、まさに子育て真っ只中のパパママが、先輩パパママに相談をしたり、一緒にワークをする、というものでした。
当日、会場はものすごい熱気に包まれていました。
イベントでは、ネイルサロンやメイク、はりお灸がワンコインで体験できるコーナーや、ほっと一息つけるカフェスペースが用意されており、いつも忙しいママたちがゆったりと寛げるスペースもありました。
実はこのネイルサロンやメイクコーナー、カフェやフリマの店員さんは、みんな発達障害のある子の子育ての先輩パパママや支援者。
ネイルをしてもらっている間、お茶を飲んでいる間など、心身ともにリラックスしながら、子育ての相談をすることができるのです。パパママの笑顔が絶えない、とっても素敵な空間でした。
方や、真面目なディスカッションが繰り広げられるスペースも。
慶應義塾大学文学部教授の山本淳一先生からの講演があったり、「こんな仕組みがあったらいいのに!」というアイデアをその場でディスカッションするビジネスプランセッションもありました。
真剣に、でも時に笑いながら話し合いを進めている参加者のみなさんの表情がとても印象的でした。
このイベントを主催したものは、NPO法人ADDSという、自閉症児の保護者が家庭で療育をできることを目指し活動している団体。
自閉症スペクトラム障害のお子さんは、言葉がうまく話せなかったり、 興味の幅がとても狭かったり、手先の不器用さや運動の苦手さがあります。そのような様々な症状から、人とコミュニケーションをとることや、基本的な生活を行うことに困難を抱えている子どもたち・・・そういった状況を改善するため、ADDSではお子さんと親御さんに向けた療育のサポートを実施しているのです。
例えばADDSでは、家庭で療育できることを目指したペアレントトレーニングを提供しており、これには子どもの発達の状況を見極めて課題を構成し、更に保護者や家庭の状態に合わせて日々の療育内容を組み立てる高い支援スキルが必要となります。
この見極めと課題構成の部分は、専門のコンサルタントが担いますが、既に構成された課題を、応用行動分析という理論に則り基本的な方法で日々子どもに実施することは、一定の研修を受けた保護者や、学生・社会人などの初級セラピストでも可能です。
こうして、専門家と保護者、初級セラピストがうまく役割分担をしながら家庭療育を進め、子どもの発達を促進していくのが、ADDSの支援のスタイルです。