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子どもの可能性をつぶしたくないなら「自己同一化」に気をつけよう

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子どもの才能を伸ばしたい、個性をのばしたい!と思う親御さんも多いのでは?そんな親御さんに向けて、「子どもの可能性が伸びていくために、親が意識すべきコツ」を5つのポイントに分けてご紹介。今回は最後、5つ目のポイントをお伝えします。


過去4回にわたり、私の経験を踏まえて4つのコツをご紹介しました。
今回は、このテーマの締めくくりとして、対極に位置する『子どもの可能性をつぶしてしまう親のNG行為』について、ご紹介したいと思います。

子育てで「してはいけないこと」

子育てにおいて「絶対」というものはありませんが、「した方が良いこと」と「してはいけないこと」は確かににあるものだと思います。

「した方が良いこと」については、子育ての専門家がすすめていたり、育児書にも書かれていたりなどするので、参考になるものがたくさんありますが、「してはいけないこと」に関しては、それぞれ意見が異なる場合があります。

子どもの可能性をつぶしてしまうかもしれない!?親のNG行為とは

NG行為は、なかなか限定しにくいものではありますが、個人的には下記の4つを子育てのタブーだと考えています。

1)自分の価値観を押しつけること

知らず知らずのうちに、子どもの「自分でできる」という気持ちを抑えつけていませんか?
自分の価値観だけで子どもと接してしまうと、子どもの存在自体を否定してしまうことになりかねません。結果的に、子どもは自分に自信が持てなくなってしまい、本来の持ち味や才能を発揮できない子になってしまうかもしれません。

2) 子どもの話をよく聴かずに、頭ごなしに決めつけてしまうこと

親からの一方的な会話や指示などは、そういう意図がなかったとしても、子どもにとっては「会話を拒否された!」という印象につながってしまいます。
これは、子どもの対人関係能力やコミュニケーション能力を上げる機会を削いでしまうものになります。
逆に、子どもの話にしっかり耳を傾け、会話するということは、子どもの対人関係能力やコミュニケーション能力を上げるチャンスとなります。

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3)子ども自身に考えさせず、すぐに手を差しのべてしまうこと

「これはこうした方がいい」と、つい手を差しのべてしまってませんか?それは、時に愛情ではなく、子どもを甘やかすことにつながってしまいます。そうすることで、子どもの思考力と精神的自立を削いでしまうのです。
また、子どもは時に、自分の我を通そうと泣いたり、わめいたりすることがありますが、この時に親が冷静な判断ができず、折れてしまうことも結局は甘やかしになってしまいます。
その時は、ちょっと手を止めて、「あなたはどうしたいの?」と、子どもに投げかけてみることも大切ですね。

4)できない場合に、すぐにやめさせてしまうこと

「できなかったことが、できるようになった!」という達成感は素晴らしいもの。
ただし、それを達成する前に子どもから取り上げてしまうのは、どうでしょうか?子どもがせっかく頑張ろうとしているのに、ちょっとできないだけで「この子には向いていない」とすぐにやめさせてしまうのは、もったいないですね

親の役目としては、子どもが自ら選んだ道から、外れないよう支援すること。途中の過程をみて、親が進むべき道を決めてしまうのは、究極の押しつけとなってしまうのです。

過去、私もNG行為をしてしまっていた

いかがでしたでしょうか?
この4つを見て、当てはまるなあ、と思った方はいますか?

実は、正直なところ、この4つのNG行為、過去私自身がすべて一度はしてしまったことなんです。

その時は分からないのですが、後になってよく考えてみると「やってしまった!」と頭を抱えることばかり。。

親と言っても子育て経験は、子どもの年齢に比例しますから、子育て中はすべて初めての経験となります。

ですから、今子育てに悩んでいる方は、もちろん、NG行為を参考にはしていただきたいのですが、「パーフェクトなどあり得ない」と、ぜひ肩の力を抜いてください。
むしろ、試行錯誤の連続と葛藤を通して、自分の子育てを客観的に見ることができるようになるものです。

親の「自己同一化」という心理が、子どもの可能性をつぶしてしまう!?

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子どもを持つ親であれば、誰もが子どもの幸せを願ってやまないでしょう。

ただし、先に述べたように、つい無意識のうちに子どもの可能性をつぶしてしまうような行為をしてしまうことがよくあります。私も、過去にその経験があります。

この行為は、愛情の裏返しとも呼べるものなのですが、誰もが陥りやすい落とし穴と言えます。その背景には、様々な要因があると思われますが、私は「親の自己同一化という心理」が大きく影響しているのではないかと考えています。

「自己同一化」という言葉にはいろいろな解釈がありますが、要は「自分と子どもを同一化してしまう」つまり「自分が思っていることは、子どももきっとそう思っているはずだ」と思ってしまう心理のことです。

特に母親の場合は、生まれる前の10カ月以上も前からおなかの中で子どもを育ててきたわけですから、父親よりも“自分の子ども”という意識が強くなるものです。そのため、子どもに対して自己同一化しやすくなってしまいます。

例えば母親の場合。子どもが自分の言うことをきかなかったり、逆らったりすると、母親として虚無感のような感情が溢れ、無意識のうちに4つのタブーを犯してしまうのです。

自己同一化に陥らないためのポイント

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子育てにおいて自己同一化に陥らないためには、

・自己同一化している自分に気づくこと
・別の角度から自分をみること


に尽きると思います。

「自己同一化している自分に気づく」ためには、「この子は自分が産んだ子どもだが、気質や才能など、自分とは異なる面を持っている!」と子どもを客観視してみましょう。そうすると、次第に我が子のことを「一人の人間」としてみなし、より理解できるようになります。

「別の角度から自分をみる」ためには、「子どもが親の言うことをきかなかったり、反発したりすることは、ある意味成長の証である」と、受け止め方を変えてみることも一つポイントです。

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コミュニケーションには、1.2.3のステップがあります。
この場合の、1のステップは「情報・現実・事実」など、実際に目の前で起こっていることを指します。

2のステップは、それらをどのように受け止めるかという「反応」のこと。例えば、コップに飲み物が半分ある時、「もう半分しかない」と反応するのか、「まだ半分も残っている」と反応するのか、次の3のステップである行動に大きな影響が出てきます。

コミュニケーションで重要になるのは2のステップで、この受け止め方や解釈の仕方次第で、その後の自分の人生の見方が変わります。
この2のステップである「受け止め方、解釈の仕方」がプラスに働くようになると、

「欠けている自分」が「満たされている自分」となり、
「先の見えない自分」が「先につながる自分」となり、
「目先にとらわれていた自分」が「視野の広い自分」へ視点が切り替わっていき、自己同一化の呪縛から、だんだんと解放されていくのです。


いかがでしたでしょうか?
ぜひ、改めて4つのNG行為をチェックしていただければと思います!

しかし、親の子育て経験は、子どもの年齢に比例するもの。
一番大切なのは、試行錯誤や葛藤こそが、我が子の成長につながるということだと思います。

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この記事を書いた人
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武蔵野学院大学 准教授 吉井伯榮

1953年11月生まれ  
・一般社団法人 日本パーソナルコミュニケーション協会 代表理事
・子育て世代を応援する「子育て診断士」会 会長
・武蔵野学院大...

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