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公開 2015年11月19日  

子どもの才能は親の手で「伸ばせる」ものなのだろうか

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子どものことを思うからこそ、親はつい、子どもの先回りしてアレコレしたくなりますよね? 実はこれが子どもにとっては、百害あって一利なしということだと言うのです。だったら親は、子どものために何ができるのでしょうか? 実は、それは、たった一つのことしかないというのです。さて、それは一体…?


ぼちぼちと受験シーズン到来

小学校受験、いわゆるお受験が始まり、推薦入試を経て、中学、高校、そして大学と受験シーズンが始まった感じでしょうか?自分の場合は、高校受験と、大学受験(×2回)と受験にまつわる思い出は良いことはないのですが、“自分以上に親が心配していた”…というのが、今となっては良い?思い出です。

当時は、なぜ自分以上に心配しているのか?と他人事のように思ったりしていましたが、今は自分に子どもができて心配する気持ちも分かるようになりました。ざっくり20年くらいかかりましたが(笑)。

子どもの才能を親が引き出すことができるのか?

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最近の子どもは、習い事や塾、はたまた早期教育を重視して、スケジュールがぎっしりで遊ぶ暇もないということもあるようです。

個人的には、お受験というよりも、その先にどんな大人になるのか?ということが一番気になるのですが、そのために親ができることってあるのでしょうか。子どもの才能(お受験も含む)を親が引き出すことはできるのでしょうか。

少し前の雑誌『クーヨン2014年1月号』を見ていたら、幼児教育や整体の大ベテラン先生である、あまややすこさんの記事がありましたので引用します。

才能のベースとなるのは想像力

<才能と言われるものは、すべて想像力とつながっています。新しいことを発明するのも、作品をつくるのも想像力。運動選手だって「自分はできる」という想像力があって、先を目指せるわけです。

想像力があり、自立しているのが成熟した人間。まずはここを目指して子どもを育ててあげたいですね。>

こうして子どもを育てていると、自ずとその人の「才能」が表れてくるというのです。ちなみに、この想像力を育てるには、絵本が一番いいとも話されています。

しかし、子どもの想像力は、親がどう頑張っても伸ばすことはできないのではないでしょうか。もちろん、環境を作ってあげる、ということはできたとしても“想像力そのものを教える”というのはできないでしょう。

広告クリエイターなので、仕事でも同じようなことを体験しますが、アイディアの発想の仕方は教えることができても、アイディアそのものは教えることができません。

大人ができることは「見守る」ことだけ

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あまやさんの話は続きます。

<「これだけを伸ばす」というかたちで教育するのは、避けたいですね。心身ともにバランスよく育ってこそ、その子に備わった才能が芽を出すのです。大人ができることは、「伸ばす」ことより「見守る」ことではないでしょうか。>

結局、大人ができるのはこれだけ。
でも、“子どもを信じて見守る”、というのは、逆に言うと親にしかできないことです。

子どもの育ちは、紆余曲折が必ずあって絶対、親が思うようにはいきませんよね。そういう時こそ信じて見守る、という親のスタンスが大切なんですね。

そう考えると、子どもの受験結果を子ども以上に心配していた自分の親、っていうのは、いい親だったんだなあ、と今さらながらに思いました。

最後にあまや先生の言葉を引用します。

<才能は、親が伸ばしてやるものではありません。その子に才能があれば、親が止めても溢れ出る。才能とはそういうものです。親がやるべきことは、特定の何かを伸ばすことより、ひととして必要なものが欠けないように補ってあげること、そして慈しんでいくこと、それくらいしかありません。>

ということで、たった一つのことぐらい、ちゃんとできるようになりたいものですが、意外と難しいんだよな〜、これが…(汗)。

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