最近では、小学校に上がる前から水泳や、英語、ピアノなどのお稽古ごとや、塾などに行き始める子どもも、たくさんいるのではないでしょうか。そう考えると今の子どもたちって、かなり多忙な気がします。
忙しい上に、遊び場がなかったり少子化の影響もあるのでしょうか。
実際、子どもが遊んでいる姿を街ではあまり見ない気がします。
そこで、京都大学教授で臨床心理学の先生でもある河合隼雄さんの著書『「子どもと学校」(1992)岩波新書』に面白いことが書いてありましたので、引用させてもらいます。

『子どもの育ちに必要なのは、ボーっとする時間』その理由とは?
塾や習い事など、今の子どもたちって忙しいですよね。もちろん、時間を有効に使うことは大事なのですが、実は、子どもにはボーッとする時間が必要だというのです。親はボーッとしてる子どもを見ると「ホラ、ボーッとしてないで!」と言ってしまいがち。でも、ちょっと待っても良いかもしれません、というお話です。
スクールの語源は「暇」って知ってましたか?
<学校を意味するラテン語エコールは、もともと「暇」という意味をもっていた。学問というものは暇なときにするものだ、というよりは、暇こそが真の学問を生み出す、と考えるといいだろう。>
スクールの語源は、そもそも“暇”。
こう考えると、現在の子どもたちには真の学問を生み出す“暇”が、俄然少ない気がします。
うちの子どもも、週4くらいで習い事をしていますので、かなり多忙です。
現代の大人は指導しすぎてしまう!?
また逆に、現代の大人の問題についてもこう書かれています。
<大人たち(特に教育者と言われる人たち)は、指導したり、言いきかせたりすることが好き過ぎる。自由な遊びのなかに、子どもの創造活動が現われ、それを通じて子どもたちは自ら癒され、自ら育ってゆくのである。>
子どもに”暇”な時間を与えることで、その暇を子どもが自由に使う。
そうした環境の中で自らが勝手に行う遊びを通じて、勝手に育つ、というのが本来の子どもの姿だというのです。
そして、それこそが真の学問を生む、というのです。
確かに、現代は「教えすぎの大人」と、その教えを請う「忙しい子ども」、という構図があるかもしれません。
遊びこそが、子どもの創造性を生み出す
さらに、暇な時間に行う遊びの重要性についても書かれています。
<遊びによって子ども時代に培われたイマジネーションのはたらきは、成人してからも創造活動をするときに、そのベースとなっている。「お勉強」で固められ、遊びの少ない人間は、成人してから創造的な仕事を達成できないのである。>
海外では、こうしたことが意識されているのか、実際に、子どもの遊びの中から、好きなこと、夢中になることを見つけて、それを自分で探求していくことが、「学びそのもの」という考え方で、かつ学校現場において実践されています。
日本の偏差値重視で、正解を求める学校教育とは根本的に違っている気がしてしまうのは、こういうベースがあるからかもしれません。
かのエジソンは、子どものころは“怠け者”、と言われていたようです。暇な時間を、空想や遊びの時間に使って、楽しんでいた成果が大人になって現れたのかもしれません。
子どもがボーっとしているのを見て、つい“時間がもったいない!なんかしなよ!”と言っていたのですが、子どもにとっては、ボーと暇を過ごすことも必要なのですね。
将来のエジソンになるためには、子どもには積極的に暇を与える必要がありそうです。
と言っても、暇な時間には、1歳の弟と一緒に変顔の練習をしている6歳の長男。
本当に大丈夫なのだろうか…。

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