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公開 2015年10月31日  

全国のシンママ・パパへ「親なんてかたっぽいなくても大丈夫だよ!」と声を大にして言いたい

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働くママが増えてきた最近。中にはシングルマザーの方もいらっしゃるかと思います。「今はシンママ・パパも珍しくないよね!」と言われつつも、どこかで「片親なんてかわいそうかな…」と感じたことはありませんか。今日は、そんなみなさんに私の経験をお伝えできれば、と思い書いてみました。


「ママ、家出ていくってよ」

これは私が小4のとき、小1になったばかりの妹に実際に伝えた言葉です。


妹は
「えーいつ帰ってくるのー?ご飯はー?」
と、トンチンカンなことを言って全く理解できずにいましたが

父と兄と別れ、
母と私、妹の3人の新居についたとき、
やっと状況が分かったのか、大泣きしていたのを今でも鮮明に覚えています。


絶対に転校はしない!と主張したせいで
私たち二人が私立に通い続けられるよう
母は昼夜をとわず働くようになりました。

朝の支度の1時間、
夕方、次の仕事に行くまでの30分が母と会える時間。

夜ごはんは毎朝作り置きしてくれるものを電子レンジでチンして一人で好きな時間に食べる。

学校訪問日の参加は、仕事を休めないのでどちらか1人分だけ。

そんな生活が始まりました。

わたしは完全に思いこんでいました。

数年経ち、相変わらずの生活を続けていたころ

朝のニュースで芸能人の離婚問題がとりあげられました。


「離婚は大人の自分勝手ですよね、子どもは悪くないですから。
 片親なんて子どもがかわいそう、成長が心配ですねー…」


コメンテーターの言葉に、食器洗いをしている母がため息をついたのを感じました。


ところが、そんな母の反応をよそに
妹が、真面目な顔でテレビに反論しはじめました。


妹「え 親なんてかたっぽいなくても大丈夫だよね?」



妹「この人変だよ、体験したこと無いんじゃないの??
  何の心配してるんだろう? ね。」


妹「ママが二人もいたら困るよね~」



母を気遣ったわけでなく、
単に主張しただけの妹。

その時の私には、その言葉がとても響きました。


この時、妹は小4。
小学生になってから4年間、ずーっと片親で過ごしてきた妹。


周囲には医者や弁護士の家族がいっぱいで、遊びに行けばみんな豪邸。
「なんで苗字が変わったの?離婚したの?」と聞かれる事も少なくありませんでした。


そんな時でも妹は

「んーだって友達いるし、家あるし、親いるし、ご飯あるし、勉強できてるし。

 貧富の差かぁ~、や、そりゃ弁護士じゃないからねえ、富豪じゃないよねえ。
 
 成長が心配って言われても、ママいるし!十分うるさいし!」



と、言うのです。

それを聞いて、私はハッとしました。

これまでは
コメンテーターや一般的にいう「かわいそう」という実体験を伴わない言葉に、私自身が「自分は親が離婚してかわいそうな境遇だ」と思い込まされていただけだと。


妹の言うとおり、
何一つ生きるために欠けてる事はなかったのです。

大事なのは親の人数じゃない

今子育てをしていて感じることは
「親になると自分の存在を気にしすぎてしまう」ということ。

子どもだった自分を思い返せば
「そんなの気にしてないよママ!」という事まで、ついつい気になってしまう。

あるいは自分に経験がない事だと、なかなか自信をもって判断できない。
だからこそ、周囲の先輩ママ・パパの意見や一般的な意見が気になる。

あの時、気丈な母がニュースを聞いてため息をついたのも、今ではよくわかります。


成人し、教育関係の仕事に就いた妹ですが、最近またこんな事を言っていました。


「何百人の家族を見てもやっぱり思うんだよね。
 大事なことは、親の人数じゃない。親が1人でも3人でも、それ自体は何にも不幸じゃない。」



私も、同じ気持ちです。
何ひとつ「片親だから苦しい」と感じたことはありません。

だから、大丈夫。


私と妹の経験が、一つのエピソードとして、全国のシンママ・パパに届いたらいいなと思い投稿しました。

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