「君が生まれるまでに」
そんなタイトルで始まる、とあるお父さんが「はてな匿名ダイアリー」に残した文章を見つけて読んだのは2年ほど前のこと。
そこには、夫として、そして新米の父親として、妻が子どもを妊娠してから出産するまでに感じた心情がリアルに描写されていました。
ママやパパの立場から読んでも、あるいは子どもの立場から読んでも、「親から子どもへの惜しみない愛情」と「命の尊さ」を感じて思わず胸が熱くなってしまうメッセージ。
ぜひ、多くの方々に読んでほしいと思います。
【心が熱くなるメッセージ】父から愛するわが子に贈る最高のラブレター『君が生まれるまでに』

以前、はてラボの「はてな匿名ダイアリー」にとあるお父さんが残した、生まれたわが子に宛てた愛情あふれるメッセージを読んで、同じように子どもを育てる親としてとても感動したので、みなさんにぜひご紹介します。
『君が生まれるまでに』
君がママのお腹にいるとわかったとき、ママは涙ぐんでいた。
妊娠したと聞いて僕は
「おーそうか」
なんて冷静に言おうとしたけどすぐに涙がでたんだ。
決して口には出さなかったけど、なかなか子供を授からないことでママは自分を責めていた。
僕はそれには気がついていないふりをしてきたから泣いたらダメだったんだけど我慢できなかったんだ。
君は生まれる前から、ただママのお腹にいただけで僕達二人を幸せにしてくれたんだよ。
それからの十月十日は毎日パパとママは君のことを考えていたんだ。
ママはお酒もカフェインも生ものも制限して生活していたし
激しい運動はもちろん、人混みなんかも避けて生活したんだ。
あのママが外出を控えるだなんて想像できるかい?
トイレに行っても手を洗わないような僕が
毎日うがいと手洗いをしたのもママに風邪を移さないためだったんだよ。
つわりで体中に湿疹ができたこともあった。
ママの腕や腿は正常な皮膚が見えなくなるぐらいひどい状態にまでなったけど
刺激の強い薬が使えないから痒くて眠れない夜もあった。
あまりに辛そうなママをみて、僕はママに
「大丈夫、絶対に良くなるよ」
と初めて根拠のないウソをついたんだよ。
あの時は僕はこんな日が半年以上も続くなら無理だと思ったけど
君のママは信じられない意志の強さでつわりを乗り切ったんだ。
僕たちは君に会えるのを本当に楽しみにしていた。
ついに君が生まれた瞬間はもちろんみんな泣いた。
うれしくて。うれしくて。
生まれてきたことがうれしくて、僕もママも、おじいちゃん、おばあちゃん、ひいおばあちゃんまでが泣いたんだ。
これはあまり伝えたくないけど、僕は君の出産中あまりに懸かっているものが大きすぎてうろたえていた。
院長先生に「パパしっかり」といわれてやっとか細く2回だけ「がんばれ」ってママにいったんだよ。
生んだのはママだ。ママはすごい。

こんなことを綴って結局何がいいたいかっていうと
要は君はなにかを成したりしなくても、なにか努力しなくても意味がある存在だってことだ。
(僕はいま君がうんこをするだけでものすごく喜んでいる!)
君が生まれるだけで神に感謝して涙を流した人を少なくとも僕は8人も知ってる。
そして実は君が生まれることを通じて僕自身も生まれて初めて自分は生きていていいんだと感じることができた。
もし君が自信をなくしてたり、不安を感じることがあったらこのお話を思い出してほしい。
君は生まれてきただけで本当に価値がある存在なんだ。
本当にうまれてきてくれてありがとう。
夫婦で待ちに待った子どもを授かったと知って、涙が出るほどの嬉しい気持ち。
そして日常の行動一つ一つが、まだ見ぬ子どもに左右されてしまうほどの「早く会いたい」というワクワク感。
あまりに大切なお腹の中の"宝物"だから、
"キミ"がただそこにいるだけで、ママとパパは最高に幸せな気持ちなんだ。
"キミ"さえお腹にいれば、どんなに辛いことだって乗り越えられる。
"キミ"に会える日を本当に楽しみにしていたんだ。
"キミ"が生きていること、それ自体が最高の価値なんだ。
そんな何ものにも代えがたい親の気持ちが溢れる文章に、同じように子どもをもつ親として感動せずにはいられませんでした。
実はこの文章を読んだ2年前は、ちょうど私が長男を出産したばかりの時期で、慣れない赤ちゃんのお世話に毎日悲鳴をあげていました。
まだ回復途中の産後の体を引きずりながら、毎晩に渡る子どもの授乳と鳴き声で十分な睡眠がとれず、隣で憎ったらしく寝ている夫にそのストレスをぶつけてしまったこともしばしば。
妊娠中はあんなに会えるのを楽しみにしていた我が子を腕に抱いているのに、なかなか泣き止まない子どもの顔を睨みつけてしまっている自分に落ち込む日々...
そんなときに偶然みつけたこの文章を読んで、妊娠中に夫と二人で大きなお腹をさすりながら笑い合っていた日々を思い出し、涙がこぼれたのです。
どれだけ、あなたが生まれてくることを楽しみにしていたか。
どれだけ、あなたのことを愛しているのか。
そんなことに気が付かせてくれたこの文章は、今でも私にとってとても大切なものになっています。
