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公開 2015年10月29日  

「この子の親を辞めたい!」そう感じたときに試してほしい3つの対処法

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「子どもを肯定して育てましょう」子育て本によく書かれているフレーズです。子どもを幸せにしたいと願う親なら、誰しもそうしたいと願っているでしょう。でも、現実には、子どもに否定的な事を言ってしまったり、非難してしまったりしてしまう。またそんな自分を自己嫌悪してしまう、、という方も少なくないようです。今回は、そんな悩みの対処法について書かせて頂きます。


子どもは大切なはず・・なのに

子どもを肯定しなきゃと思っていても、正直こんな風に思ってしまう時、ありませんか?

・他のお子さんと比べて自分の子どもが劣っているように感じる
・あの子が自分の子どもだったら良かったのにと思ってしまう
・なんでうちの子はこうなんだろうと情けなくなってしまう
・この子の子育てはどうしてこんなに辛いんだろうと感じてしまう

・・・この子のママを辞めたいと思ってしまう

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「この子のママ辞めたい」悩みの理由

乳児期は、夜泣きの有無や機嫌の良し悪しなどで育てやすさに差を感じてしまったり、周りの人からアレコレ言われたりしてプレッシャーに感じてしまったりしますよね。

幼児期は、自我の芽生えと共に自己主張も多くなる上に、思ったように出来ないことも多く、親にとっては、欠点が目につきやすくなったりしがちです。魔の2歳児という言葉もあるので、誰もが通る道と分かっていながらも、ついつい冷静さを失ってしまったり、無性に腹が立ってしまう、、ということもあると思います。

これは常にそう思うこともあれば、そうでなくても、瞬間的に子どもへの否定的な思いが強まってしまったり、ある一定の期間、例えば1ヶ月のうちで波があったりします。そして、中にはこんな風に自分を責めてしまうという悪循環に陥ったりする方もいらっしゃるのではないでしょうか。

私の子育てが間違っているのかも。
もっと優しいママだったら良かった。
こんなに母親でごめんね。
あの人がママだったら良かったのに、ごめんね。

「この子のママ辞めたい」と思ってしまうのは、あなただけではありません

私は子育て期の女性の交流会を主催したり、公共施設での女性相談に携わっていますが、多くの子育て期の女性が、子どもを肯定的に受け止められずに苦しんだり、自分を責めたり自己嫌悪に悩んでいるのを見聞きしています。こんな悩みを持つなんて私だけ、、なんて思うと自分が情けなくなってしまいますよね。でも、あなただけではありません、どうか安心して下さい。そして良かったらこれからご紹介する対処法を試してみてください

対処法1:自分の素直な気持ちを自覚する

まず「そう感じてしまっても自然なこと」とそんな気持ちを感じたことを“自然なこと”と受け止めましょう。そもそもそう感じてしまうのはあなたが育児に熱心だから。「子どもを肯定的に受け止めてあげたい」という親心や愛情の裏返しとも言えるのですから。そんな自分の気持ちを素直に自覚出来るのは、実はとても素晴らしいことなのです。

逆に、そう思った自分を責めたり、否定的に思ったりすると、疲れた時に爆発してしまったり、暴走してしまう原因になってしまいます。「こんなこと思ったらダメ」となかったことにしてしまわずに、まず素直に自覚してください。まず大事なのは、普段から自分の素直な気持ちを自覚すること、なのです。

【自分の素直な気持ちを自覚する方法】

自分の素直な気持ちといっても、一言で「疲れた!」「嫌!」「ウザイ!」「キライ!」だけで終わらせず、何が嫌なのか、何がウザイなのか、より細分化して自覚しましょう。自分の素直な気持ちに気付くことが出来ます。

1.自分を肯定してくれる友人・知人に自分のモヤモヤを聞いてもらう
2.紙とペンを用意して、自分の素直な気持ちをどんどん散らし書きする

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対処法2:自分の素直な気持ちを受容し、労う

自分の素直な気持ちを自覚出来たら、次に、そんな自分の気持ちを受容しましょう。
(友人や知人に素直な気持ちを話したら、受容してもらえた、という人はこのステップは飛ばしてもいいかもしれません)

「何度も同じことの繰り返しで疲れているのね」
「不自由さを感じているのね」「うんざりしているのね」
「何とかしたいと思っているのね」「怒ってばかりで嫌な気持ちなのね」

そして、次にそんなご自分を労ってみて下さい。

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「この子のママ辞めたい」と思うほど、いっしょうけんめいなんだね
「この子のママ辞めたい」と思うほど、疲れているんだね
「この子のママ辞めたい」と思うほど、子育てを頑張っているんだね
「この子のママ辞めたい」と思うほど、追い込まれているんだね

【自分が疲れすぎていることに気付いた場合】

自分を労ってみて、自分が疲れすぎていることに気付いた場合は、自分を少し休めたり、好きなことやモノに接する時間を確保してみましょう。

・睡眠不足が続いているようだったら、周りの人のサポートを受けたり一時的保育を利用して、ほんの少しの間でもぐっすり眠ってみましょう。
・好きな音楽を聴けていないようだったら、毎日少しだけでも好きな音楽を楽しむ時間をもってみましょう。

実際に”ひととき”ママを辞めてみるのです。

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有能な方ほど子育て期に子ども最優先で、自分の事は後回しにしすぎる傾向があります。「自分をよい状態にすることも子育てのうち」ですので、自分の事も大切にしてみてくださいね。

対処法3:否定的な気持ちを「でも」で切り返す

子どもに対して否定的な気持ちに気づいたら、次に、「でも」で切り返してみてください。

「でも、この子にもこんな良いところがあるから大丈夫!」
「でも、完璧な子なんていない!きっとそう見えているだけ~」
「でも、うちの子の特徴を活かせる時もあるはず~」

一旦否定的に捉えてしまったお子さんを、次の段階で肯定的に切り返せば、結果的にお子さんを肯定したことになります。2段階で肯定的に受け止めるようにしていると、肯定的な面に気付き易くなったり、肯定的にとらえやすくなります。
もしかしたら、最初は違和感があったり、面倒に思えるかもしれません。自分の体調が良く、気持ちの余裕のある時に、まずは21日間試してみてください。

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子育てに役立つプチ心理学:気持ちの二面性について

ある心理学の本に、ひとつの物事は、否定的にも肯定的にも捉えておくことが大切だと書かれていました。

普段、私達は出来事を「嬉しかったこと」「楽しかったこと」と一面的に捉えがちですが、嬉しかったことや楽しかったとも実はそうとは言い切れないことが多いのではないでしょうか?

「お祝いは嬉しかったんだけど、正直面倒に思った」
「皆に会えて楽しかったけど、正直疲れた」

だから、お子さんのことを「可愛いけど、こんなところは困る」「大切に思っているけど、こんな時正直ウザイ!」と思ってしまっても、それは実は大切で自然なことなのです。言い換えれば、親としてお子さんのことをよく分かっているという事でもあるのです。否定的にも肯定的にも感じられるようになるのは、実は私たちが親となって精神的に成長したから、ともいえるのです。

自分の子どもを否定的に思ってしまうことを許してあげよう

実は、今回ご紹介した方法は、上記の心理学の知識と私の経験がベースとなっています。

私の上の子どもが幼稚園児だった時、自分の子どもの欠点ばかりが目に付いた時期がありました。欠点は個性と分かっているものの、自己嫌悪が辛くなり、「自分の子がイヤだ」「この子のママ辞めたい」とママ友に打ち明けたことがあります。すると、そのママ友から意外にも私の子どもが羨ましいと言われ『隣の芝生は青く見える』『無いものねだり』だね~と泣き笑いしたことがあります。

そんな事があってから、自分の子どもを否定的に思ってしまうことを自分に許した方が、逆に子どもに優しく出来るし、徐々に子どもに対して肯定的な気持ちで接することが出来るということを体験しました。子どもが小学生になった今、時折、子どもの欠点が目にあまる時もありますが、そんな時は、子どもに直接「どうしたらもっと良くなるか」という言い方でアドバイスを伝えています。また、時には、気の置けないママ友にユーモアを交えて話し、笑い飛ばすことで解消しています。

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貴方の子育てLIFEの参考にして頂ければとても嬉しいです。
最後まで御読み頂き有難うございました。

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