一大イベント、運動会が終わり、子どもたちも一息つきたいところなのではないでしょうか。
結果はどうであれ、親御さまにとっても、お子さまの成長を感じられた素晴らしい1日になったかと思います。
よく頑張ったから、そんな子我が子を見て「頑張ったから○○買ってあげるよ」という保護者様の声や「頑張ったから○○買って」という子の声もちらほら聞こえてきます(笑)。
でも、ただのご褒美じゃもったいない!
頑張ったことに対してのご褒美として、物を買ってあげることももちろん良いのですが、せっかくの良い機会です。
他の視点を持って、物ではないご褒美を考えてみませんか?
運動会後だからこそ過ごせる、素敵な時間を見つけてみませんか?

「運動会で1位を取れなかった…」悔しい気持ちを抱えた子が前向きになれるプレゼントとは?
運動会はいかがでしたでしょうか?運動会という、一大イベントが終わった~、とほっとする親御さま、お子さまも多いのではないでしょうか。運動会が終われば、冬もすぐそこです。もう1年が終わるな~としみじみしてしまします。でも、ちょっと待ってください!実は、そういったイベントの後が、大事なんです!今回は、その後のケアについて、ご紹介します。
運動会が終わった!その後が大事

結果だけが全てじゃないけれど…本人も周りも結果を気にしてしまう?
運動会で子どもたちは、お父さんお母さんにいいところを見せようと、本当に頑張ったと思います。
運動が得意な子もそうじゃない子も、徒競走では「1番になる」と、躍起になっていたのではないでしょうか。
私も子どものころは「1番になれるかも・・・」なんて思っていましたが、結果一度も1番になったことはありませんでした。
足の速かった兄弟は1番を取り、興奮気味の両親。
足が遅い妹の私には「何番だった?」という両親の反応。
親としては、悪気は全くないにせよ、1番になれなかった私は、傷つかないわけがありませんでした。
運動会が終わったら、結果が出せなかったことに対しての記憶の穴埋めをしてあげようと、物を買ってあげたり、褒めてあげたり。もしかしたら、本人もそれを望んでいるかもしれません。
でも、「できなかった」という思い出は、その後もずっとそのままの記憶として残ってしまいます。
悔しかった気持ちがあるうちに、その気持ちをバネにできるように、サポートするのがポイントです。
「悔しかった」という思いを「自分は力がない」に直結してしまうのは、もったいないですよね。
「じゃあ次どうしていこうか?」という前向きな考え方にさせてくれる、家族のサポートこそが、その子にとってのご褒美になるのではないでしょうか?
どうしても、一部の子(1番になった子だけ)にスポットライトが当たりやすい運動会。
家族の大きな愛で、我が子にスポットライトをあててあげてください。
運動会後に高尾山に登る理由とは?

先生として働いていた時、子どもたちと高尾山に登るため電車に乗る機会がありました。
朝のラッシュ時に1クラス30人の子どもたちと電車に乗るのです。
朝の子どもたちは少しテンション高めで、なおかつ遠出するという楽しみに心躍らせている状態です。
当然、大人数の子どもたちを見るなり、こらから出勤するサラリーマンの方々は、あまりいい顔をしません。
電車の中でうるさく話されたら・・・もし走り回られたら・・・きっとそんなことを、つい頭で考えてしまうのかもしれません。
運動会を経験した子どもたちだからこそのミッション
なんてことのない、「電車移動」。
そんな些細なことも、子どもたちのチャレンジの機会にするのが私たちのサポート。そこで、「これは運動会後に試されるミッションだ!」と、子どもたちに声をかけるのです。
①騒がない
②動かない
③喋らない
この3点です。運動会を頑張れた君たちなら、電車にもルールを守って乗れる!そういうわけです。
電車のホームがなり、子どもたちと電車に乗り込むと、どうでしょう。
ピタッと誰一人動きません。しゃべりません。揺れてバランスを崩しても、騒ぎません。
(まぁ何人か騒いだりしますが、子どもたち同士で注意しあっていました)。
そんな子どもたちの姿にサラリーマンの方々も逆に「あれ?」という感じで、子どもたちに対して不思議な顔をしています。
ただ指示をするだけではなく、ある声かけをしていました。

実は事前に、子どもたちにこんな声をかけていました。
「この電車はダレの電車ですか?」
「この電車はだれが運転してくれていますか?」
「この電車に乗るためのお金は誰がくれましたか?」
「今回なぜ高尾山に登ると思いますか?」
このような質問を投げかけるのです。
子どもたちは、電車はみんなのものであること、ルールを守るということ、期待されているということ、頑張ったご褒美だということを考え、感じてもらいます。
そしていざ電車に乗れば、説明にはない揺れや様々な人が乗っていますが、しっかり一人ひとりが、「行動の理由」を考えたことで、伝えたミッションを守ることができるのです。
このように、電車に乗って移動することだけでも、勉強になる機会がたくさんあるのです。また、様子を見てみると、「電車に乗る」行為そのものが、子どもたちにとっては大人の仲間入りしたようで、誇らしく感じているようにも見えます。
電車のミッションが終わると、息を吹き返した魚のように「あ~苦しかった~」なんて言って、大きく息を吸う動作をオーバーにしたりして達成感を味わったりしていました。

大人はつい、「できるわけない」なんて思ってしまいますが、きちんと話をして、子どもたちと信頼関係があれば、案外達成するのは難しくないこともたくさんあります。
また、大人にとっては「煩わしいこと」も、子どもたちにとっては、「成長できる、チャレンジできる機会」にできるのです。
「チャレンジすれば、なんでもできるんだ!」
そんな気持ちで、電車をおり、全員で高尾山に登ります。
自分の足で時間をかけて登っている間は、運動会の歌を歌ったり、山登りを競争しあったり、どんぐりを見つけたり、全員共通のゴールを目指します。
頂上に到着すると、山の景色は紅葉が綺麗に色づき、本当に感動的です。

そしてお昼ごはんは、美味しい愛情たっぷりのお弁当。
それぞれに、楽しい、うれしいといった感情を持ちながら、素敵な時間を過ごす。
これこそ、本当のご褒美ですよね。
運動会を頑張った子どもたちへ、「感動をありがとう」。
大人たちからのプレゼントです。
ぜひ、運動会が終わった子どもたちへの、ちょっとした声がけ。
ちょっとしたチャレンジの機会。
「あなたは、やればできるんだよ」
そんなメッセージを伝え、家族で素敵な時間を過ごしてみてください。
そうすることで、子どもたちの運動会の記憶に、楽しかった思い出が一緒に刻まれるといいなと願っています。
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