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公開 2015年10月27日  

「この子は一生、人と会話はできない」と医師に診断された私は、今年大学を卒業する

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ジョシュア・デュシャックさんは、アメリカのシートン・ヒル大学に通う自閉症スペクトラム障害の大学生です。子どもの頃医師には「まともに喋ることもできないだろう」と言われた彼が、大学に通いながら役者になる夢を追うようになったその人生とは?彼のストーリーに勇気と希望を与えられる。


文章の読み書き、人との会話さえ無理だと診断されたジョシュア

ジョシュアは8歳の時に自閉症スペクトラムと診断されました。

My parents were told by professionals that I would never learn how to read, write, go to school without assistance, or even talk.

However...I learned to do all these things in spite of my frustrations.

「医師は私の親に、私が読み書きや人との会話をできるようになったり、援助なしで学校に行けるようには一生ならないと伝えました。

 しかし、多くの葛藤を乗り越え、私はできないと言われたことを全てできるようになりました。」

彼は学校に設置されたspecial education(特別支援)を活用しながら学校に通い、高校2年生時には支援なしで学校に通うようになります。

支援がなくなり授業の内容について行くのに苦労しつつも、大きな問題はなく高校生活を過ごせたと語っています。

そしてジョシュアは高校で演劇と出会い、セリフを覚えることが得意だという特性を生かしたいと思い、役者になる夢を抱きます。

役者になる夢を抱き、そして大学進学へ

ジョシュアは高校を卒業し、大学へ進学することを決意します。

しかし大学には合格したが、支援を受けず大学の授業について行くことは想像以上に大変でした。

I had trouble with some of my classes, became less interested in following my dreams, and during my fourth year of college, I almost went through a horrible depression and felt the need to give up.

「授業に追いつけなくなり、夢を追うことにも徐々に興味がなくなり、とうとう4年生の時にうつ状態になってしまい全てを諦めてしまおうと思いました。」

全てを諦めそうになったジョシュアを救ったのは、お父さんとの電話でした。

I decided to call my dad for advice. When he told me that it wasn’t the end of the world, I made a new discovery.

「お父さんに電話で相談をしました。お父さんは世の終わりではないと安心させてくれて、その後私は新たな発見ができたのです。」

その後ジョシュアは家族のサポートとアドバイスを受け、大学の特別支援に申し込むことを決意します。

そして彼女に勧められたセラピーに通い、ヨガや瞑想をライフスタイルに取り入れることで不安やストレスを解消できるようになったと言います。

夢に向かって挑戦し続け、諦めない大切さ。

ジョシュアは、今年の冬に大学を卒業します。
彼は今までの人生についてこう語っています。

Life for me is not about finding the root of my autism, but really about finding how to cope with it. Life has always been a challenge for me, and it still is; but I’m not giving up. I don’t graduate until the winter, but at least I am still graduating.

Just keep coping with your challenges, embrace your fears, and most of all, find your strengths. In other words, just keep going.

「私にとっての人生は、自分と障害を切り離す手段を見つけるのではなく、障害と向き合う方法を見つけるものです。今までの私の人生には常に困難が多くありました。今でもそれは変わりませんが、私は諦めません。大学の卒業も他の人よりは少し遅くれていますが、私にとっては卒業すること自体が大きな一歩です。

常に挑戦をし続け、弱みと向き合い、そして何より、強みを活かし続けて生きることが大切だと思います。言い換えると、人生は常に前進することが重要なのです。」

そしてまさに今、ジョシュアは夢に向かって挑戦し続けています。

"As an aspiring theatre actor on the spectrum myself, I go to Stage Right Performing Arts to mentor children at an Autism Theatre Class or summer camp, where those on the spectrum rehearse pieces of a chosen musical and perform it in front of an audience."

「役者を夢見る自閉症スペクトラムの一人として、私は自閉症スペクトラムの子供に対して劇やミュージカルの指導をしている。」

"I will be performing my first starring role as an actor at my church, where I will be signing a contract, in an original Christian comedy-drama play set for Thanksgiving."

「そして、私は来月私の教会で行われるコメディ劇で初主演を務めることになり、契約を結ぶことが決まりました。」

たくさんの困難を乗り越え夢を追い続けた結果、ジョシュアは役者の夢に一歩ずつ近づいて行っています。

彼の諦めない姿勢は、本当に素晴らしいものだと思います。

しかし同時に、彼を支えた周囲の人々に注目しないわけにはいきません。

ジョシュアの挑戦を支えた、「家族」と「友人」

たくさんの困難を乗り越え、大学を卒業し今も夢を追い続けるジョシュア。

彼はたくさんの人に支えられてここまで来れたと言います。

最後に、その事を最も良く表現しているこの言葉を紹介します。

I want to thank my parents, my stepfamily, my friends, girlfriend, and many others for their support in my life, as I continue to follow my dreams and inspire many more people around me.

「私の挑戦を支えてきてくれた私の親、義理の家族、友達、彼女、そして他の多くの人々に感謝の気持ちを伝えたいです。私は今も彼らに支えられていて、これからも夢を追い続け、他の人に希望と夢を与えられるような存在になりたいと思っています。」

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