『言葉』ではなく『絵』で。我が家の新しい親子コミュニケーションのタイトル画像
公開 2015年10月26日  

『言葉』ではなく『絵』で。我が家の新しい親子コミュニケーション

2,131 View

皆さんは、ご自分のお子さんにどんな絵を描いてほしいですか?コンクールで入賞するような絵?漫画やアニメのような絵?それとも芸術的で独創的な絵?今回は、子どものお絵かきについてのお話です。


説明するための絵を描いてみる

『言葉』ではなく『絵』で。我が家の新しい親子コミュニケーションの画像1
『言葉』ではなく『絵』で。我が家の新しい親子コミュニケーションの画像2

地図を描いて説明する

他にも、説明のために描く絵としてポピュラーなものに“地図”があります。場所を教える時は、口頭で説明するより絵に描いた方が断然分かりやすいですよね?

でも、地図を描いて相手に正確な場所を説明するということは、実はとても難しいのです。特に予備知識が全く無い相手への説明は、至難の業です。地図を描く作業は療育のプログラムでもありますが、前後左右、距離感、大きさ、目印となるものの選び方、目的地までかかる時間などを客観的に表現することはとても大変なことなのです。地図を描くことに挑戦するのもいいかもしれませんね。

目に見えないものを描く

今回の漫画で、息子が描いた飴の中身のように、目に見えないものを感覚から想像して描くというのも大切だと思います。匂いや温度、音や触り心地を視覚化する作業は、脳をフル回転させます。

自分の気持ちを描く

我が家では、子どもの気持ちを表現するためのお絵かきもしています。用意するものは紙とペン(鉛筆)だけです。作業もいたって簡単。親が紙にハートの形を描き、子どもがそこに顔を描くだけです。
これは、娘が穏やかな気持ちの時に描いた絵です。

『言葉』ではなく『絵』で。我が家の新しい親子コミュニケーションの画像3

そして、これが調子が悪い時の絵。

『言葉』ではなく『絵』で。我が家の新しい親子コミュニケーションの画像4

娘によると、外部からの刺激(熱風)が強すぎて、黒焦げになってしまっている状態だそうです。

娘は言葉で物事を表現するのが苦手で、ストレスを体の中に溜めやすいタイプです。傍から見てもわからないので、頑張りすぎてしまい気付いた時には心身ともに疲れ切り、ダメージからの回復に時間がかかる状態になってしまうことが多いのです。

このハートのお絵かきは、大竹直子先生著『自己表現ワークシート』(図書文化社)の「こころのお天気」を参考に作りました。このお絵かきは、気持ちを表現することが苦手なお子さんのセラピーにもなりますし、日記代わりに毎日描き続けることで、子どもの経過観察にも役立ちます。子ども自身も描くことによって自分の気持ちを整理したり、行動の振り返りをすることができるようになります。

人の心を動かす作品とは

対象物をよく見て正確に描くことも大切です。でも、描いた人の想いや感情が伝わる作品の方が人に感動を与えますよね。このハートのお絵かきは大人にも有効です。皆さんもこれを機に子どもと一緒に楽しく描いて、自己表現のスキルを身に付けてみてはいかがでしょうか?

Share!