立って前屈をして、両手でふくらはぎを触ってみましょう。そのまま体重を前に掛けたり後ろに掛けたりします【写真】。
ふくらはぎの筋肉の硬さ・張り具合はどう変化しますか?
体重を前(つま先側)に掛けると、ふくらはぎの筋肉が硬くなったのではないでしょうか。
ヒールの靴を履いていると特に(ペタンコ靴でも重心が前の人は多い)体重がつま先側にかかるため、常にふくらはぎの筋肉が緊張して硬く張ったり、老廃物が溜まりやすくなったりします。
また、座ってふくらはぎをつかんでおいて、足首を曲げ伸ばししてみましょう【写真】。
足首を曲げ伸ばしするたびに、ふくらはぎの筋肉が動くのが分かりますね。
つまり、ふくらはぎは日常生活で足首を動かすたびに使われ、静脈やリンパの流れを助けるポンプの役割を果たしています。ふくらはぎが「第2の心臓」とも言われる所以はこの役割にあります。
ブーツや長靴、ヒール靴やペタンコ靴でも慣れない人が履くと、歩く時に足首が固定されてしまい、ふくらはぎの筋肉はあまり動かされずに足首のたるみやふくらはぎのむくみの原因となることがあるのです。
立っている時、つま先重心になっていると、ふくらはぎが疲れて凝り固まってしまうと先述しました。
フラットな靴(または裸足)で立っている場合、脚の筋肉への負担が一番少なくバランスの良い重心の位置は、「内くるぶしの下」と言われています。
立って内くるぶしの下に体重が乗るようにしてみましょう【写真】。
ふくらはぎはもちろん、ももやお尻なども緊張しすぎることなく、楽に立っていられるはずです。
ヒールの靴を履いている時は、もともと重心が前へ流れやすいため、かかとに体重を乗せてちょうどいいくらいです。
そして、内くるぶしの下の部分で、地面を深く刺すように意識をして立つと、脚が伸び、ヒップが上がった美しい立ち姿になります。
歩く時、足音が大きかったり、引きずるような歩き方、靴底の減りが早い人は、「すり足」のように股関節や膝が曲がったまま足首があまり動かない歩き方をしている可能性があります【写真】。
膝の曲がったすり足歩きは、足首のたるみやふくらはぎのむくみの原因になるだけでなく、転倒しやすくなる、老けて見える、ももが張る、股関節が硬くなるなど、足に様々な悪影響を及ぼします。
脚を股関節から伸ばした振り子のように動かして歩くことと【写真】、足指で床をつかむように意識をすることで、自然と足首をあおり、ふくらはぎを使うことができます。