左から順に
ソロンゴさん:2歳7ヶ月の男の子
砂羽さん:小3の男の子
吉村さん:中2長男・小6長女・小3次男
平山さん:小2の男の子
「24時間完璧な母でいることなんて無理!大事なのはお手上げ力」シングルマザーの本音座談会-その1-

世のママたちの本音知りたいという思いから始まった本連載「本当のママの気持ち」。連載第3回目は、シングルマザーである4名の方に、仕事・子育て・恋愛について赤裸々に語っていただきました。前編である今回は、「離婚を選んだ理由」と「子育てで大切にしていること」を伺いました。
シンママ集合!赤裸々トークを繰り広げてくれる4人のママたち

「自宅の観葉植物が枯れてしまったことが決め手」子どもにとって最良の環境を築くための離婚という選択
編集部:いきなりなのですが、お話できる範囲で、みなさんがシングルマザーとなった経緯を伺えますか?
砂羽さん:私の場合、結婚生活を振り返ると、主人と私は共依存だったと思うんです。私は主人に頼ることで、主人は私に頼られることで居場所をつくっていたんです。
ところが子どもができたあと、私が仕事を独立することになり、「母として」「起業家として」、自分の居場所を見つけてしまったんですね。その時から彼との関係がうまくいかなくなりました。
会話もない家庭内別居の状態がしばらく続きましたが、子どももいますし、そのまま結婚生活を送ってもいいかなと思っていました。でも、私の中で離婚を決意する決定的な出来事があって。
なんと、そのとき家で育てていた観葉植物がどんどん枯れてしまったんです。私の仕事場にある観葉植物も、同じように水を与えて育てていたのですが、そちらはすっごく元気だったんです。
植物には人が発するエネルギーが伝わるっていうじゃないですか。だからその時に、「ああ、こんな空間で子どもを育ててはいけない」と感じて、離婚に踏み切ったんです。
編集部:植物が枯れる・・・!?それは驚きますね。家の中の空気というかオーラというものは、植物、ひいては人にも影響が大きいということかもしれませんね。
砂羽さん:そうですね。事実、夫と別れて暮らすようになってから、我が家の観葉植物はイキイキとみずみずしく蘇って元気になっているんですよ。不思議ですよね。
平山さん:お互いにとって良い選択、という意味では、我が家も同じですね。
私は若い時に彼と出会って、かなりの短期間で入籍しました。向こうから結婚を申し込まれた時、戸惑いもありましたが「何か知らない世界が待ってるかも」って思って飛び込んでみたんです。
でもやっぱり、育った環境も、性格も全然違うので、とにかく生活が合わない。それでも別れたら後悔すると思って頑張っていました。
でもそんな毎日を続ける中で、ふと、結婚しても別れても、彼との関係は子どもを守る共同体ということに変わりはないと思ったんです。それであれば3人の幸せを考えた時、結婚という関係にとらわれなくても、自分たちにとって最善の形を取れればいいと思い、別れることにしました。
離婚はあくまで、自分らしくあるための選択。親が自分らしく笑顔でいられることが、子どもにとって最も大切
ソロンゴさん:私の場合は、「価値観の違い」が大きな原因のひとつです。
付き合っていた頃はお互いの考え方の違いも楽しめることもあったんです。結婚生活を送りながら自分を相手に合わせていくうち、本来自分が持っていたものがどんどん消されていく感じがして・・・とても怖かったんです。徐々に笑うこともできなくなっていきました。
「離婚」は大きな決断ですし迷いもありましたが、元気なママの姿を見せることが、子どもにとって一番いいのではないかと思い、別れることにしました。
吉村さん:それ、すごく分かります!
私たちの場合は、彼も私もお互いにやりたいことが明確にあって、それに向かって努力しているところだったんですね。だからもともと「家族が足かせ」という状態から始まってしまって。やりたいことがあるけど家族がいるから我慢するというような感覚です。
でも彼は責任感がありとても家族思いの人だったので、自分のやりたいことを抑えて、家族を優先してしまっていたんです。
そんな姿を見ていたら、「こんな風に彼のやりたいことを押さえつけるのが、本当に家族にとっていいカタチなんだろうか」「彼を解放してあげたい」という気持ちになったんです。
それでも彼は家族で居続けたかったようなのですが、私が「絶対別れたほうがいい」「もう一度、あなたのやりたいことをふりきってやったほうがいい」と伝えて別れました。
結果、彼は今自分のやりたいことをやって、とても幸せそうにしているんです。それをみて、私も嬉しいです。
編集部:自分たちらしく生きること、それを尊重できるのは素敵ですね。
吉村さん:子どもたちも休みの度に彼に会っているので、「パパもママも仕事がとても楽しそう」「大人って楽しそうだ」ということが伝わる今の関係性が、私たちにとってベストかなと思っています。
「お手上げ状態」を周囲に伝えることで、子育ての幅が広がる。結婚しているかいないかは、関係ない
編集部:シングルマザーであるとよく言われることかもしれませんが、子育てにおいて父親がいないことで何か困ることはありますか?
吉村さん:私の場合、自分一人ですべての役割を担おうと無理するのではなく、分からないことがあればすぐに「パパに聞きなさい」と言います。
私が分からないことを、あえて自分で考えて答えたりはしません。全部自分でやろうとすると苦しくなっちゃうじゃないですか。だから、分からないことを素直に分からないと言えるママになりたいと思っています。
平山さん:それってすごく大事ですよね。私は別れたばかりの頃、自分で父親の役割も果たそうと思ってしまっていました。男の人みたいな話し方をしてみたり、子どもに肩車とかもしてあげて。
でも、徐々にそれって少し違うかなということに気づいたんです。
今では、「ママもあなたと同じ、大人の階段を登っているのよ。ママが知らないことも、いっぱいあるから。」と伝えています。
自分ですべて頑張るんじゃなくて、いろいろな大人にから話を聞いたり、いろいろなものを見ることのできる機会をつくって、自分自身で学んでいってほしいなと思っています。
そうやって力を抜いたほうが、全部自分でできちゃうママよりも、子どもが育つかもしれませんよね。
「できません」と素直にお手上げして、周囲に自己開示すれば、周りが自然と助けてくれるようになるんです。
そのほうが子どもも関わる人が増えていくし、私にとっても子どもにとっても、ハッピーだと感じています。
1日10分でも子どもと向き合う時間をつくり、「あなたが世界で一番大事」だと伝える。これが私の子育てのポリシー
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