食物アレルギーとは、簡単に言うと「身体を守るはずの免疫の反応が、食物に対して過敏に働いてしまうこと」です。人間には、ウイルスや細菌など身体にとって異物が入ってきたときに、攻撃・排除しようとする働きが備わっています。本来であれば食物は「異物」ではないので反応しませんが、過敏に働いてしまうと食物も「異物」と判断されてしまい、じんましんやかゆみ、咳などの症状が現れます。これが「アレルギー」なのです。
アレルギーの原因となる物質を「アレルゲン」といいます。食物に含まれるたんぱく質がアレルゲンとなりますが、どのたんぱく質がアレルゲンとなるかは、人によってさまざまです。日本では食物アレルギーのアレルゲンとして、1位の鶏卵が38.3%、2位の牛乳が15.9%、3位の小麦が8%を占めており、ほかには甲殻類、ピーナツ、大豆などたくさんの種類のアレルゲンがあります。
アレルギー反応は、食後2時間以内に以下のような症状が出てくる「即時型」とよばれるタイプが一般的です。
・皮膚の症状:かゆみ・じんましん・赤み
・目の症状:充血・かゆみ・まぶたの腫れ
・口・のどの症状:口・のどの中の違和感・唇・舌の腫れ
以下の症状が出たら、すぐに病院へ行きましょう!!
・呼吸器の症状:ゼーゼー、ヒューヒューと呼吸以外の音がする・声がかすれる・喉が締め付けられる・低酸素
・消化器の症状:腹痛・吐き気・嘔吐・下痢
・循環器の症状:脈が速い・唇や爪の色が青白い・手足が冷たい・血圧低下
・神経の症状:意識がない・ぐったりしている・失禁している
1つの臓器だけでなくいくつも重い症状が現れる場合を「アナフィラキシー」と呼びます。アナフィラキシーにショック症状を伴う場合を「アナフィラキシーショック」と呼び、命の危険がある状態です。
アレルギーを正しく診断してもらうためには、アレルギー専門、かつ小児のアレルギー専門の病院へかかることた大切です。ですが、ここで注意!!アレルギー「科」とアレルギー「専門」は実は別モノです。「科」があっても、そこのお医者様がアレルギー「専門」だとは限りません。
また、話をよく聞いてくれるお医者様もよいのですが、「知りたい情報を知りたい分だけ教えてくれるお医者様」かどうか、というのもお医者様選びの1つのポイントにしてみてくださいね。