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公開 2023年09月19日  

夫婦円満の秘訣は「一にも二にも話し合い」。会話が何よりも大事な理由(2ページ目)

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イラストレーター&コミックエッセイストとして活躍するハラユキさん。
書籍の一部をご紹介!


完璧な世界はないからこそ


今回の取材でわかったのは、世界から絶賛されているフランスの育児環境は、見習うところはたくさんあるけれど、完璧でもないということ。

これはスウェーデンでも同じでした。

つまり、欠点のない育児環境なんて世界のどこにもないのです。

さらに、このご家庭の長男くんは、アレルギーなどがあって子育てが簡単ではないタイプ。

育児に悩む場面はかなり多かったと想像できます。

それでも、「最近は少し余裕が出てきて、子どもの独立後のプランを夫婦で考えることもできるようになった」って、すごいと思いませんか?

この夫婦は、話し合いができたからこそ、いろんな危機を乗り越えてこられたのです。

「不満をぶつけるためじゃなくて、別れないため、お互いが無理なく続けていくため」と話し合いの目的がハッキリしていたのもうまくいった秘訣なのでしょう。

話し合いの基本は、相手の話を聞くこと、歩み寄ること、アイデアを出し合うこと。

それはフランスだろうが日本だろうが変わらない家族の基本です。

逆に言うと……パートナーにまともな「対話」をずっと拒否されている。

口をきけばいつも自分の落ち度を責められる。

自分の努力を一切認めてもらえない。

全て自分が悪いのではと思えてきた……もう打つ手がない。

人生がつらい。

そんな場合は、別れることも考えていいと私は思っています。

家庭は、ひとりだけががんばってうまくいくわけはないです。


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フランス編まとめ

もっと、つかれは減らせる!


「育児先進国」として、きらびやかにメディアに取り上げられがちなフランスを取材したことで、私は日本のいい部分も悪い部分も客観的に見られるようになりました。

マンガに盛り込めなかったフランスのいい部分はまだあります。

たとえば日本では、育休手当が出るのは会社員だけですが、フランスでは季節労働者やフリーランスでも同じように支給されるそう。

私はまさにフリーランスなので、育休手当はゼロでした。

そんな理由もあっての育休ゼロでの産後1ヵ月半で仕事復帰したのです。

なので、心から羨ましい!

ただ、マンガにも描いたとおり、日本のほうが産科医療自体はハイレベルで、母乳マッサージなどの出産関連サービスが充実していて、会社員の育休手当はトータルでは高い金額が出ます。

フランスの育休手当はだんだん下がっていくので、職場復帰を急ぐ人が多いのだとか。

つまりは、日本の育児環境の誇るべきところはそのままに、海外からいいとこどりしてさらにレベルアップすれば、日本の育児家庭のつかれはもっと減らせるのです。

さらに、髙崎さんのように「日本の参考になれば」と真摯な気持ちで海外の家事育児情報を発信し続ける海外在住の日本人はたくさんいます。

そういう人たちの情報が世界中から集まる状況はすばらしいことだし、日本にとって明るい要素だなあ、とも思えた取材でした。


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夫婦円満の秘訣は「一にも二にも話し合い」。

会話の重要性を再確認しました。


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連載『ほしいのは「つかれない家族」』 #11
ハラユキ/講談社のタイトル画像 ハラユキ/講談社

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