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公開 2023年05月30日   更新 2023年09月20日

赤ちゃんのハイハイはいつから?平均的な時期や早い・遅い原因、注意したいことをご紹介

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ハイハイは、体幹と足腰を鍛える大切な運動です。赤ちゃんがハイハイを始めると、探検心や好奇心が高まり、発達にとって重要なステップとなります。しかし、発育の時期には個人差があるとはいえ、発達のスピードに不安を感じてしまうパパママは多いでしょう。この記事では、ハイハイを始める平均的な時期や遅い場合に考えられる原因、ハイハイを始めたら注意したいことをご紹介します。


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赤ちゃんのハイハイはいつから始まる?


まずは、ハイハイの平均的な時期をご紹介します。

時期を把握し、赤ちゃんが動き回っても安心な環境を整えましょう。

ハイハイが始まる平均的な時期

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厚生労働省が平成22年に実施した「乳幼児身体発育調査報告書」によれば、赤ちゃんがハイハイを始める時期は、早くて6ヶ月、遅くて9~10ヶ月頃です。

生後9ヶ月を越える頃には約9割の赤ちゃんがハイハイを始めるとの結果から、生後9~10ヶ月頃を目安にしておきましょう。

参考:厚生労働省「乳幼児身体発育調査報告書」

ハイハイが始まる時期は赤ちゃんによる!


上記では、生後9~10ヶ月頃が目安とご紹介しましたが、赤ちゃんによって個人差が大きく、ハイハイを始める時期は一概にいえません。

ハイハイをスキップして、つかまり立ちや歩き始める赤ちゃんもいます。

また、ハイハイをせずに、座ったまま足でこぐようにして移動する赤ちゃんもいて、このような赤ちゃんをシャフリングベビーと呼ぶことがあります。

うつ伏せにしてもすぐにあお向けになったり、うつ伏せの状態を嫌ったり、支えて立たせてみると足の裏を床につけるのを嫌がることが多いのが特徴です。

シャフリングベビーになると、それ以降の発達である一人歩きのタイミングが遅れがちになると考えられています。

しかし、一度歩き始めれば他の赤ちゃんと変わらない発達をたどることが多いため、過度に不安に思う必要はありません。

原因はわかっていませんが、家族歴が関係しているとの報告もあるようです。

心配な場合は、一度専門家に相談しておくと安心でしょう。

発達には個人差があるので、焦らずに赤ちゃんのペースに合わせて成長を見守ってくださいね。

参考:国⽴研究開発法⼈ 国⽴成育医療研究センター 「乳幼児健康診査事業 実践ガイド」

ハイハイが始まるまでの一般的な成長過程

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参考:厚生労働省 「平成 22 年乳幼児身体発育調査報告書」


首がすわってからハイハイして自分で動きだすまで約半年間、赤ちゃんは日々成長していきます。

ここでは、首がすわってからハイハイまでの過程をご紹介しますが、赤ちゃん一人ひとりの発達スピードはさまざまです。

動きに合わせたサポートを入れながら、赤ちゃんの成長を楽しんでみてくださいね。

首のすわり


生後4ヶ月くらいになると、徐々に首がすわり始めます。

この時期は、話しかけたりあやしたりすると、よく笑うようになるのが特徴です。

少しずつ声がする方へ顔を向けるようになり、赤ちゃんが自分で首を動かし、左右を見回すようになります。

寝返り


生後6ヶ月くらいになると、寝返りができるようになります。

最初は一方向にしか向けなかったり、寝返りをうっても身体にはさまった手が抜けなかったりして、何度も繰り返すうちにコツを覚えていきます。

必要なときはサポートしながら、近くで見守ってあげましょう。

ひとり座り


寝返りができるようになったら、次はひとりで座れるようになります。

目安は、生後9ヶ月くらいからです。

最初は両手をついた状態で、背中を丸めたままほんの一瞬お座りの状態がとれるようになります。

最初はパパママが腰のあたりを支えてあげ、安定してきたら手を放して座らせてあげましょう。

ピボットターン


ピボットターンとは、うつ伏せの状態から爪先で床を蹴り、反対の手を使いながら身体をねじり、お腹を中心に左右に回転する動きを指します。

ずりばいに挑戦しつつも、思うように前に進まずその場でぐるぐる回ってしまいますが、ハイハイや歩行のために大切なトレーニングです。

ずりばい・四つばい


回転が自由にできるようになると、徐々に筋肉がつき、体幹が安定してきます。

腹ばいになって手足をバタバタさせたり、四つばいになってお尻をふりふりしたりするのが特徴です。

さらに腕と足の筋肉がついてくると、ほふく前進のようにお腹をついた状態で前後に移動したり、同じ場所をぐるぐる回ったりします。

活動範囲が広がるため、移動できる範囲に危険なものを置かないようにして、動ける環境を整えておきましょう。

ハイハイ・高ばい


生後9~10ヶ月くらいになると、ハイハイが始まります。

四つばいの姿勢から手足でバランスをとり、重心をコントロールできるようになるとハイハイが完成です。

さらに次のステップとして、膝を床につけずハイハイする「高ばい」が見えたら、歩き始めの兆候です。

このような状況が見えたら、歩くための筋肉が順調に発達してきた証拠といえます。

参考:厚生労働省「平成22年乳幼児身体発育調査の概況について」

参考:東京都教育委員会「0歳児から2歳児の発達過程」

ハイハイしない原因として考えられることは?

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赤ちゃんの発達には個人差があり、ハイハイが始まる時期も違いがあります。

首がしっかりすわっていて、ひとりで座れるようであれば、少し様子を見てみましょう。

体重があり、自分を支えられないためハイハイを嫌がる赤ちゃんや、ハイハイを苦手とする赤ちゃんもいます。

ハイハイを促すように、おもちゃで刺激を与えながら遊びを工夫してみましょう。

なかには身体的な問題により、ハイハイできない赤ちゃんもいるようです。

不安なことがある場合は、ひとりで悩まず、小児科医に相談することをおすすめします。

ハイハイの練習方法

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四つばいの姿勢が見られるようになったら、ハイハイの練習をしてみましょう。

赤ちゃんから少し離れた場所から、声をかけたり手をたたいたりして、パパママのところまで来る練習です。

そしてパパママのところまできたら、抱き上げて一緒に喜びましょう。

または、赤ちゃんが腹ばいになったちょっと先におもちゃを置き、前進したい気持ちをもたせる方法もおすすめです。

赤ちゃんにイメージをもたせるには、パパママはお手本を見せるのも効果的といえます。

パパママが楽しそうにハイハイしていたら、赤ちゃんも一緒に動きたくなるかもしれません。

腰をサポートしながら膝を曲げる感覚を体験させて、ハイハイをイメージトレーニングさせる方法もあります。

参考:厚生労働省「ふかふかお山登り」

参考:栃木県 子育て情報サイト「赤ちゃんと遊ぼう!」

赤ちゃんがハイハイを始めたら注意したい3つのこと


赤ちゃんがハイハイを始めたら、周りの環境や危険なものに気をつけ、赤ちゃんの安全を確保することが大切です。

また、万が一事故が起きた場合は、速やかに医療機関を受診するようにしましょう。

ケガ・やけど


赤ちゃんがハイハイを始めると、いろいろなモノに興味をもちます。

モノに触れたり掴んだりするため、少し目を離したすきに、ケガややけどをしてしまうケースは後を絶ちません。

例えば、炊飯器の水蒸気に手が触れてしまったり、電気ケトルのコンセントに足が絡まりお湯を浴びてやけどをしたりするなど、少し目を離したすきに起きてしまいます。

あらかじめ家の中に潜む危険な場所を察知し、事前に取り除いておきましょう。

誤飲


ハイハイをするようになると、赤ちゃんは興味をもったものを手にとり、口に入れて確認します。

そのため、小さな部品や食べ物、おもちゃなど、誤って口に入ってしまうものを遠ざけることが大切です。

喉につまり窒息する危険があるので、無造作に放置しないようにしましょう。

その他にも、薬やタバコ、ボタン型の電池などを飲み込むと、体に害を与える危険があります。

管理するときは子どもが手に届かない場所に置き、部屋もキレイに整えておくことが重要です。

赤ちゃんが口に入れたものを見つけた場合は、速やかに取り上げて医療機関を受診しましょう。

水の事故


ハイハイをするようになると、赤ちゃんがプールや浴槽などの水に近づいてしまい、溺水の事故が起こる可能性があります。

溺水の事故はプールや海だけでなく、自宅の浴槽でも起こりうることです。

そのため、水回りでは赤ちゃんから目を離さないことが重要です。

日中の事故を避けるためにも、できる限り浴槽の水は抜く、もしくは浴室に赤ちゃんが入れないような工夫をしましょう。

参考:国民生活センター「特集 子どもの事故防止を考える」

参考:政府広報オンライン「家の中の思わぬ危険。乳幼児のやけど事故にご注意を!」

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まとめ


赤ちゃんの成長には個人差があり、すぐにハイハイできる赤ちゃんもいれば、なかなかハイハイできない赤ちゃん、もしくはハイハイせずに歩きだす赤ちゃんもいます。

そのため「まわりの子と違う?」と感じても過度に心配せずに、できるようになったことを赤ちゃんと一緒に喜び、成長を楽しみましょう。

また、ハイハイが始まると行動範囲が広がるため、赤ちゃんがケガややけどをする危険性が高まります。

安心して赤ちゃんがハイハイできるよう、成長の時期に合わせてお部屋をお片付けしましょうね。

※ この記事は2024年01月29日に再公開された記事です。

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