家を借りる時に必要な初期費用。関西では東京の●倍かかる!?のタイトル画像
公開 2023年03月05日  

家を借りる時に必要な初期費用。関西では東京の●倍かかる!?(2ページ目)

462 View

システムが違うんですね



なんと、関西では東京の1.5〜2倍ほどの初期費用が必要になるそうです!

これは、関東の「敷金・礼金」方式と、関西の「保証金」方式の違いからくるそう。

詳しい解説は、以下をどうぞ。


大阪で賃貸生活をするとき初期費用が高いのはなぜ?


マンションやアパートを借りるときに頭が痛いのが敷金・礼金といった初期費用である。

ただでさえ引越しにはお金がかかるのに、さらに費用がかさむのだから、賃貸生活を始めるのも楽ではない。

しかも、関西に引っ越すとなると、もっと大変だ。

なにしろ関西で賃貸住宅に引っ越す場合、東京の1・5〜2倍ほどの初期費用が必要になる。

この違いは、東京をはじめとする関東では、「敷金・礼金」方式が一般的なのに対し、関西では「保証金」方式が一般的だから。

この保証金がめっぽう高いのだ。

なぜかというと、「敷金・礼金」は、家賃の1〜2カ月分で設定されており、合わせて家賃の2~4カ月程度の金額になるのが一般的だ。

それに対し、関西の保証金(敷金)は家賃の6~8カ月分が相場。

つまり、家賃10万円のマンションを借りた場合、関東ならば20万~40万円の初期費用ですむのに、関西の場合は60万~80万円も必要になるというわけだ。

また、関東の敷金も関西の保証金も、「万が一のときのための担保」という意味合いは同じだが、返金のシステムが違っている。

関東の場合は、退去する際に何事もなければ、敷金から部屋の修繕費を差し引いた残額が戻ってくることになっている。

一方、関西の場合は、修繕費を差し引くのではなく、保証金の中にあらかじめ「敷引き」という名の修繕費がプラスされていて、この分が引かれた額が戻ってくる。

この「敷引き」の金額は保証金の5~6割程度。

つまり、60万~80万円の保証金ならば、30万~40万円ほどの敷引きが含まれている計算になる。

そして、この敷引き相当分の金額は、たとえ修繕費がほとんどかからなかった場合でも戻ってこないというから厳しい。

関東の場合も、「礼金」は大家さんへのお礼なので、この金額は退去時には戻ってこない。

とはいえ、礼金の相場は敷引きよりも低い。

つまり関西のほうが入居時に必要なお金も、退去時に返ってこないお金も多いということだ。

近年では、関西でも「敷金・礼金」方式を採用するところが増えてきた。

しかし、それでも全体的に見ると、やはり関西のほうが関東より初期費用が高い傾向がある。

リクルート住まいカンパニーが、2010(平成22)年から2015(平成27)年の敷金と礼金の合計金額が家賃の何カ月分なのか、平均額を調べたところ、大阪は東京に比べて0・62カ月分高い結果が出たという。

家賃の高さばかりが強調されがちな東京だが、引越しの初期費用に限っていえば、大阪もけっこうハードルが高いといえそうだ。


出典:『関東と関西 ここまで違う! おもしろ雑学』(三笠書房/2019年刊行)

Share!

関連情報