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公開 2023年02月25日  

意外な理由が!関西はトイレットペーパー“シングル派”が多いワケ(2ページ目)

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節約だけではないようです



かつて東西で、使われている紙質が違ったから、という説があるようです!

トイレの落とし紙として関東では静岡県産のチリ紙、関西では四国産の京花紙が普及していたのだそう。

ロールタイプになっても、関西では丈夫な紙質のシングルタイプがつくられたんですね。

関西人の節約志向の賜という説もありますよ。


節約上手な関西人はトイレットペーパーもケチるって本当?


文化や気質の違いから、関東と関西では売れる商品にも違いがあるといわれる。

トイレットペーパーも例外ではない。

Jタウン研究所が2017(平成29)年に行ったトイレットペーパーに関する都道府県別アンケート調査によって、関東ではダブル派、関西ではシングル派が主流という結果が出ている。

ダブル派が8割を超えた県は、関東では、茨城県(81・8パーセント)、栃木県(85・7パーセント)で、特に栃木県はダブル派率が全国第1位だった。

8割とはいかなくても、ダブル派が過半数となったのは、関東では埼玉県(61・1パーセント)、東京都(57・4パーセント)である。

東京のダブル派率が比較的低かったのは、東京には全国から人が集まるためではないかと考えられる。

関西ではダブル派率が過半数となった府県はなかった。

対して、シングル派率で見ると、一気に関西の府県が高くなる。

奈良県はシングル派率が85・7パーセントと圧倒的。

そのほか、京都府(57・1パーセント)、兵庫県(55パーセント)、大阪府(50・2パーセント)もシングル派が過半数となった。

全国平均で見ると、ダブル派が55・1パーセントで、全体的にダブル派支持が多い。

にもかかわらず、関西ではシングルのトイレットペーパーが支持されているのである。

このような違いが生まれたのは、東西で使われる紙の質が違ったからという説がある。

歴史的に見ると、ロールタイプのトイレットペーパーが普及するまで、トイレの落とし紙として関東では静岡県産のチリ紙、関西では四国産の京花紙が普及していた。

その後、ロールタイプのトイレットペーパーの導入に際して、静岡では最新技術を使ったふんわりやわらかい紙質のダブルタイプがつくられた。

一方、四国では伝統的な和紙の特徴をそのまま生かした丈夫な紙質のシングルタイプがつくられた。

それがそのまま関東と関西の主流になったというわけだ。

また、関西人の節約志向の賜という説もある。

通常のシングルとダブルの長さを比べると、シングルは60メートル、ダブルは30メートルとシングルの半分しかない。

そのため、シングルのほうが長持ちするから、節約になるというわけだ。

いかにも商人の町・大阪を中心とする関西らしい理由である。


出典:『関東と関西 ここまで違う! おもしろ雑学』(三笠書房/2019年刊行)

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