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公開 2015年10月28日  

感情的にならずパートナーシップを築くために「ソクラテス式問答法」を使ってみよう

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日々、パートナーと何気ないコミュニケーションを取る時に、つい感情的になり、口論に発展することはありませんか?ヒートアップすると、収まりがつかなくなることも・・・。「何でも話し合える」夫婦関係、パートナシップを築くために、ビジネスで応用されている、こんなコミュニケーション方法があるみたいです。


パートナーシップについて、悩んでいませんか?

日々の生活の中で、パートナーとのコミュニケーションは欠かせないもの。ただ、一緒に生活してたり、子どもがいたりすると、次第に「空気のように、いるのが当たり前の存在」になっていきます。生活以外の会話や向き合う時間が少なくなると、普段の何気ない一言で、つい感情的になったり、相手のことを責めてしまったり・・・。

普段からコミュニケーションをしっかり取ることで、信頼関係が強まり、夫婦関係も良好になっていく・・・
そして、何でも話せる関係になることで、これからの二人の未来に対しても前向きになっていくものです。

そんなパートナーシップを築くための、ビジネスでも使われているちょっとしたコミュニケーション方法をご紹介します。

まずは、相手への「共感」を言葉にする

もし、パートナーが休みの日に「家事を手伝って欲しい」と声をかけた時。
「仕事で疲れて・・・いま、仕事がちょっとしんどいんだよね」と言ったら、あなたはどうしますか?

「私だって仕事しているから一緒!誰だってそうだよ」
「そう言わないで、家事くらい手伝ってほしいな」

と、人によって投げかけたい言葉は、きっと人それぞれ。

しかし、こういった言葉は、知らず知らずのうちに、相手を責めてしまい、“相手を閉じさせてしまう”クローズワードなんです。

そうなると、相手は自分の感情に共感が得られなかったと思い、いらっとして口論になってしまったり、話を聞いてもらえない、とだんまりをしてしまったり。
あまり良いコミュニケーションの方法とは言えないかもしれません。

ここで大事なポイントは「相手の感情に沿った」返答をすること。
「私はあなたの感情に共感しているよ」と表現することで、「何でも話したい」というオープンなやりとりができるようになります。

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実はこれ、同僚や上司・部下など、
ビジネス上のコミュニケーションでも良く使われている手法。

よくよく、仕事上で同僚や部下の相談に乗る時を思い返してみてください。
まずは「オープンな関係」を自然に行っていませんか?

なので、冒頭のように「仕事で疲れて・・・いま、仕事がちょっとしんどいんだよね」と言われたら、
まずは相手を支える、オープンワードを伝えましょう。

1)相手はどんな感情?
2)相手はどんな理由でその感情になっている?
3)その理由を汲んで、相手を支えるオープンワードを伝えましょう。

いかがでしょうか?

つい、意識せずに投げかけてしまう言葉をいったん呑み込んで、このくせをつけると、
相手との良好な”オープンな関係”を築くことができるのではないでしょうか。

相手を理解するためのコミュニケーション「ソクラテス式問答法」

さあ、相手の感情を受け止めた後は、「相手をより理解するコミュニケーション」をとると、ますますオープンな関係を築くことができます。そこでのコミュニケーション方法をご紹介します。

それは、「無知の知」で有名なソクラテス。

「ソクラテス式問答法」というコミュニケーション方法を知っていますか?

ソクラテス式問答法とは質問によって相手の理解を得るための方法です。
基本的には相手に質問を投げかけることで会話が進みます。
議論で相手を説得することはしません。
かといって相手の話を聴いているだけにはしません。
議論をせずに相手に気づいてもらうことがソクラテス式問答法の目的です。

よく言われる「傾聴」するだけとはちょっと違うみたいですね。


ちょっと分かりづらいので、例をみて考えてみましょう。

「支える」関係をつくり、「問題解決へ」

ビジネスで使われているのは、下記の手法。


①支える関係づくり
②ソクラテス式問答法を使った問題解決


これは、まずは①で相手の感情を汲み、オープンな関係を築くための声かけをします。
続いて、②のソクラテス式問答法を使い、自然と相手が「自ら考える」という方向に導いていきます。

例えば、仕事上で悩みを持った同僚Aさんがいた場合。

Aさん:「仕事でミスをしてしまって。。気を付けてはいたんだけど…」
自分 :「気を付けていたのにミスをしてしまうなんて、大変だったね」
(まずは相手の感情を汲んだ声かけをする)

Aさん:「そうなんだよね、だから、ちょっとへこんでいて…」
自分 :「気を付けていたってことだけど、今回のミスはどうしてだったの?」
(ここから、問題解決に向けた、具体的な質問をしていくと、相手が自ら考え、整理ができるようになります)


これも、上司・部下の面談や、同僚から相談を受けた時などによく使われるコミュニケーション術なんです。

ソクラテス式問答は、「問題点」に気づいてもらうための質問方法。

つまり、本人が気付いていない「パターン化された行動や考え」、そして
「癖になっている行動・考え」に気づいてもらうことが重要なのです。

そして、ここで大事なのは①→②の順番。

②から入ってしまうと、
「なんか傷つく…」「高圧的」など、相手の感情をクローズにしてしまいます。


例えば、こんなシーンで考えてみてください。


妻「今日は思うように家事ができなかった…」

夫「そうなんだ。思うようにできなくてしんどかったね」(オープンな関係を築く声かけ)

夫「え?なんでできなかったの?」(クローズさせる声かけ)

いかがでしょうか?
ちょっとした一言で、印象が違いますね。

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何気なく仕事で発揮しているコミュニケーションを、家庭にも

ソクラテス式問答法は、普段何気なくビジネス上で使っている方も多いと思います。

ちょっと意識するだけで、夫婦関係のコミュニケーションも良好になりますよ♪
ちなみに、ママ友の悩みを聞くときなどにも、使えるコミュニケーションです。

毎日を楽しく過ごすための、ちょっとの工夫や意識をぜひ試してみてください!

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