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公開 2015年07月06日  

子どもの発達が気になったら自分の直感を信じよう。息子が自閉症スペクトラムと診断されるまで

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「自閉症スペクトラム」って、聞いたことありますか?我が家は4人家族。お父さん、お母さん、子ども二人。ごくごく一般的な、家族構成です。ちょっと一般的でないところ。それは、長男が、「自閉症スペクトラム」であるということ。我が家の長男が自閉症スペクトラムと診断されるまでの体験談をご紹介します。


「広汎性発達障害」「自閉症」「高機能自閉症」「アスペルガー症候群」どれかひとつでも、耳にしたことはありませんか。これらはすべて、「自閉症スペクトラム」に含まれる障害なのです。



最近、栗原類さんがご自身の発達障害についてカミングアウトしたことも大きな話題となりましたね。

自閉症って、笑わない子?

「自閉症」と聞いて、「自分の殻に閉じこもっている」、「笑わない、目が合わない」、「コミュニケーションがとれない」そんなイメージを持ってらっしゃる方も、多いかもしれません。



では、実際はどうかというと。私の息子の場合は、人と遊ぶのが好きです。でも、遊び方がちょっと変わっています。息子はとってもよく笑います。でも、笑いのツボがちょっと変わっているのです。



目を合わせるのが苦手ですが、全く合わない訳ではありません。言葉の遅れはありますが、コミュニケーションはとることができます。これはあくまで息子個人の例ですが、ひとくくりに「自閉症」といっても、その特性は一人ひとり、大きく異なる部分も多いのです。

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あれ??と思ったら、自分の直感を信じる。

今、「発達障害」という言葉が色々なメディアで取り上げられ、目にする機会も増えました。「あれ、うちの子、もしかして…。」と思ったこと、ないですか?



息子は2歳くらいまで、とっても育てやすい子でした。でも、「言葉が遅い」「道順にこだわりがある」「子どもを怖がる」など、「あれ?」と思うことがいくつもありました。「男の子だからね。」「目も合うし、全然大丈夫よ!」「はじめの子だからね〜。」と、周囲の人は言いました。一歳半健診さえ、特に問題もなくスルーでした。



でも、やっぱり気になったので、大学病院を受診したのです。息子が2歳ちょうどのときでした。そこで「自閉症スペクトラム」の診断を受けました。



私がみなさんにお伝えしたいことは、「あれ?」と思ったら、ぜひ一歩踏み出す勇気を持って、専門機関に相談してみてください。「お母さん、気にし過ぎですよ〜!」となれば、それはそれでいいこと。もし、それが、自閉症スペクトラムの特性だったとわかったなら、それを早く知れたことは、お子さんとの関わり方を知る、第一歩を踏み出せたということ。



自閉症スペクトラムの特性を知って、関わり方を工夫することで、お子さんの持っているものをよりよく伸ばしてあげることができます。

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診断できるのは、医師だけ。

息子は、2歳で自閉症スペクトラムの診断に至る前に、保健センターでの個別相談も受けました。臨床心理士の方が、子どもの様子をみながら、じっくりと相談にのってくださるのです。しかし、そこでは「様子をみましょう」と言われて終わりました。



この心理士の方も、私の話や息子の様子から、きっと「自閉症スペクトラム」であると察しがついていたのではないかと思います。けれど、心理士は、診断名を告げることはできません。今の日本では、診断をできるのは医師だけなのです。

ご自分を責めずに、専門機関へ相談を。

どうしてうちの子は言葉が出ないんだろう…私の話しかけがたりないのだろうか。どうしてこんな落ち着きがないのだろう…私のしつけが悪いのか。



ご自分を責めていませんか。あなたが悪いのではありません。まずは、お子さんのことをもっと知るところからはじめてみませんか。専門機関への相談へ、一歩踏み出すことで、適切な支援につながる道が開けるはずです。



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