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バレエを習いたい末っ子、足踏みする私。だってもう、手一杯なのよ……

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この前まで赤ちゃんだった末っ子がバレエシューズを履いて跳ねていて、時が経つのは早いのね、と思う日々です。



末っ子がバレエをやりたいと言い出してから2年半ほど経った。

いったいどこで覚えてきたのか、まだ幼稚園の2歳児クラスに通っていた頃、ある日お迎えに行ったら「びれいやるの」と突然言い出した。

「びれいってなに?」と訊ねると、末っ子は片足を後ろにぴょこんと跳ねさせて、両手を広げた。

「こう!こうやるの!びれい!」

ああ、これはつまりバレエ。

バレエに違いないと思った。


どこでバレエを覚えてきたのか今もって分からないんだけれど、おそらく幼稚園のホールで降園後に実施されているバレエ教室だろうと思っている。

通っている幼稚園では週に一度、子どもたちの降園後に先生をお招きして、空いたホールでバレエ教室をやっている。

2歳児クラスはお昼寝を挟むため、年少さん以上のお友達より降園が遅いのだ。

お昼寝から目覚めておやつを食べるまでの間に、バレエ教室を目撃したのかもしれない。


バレエを習いたい末っ子、足踏みする私。だってもう、手一杯なのよ……の画像1
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さて、これは困ったことになった、と思った。

バレエに罪はないんだけれど、バレエ自体はとても素敵な舞台芸術ではあるけれど、習い事となると他の習い事に比べていささかハードルが高くもある。

なんというのか、私が生きてきた世界よりいささか高尚でもあるし、お教室によってはあらゆる面での親の負担も大きいと聞くし。

とは言え、その時はまだ2歳。

お教室に入れるのは年少さん以上なので、そうかそうか、と耳に入れておくにとどまっていた。


さて、年少さんにあがった末っ子は、やはり「ばーれえやりたい」と言っていた。

発音は「びれい」から「ばーれえ」とに変化していた。

「そうね、やりたいねぇ」と否定もせずまたまたお耳に入れてやり過ごした。

というのも、末っ子は3月生まれということもあってか、自分を「小さい子」だと思っている節があり、習っている同級生のお友達を「大きい子」と認識していたのだ。

そのため「○○ちゃんくらい大きくなったら習うんだぁ」と言い続けていた。


バレエを習わせてやる覚悟が定まらない私は、「そうかそうか」とまた、ただ相槌を打っていた。

もしかするとそのうち気が変わるかもしれないし、私の気が進まないからと言って頭ごなしに「ダメだよ」というのも気が引けるし。


バレエを習いたい末っ子、足踏みする私。だってもう、手一杯なのよ……の画像2
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そんなふうに「大きくなったら習う」を丸2年もニコニコと言い過ごした末っ子は、いよいよ「バレエ習う」とはっきり言うようになった。

年中さんをそろそろ修了するか、というところだった。

自身が満5歳を迎えたこともあったんだろう。

バレエを先んじて習っていた、あの子や、あの子と同じ「大きい私」になったと思ったらしい。


まるで眠っていたエンジンが稼働したみたいに、末っ子は日に何度も「アン!ドゥ!トロワ!」と言いながらバレエの真似事に熱心になった。

幼稚園でバレエを習っているお友達に「わたしもバレエ習うんだ!」と宣言したらしく、習っているお友達にバレエのバーレッスンを教えてもらって帰ってきた。

ちょっと広いスペースを見つければ両手を広げてステップらしきものを踏む。

歯磨きの仕上げ磨きをしているときも、寝そべりながら両手を羽ばたかせる。

さあ、もう寝ますよ、というタイミングでもまた「アン!ドゥ!……」と、忙しい。

これはいよいよ腹を決めなくてはなるまいか、と日々身を固くしていた。


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ところがなかなか覚悟が決まらなかった。

もちろん私の方の。

ただでさえ3人いると習い事の送迎にそれはもう忙しくて、さらに言えばそれぞれの習い事でイレギュラーの持ち物が発生したり、時間の変更や急なお休みがあったり、追加のレッスンがあったり、なんだかんだと気が休まらない。

「ママ、あれ明後日までだよ」と言われて「ひゃ!」と飛び上がったり、レッスンの振り替えを忘れて歯医者の予約を取ってしまったり、そんなことが度々ある。

極力、お母さんの負担が少ない方向で何卒習い事を選んでいただきたいというのが本音。


とは言え、やりたいことはやりたいだろうし、やりたいと思ったほとんどのことは大人になってもずっとやりたいままだということを、よく知っている。

現に私はいまだに絵画教室とピアノ教室に通えなかったことを根に持っている。

大人になってからやればいいのでは、と言われることもあるんだけれど、そうじゃないのだ。

小学生の時にレッスンバッグを持って、お教室に通って出席ノートにシールを貼りたかった。

小学生の時に描いた油彩画を玄関に飾ってほしかったし、休み時間にお友達とピアノを弾いたりしたかったのだ。

仮に今、お教室に通っても叶わないことだと知っている。


ならばさっさと習わせてやりなさいよ、という私と、いやしかし君にこれ以上の習い事ケアができるとお思いかね、という私が永遠に拮抗していた。

習い事が盛んな土地柄なのか周囲ではかなりのお友達がいくつも習い事をかけもちなさっているんだけど、いろんな意味で親御さんの甲斐性がありすぎるな、と思う。

文字通り、金銭的な部分もそうだけれど、その送迎やらスケジュールの把握やら、諸々のイレギュラーへの対処など、それ相応の能力がないと対応できないじゃないか、とまじで思っている。

「アン!ドゥ!トロワ!」と忙しい末っ子を見つめながら胸の奥がぎゅうとなった。

さて、どうしたものか。


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さてここからは後日談になるのだけど、結論から言うと、末っ子は幼稚園のバレエ教室に入会した。

とりあえずは体験を、という運びでレッスンにお邪魔して、私はホールの外から見学していたのだけど、すぐに察してしまった。

これはもう覚悟を決めるしかない。

日頃のイメージトレーニングの賜物と言おうか、まるで水を得た魚のように末っ子は跳ねまわっていた。

その笑顔と躍動する身体は今にも喜びではちきれそう。

今までどの子もそれぞれ、本人の希望で体験はしたものの「やっぱりいいや。習わない」というパターンもいくつかあったけど、これはそうはならないなと悟った。

続くも続かないも本人の自由だけど、悩んでいたもんもんとした時間を思えば、末っ子がバレエを習い始めた今のほうが、悩みを手放した分、気持ちが晴れ晴れとしている。

送迎云々に関しては、よくよく考えれば園の延長でお教室へなだれ込むので私の負担は限りなくゼロに近く、園実施のお教室ということもあり価格も良心的だった。

お教室の保護者の方にお聞きしたところ、これと言って保護者が大きな負担を強いられることはめったにないのだそう。

案ずるより産むがやすしとはこのこと。

ああ、どうしようと思っていた時間がウソみたいに今、末っ子のバレエシューズ姿がとてつもなくかわいいな、と思っている。


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この記事を書いた人
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ハネ サエ.

成分のほとんどは3児のおかあさん。
おかあさん以外のときは取材をしたりエッセイを書いたりしています。

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