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公開 2022年02月15日  

何気ない言葉がトゲみたいに刺さって…。友人が救ってくれた前向きな気持ち

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息子の育児に奮闘中のある時、知人の何気ないひと言で、落ち込んでしまったことがありました。そんな私をすくい上げてくれたのは、信頼している友人の言葉でした。


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パパ大好き!な息子と自己嫌悪ばかりの自分


我が家には5歳の息子と3歳の娘がいます。

約1年7ヶ月差の兄妹で、2学年差の年子です。


息子は赤ちゃんの時から寝ない、飲まない(食べない)子。

しかも娘の妊娠中からイヤイヤ期と赤ちゃん返り、ママイヤ期を併発し、正直、「手がかかるなぁ……」と思っていました。

イライラしてしまう自分に自己嫌悪し、夜は寝顔を見ながら反省し、でも朝イチから怒ってしまう……そんな毎日の繰り返しでした。


そんな中、世界的な感染症が流行し、不在がちだった夫の在宅期間が増えてから、わが家も大きく変わりました。

ワンオペワーママで常にピリピリしていた私のメンタルはかなり安定。

息子は大好きなパパと過ごせる時間が増え、笑顔が増えました。

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抜けないトゲのような一言


しかし、たまにパパ抜きで息子といると、やはり「パパがいい〜」と言って、なかなか話を聞いてくれません。

そんな息子と私を見て、一緒にいた知り合いが、「でもまぁ、手のかかる子ほど可愛いよね〜」と言いました。


そのかたは、おそらく深い意味なくその言葉を言ったのだと思います。

「手がかかる子ほど可愛い」とは、確かによく聞く言葉です。

ではあるのですが……
言われた私は、とても驚いてしまいました。
というのも、全くそんなふうに思えていない自分に気がついてしまったから。


正直、手のかからない娘の方が圧倒的にラクだし、女同士ということもあるのか一緒にいて楽しい。

一方の息子とは、話を聞いてくれなくてイライラしたり、拒否されて悲しかったりと、「どうしたらいいのかわからない」と思いながら接していることがほとんどです。

「手のかかる子ほど可愛い」なんて、そんなことを思う余裕すらありませんでした。


アレ、もしかして、これはヤバいのかな……?と、私は血の気が引きました。

かと言って、これといった解決法も思い浮かばず。


なんとなく心の中に小さなトゲが刺さったような気持ちのまま、毎日を慌ただしく過ごしていました。

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友人の言葉で気付いた本音


そんなある日、定期検診で息子と歯医者に行ったら診察台の上で大暴れ。

なだめたり叱ったりしながらなんとか終えましたが、帰宅すると心身ともにぐったり……。

一足先に歯科検診に連れていった娘の3倍は時間がかかっていました。


「なぜ、息子にはこんなに手がかかるんだろう」

「娘みたいだったらもっと楽なのに……やっぱり、手がかかる子ほど可愛いなんて思えない」

ふと、そんなふうに思ってしまい、ありのままの息子を受け止めきれてない自分にまた自己嫌悪。


一人では抱えきれずに、これまでたまに育児の悩みを聞いてもらっていた信頼する友人に相談しました。


「愛情はあるけど、息子にイライラしてしまう。正直、可愛いと思えないときが多い」

「息子が成長してこのまま反抗期が来てしまったら、もう一生このままなのかも……。でも、これまでの接し続けてきた結果だから、諦めかけてる」


と、率直に今の悩みを話してみました。


私の話を最後まで優しく聞いてくれた友人は、最後にこんなふうに聞いてくれました。

「本当に今のままでいいと思ってる?」 「寂しくない?」と。

そこで私はハッとしました。


本当はそんなふうに思ってない、もっと息子と仲良くしたい、諦めたくない!という本当の気持ちに気づくことができました。



「母親はかくあるべき」に振り回されないように


息子に振り回されすぎることに加えて、自分に対する態度があまりに塩対応で、気持ちが疲れてしまっていた私。

そんな中で、「無償の愛」や「手がかかる子ほど可愛い」という幾つもの「母親はかくあるべき」という言葉に、いつの間にか押しつぶされそうになっていました。


気がつけば、

「せめて表面上だけでもそのように振る舞おう」
「そうすることが、母親として正しいはず」
「自分の中にある、それにそぐわない気持ちは隠してしまおう」

そんなふうに取り繕って、「息子ともっと楽しく過ごしたい、わかりあいたい」という本当の気持ちに、気付けなくなっていました。

本当の気持ちに蓋をして「楽になりたい」と思っていました。


でも友人に思い切って本音を話したことで、不思議と気持ちが楽になりました。
そして「手のかかる子ほど可愛いなんて、子育て終わってから言えることよね」と思えるまでになりました。

これからは、自分の本当の気持ちを大切にしながら、息子に向き合おうと改めて思えた出来事でした。





※ この記事は2024年02月24日に再公開された記事です。

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