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公開 2015年07月16日  

【体験談】障害のある子の将来ってどうなるの?知的障害の娘が高校を卒業してからのこと

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子どもに障害があるとわかった時、考えるのは、将来のことばかり。先の見えない不安に駆られていませんか?もちろん未来はわからないけど、1つの事例として知的障害のある私の娘の高校を卒業してからの体験談をご紹介します。

出典:https://instagram.com/p/3mZQo9tvKp/

障害のある子は、大きくなったらどんな人生を歩むのでしょう?

最近は療育施設も増え、保護者同士が集まる子育て支援のサービスがあり、小学校は地元の普通学校に入学することが当たり前になってきました。放課後や休日に利用できるサービスもあれば、大人になってから日中通う施設も数多くできました。保護者が付き添わなくても、ヘルパーさんが支援してくれるのです。そして、これからも、福祉サービスは、もっと充実していくでしょう。また、高校や大学へ進学する人も増えていくはずです。



ただ、まだ、あなたのお子さんが福祉サービスが必要かどうかもわからないはず。ほかの人よりは少しハンディがあるかもしれないけど、それでも、自分のことは自分でできて、一人で出かけることができ、一般の企業へも就職できるかもしれません。

学校を卒業した後は?

私の娘は、知的障害があり、地元の小学校と中学校の支援学級に入学しました。高校は、高校受験をしたのですが、不合格だったために支援学校高等部へ入学しました。支援学校高等部では2~3年生くらいから、卒業後の進路を考えます。これは、高校へ進学した障害のある人たちも同じだと思います。卒業後に就職する人もいれば、福祉事業所へ行く人もいます。職業訓練の専門学校へ行かれる方もおられました。



福祉事業所は、大きくは、3つに分かれています。

・いずれ一般就労への移行を目的とした職業訓練的なことをする事業所

・一般就労への移行が目的ではなく、その場が就労の機会となっている事業所

・自立した日常生活や社会生活を営むことを目的としながら、障害の程度に応じて作業や生産活動などをする生活介護事業所



以前は、作業所とか授産施設とか言われていたと思います。細かく言えば、ほかにも通えるところはありますが、自治体によっても異なることがあるため、実際利用する際には各自治体に問い合わせてみていただくと良いと思います。



私の娘は、現在、昼間は生活介護の事業所へ通っています。午前中は作業をし、午後は散歩に出かけることも多いようで、帰る前に、皆で掃除をしているとのこと。スタッフ含めて皆が仲良しで、とても楽しそうです。週末にはちょっとしたおやつとお茶の時間がありますし、料理実習や遠足などにもそれぞれ月に1回ずつ出かけています。

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いつか、お泊り女子会も・・・

娘は、移動支援を利用することがあります。ガイドヘルパーさんに付き添ってもらうことで、保護者の付き添いがない状態で出掛けることができるため、年頃の子にはとっても嬉しいサービスです。また娘は利用していませんが、お風呂や食事の介助してもらう為に自宅へヘルパーさんが来てくれる居宅介護というサービスもあります。



成人してからは、ずっと保護者と一緒に同じ家で住んでいる方もおれば、グループホームで仲間と共に生活したり、ひとり暮らしをしたりしている方もおられます。サービスにおける利用制限は、自治体によって差があるので、それぞれに課題はありますが、保護者がいなくても当たり前に生活する為のサービスは色々とあります。



そんな中で私が現在娘にやらせてあげたいと考えているのは、ショートステイというもの。親から離れて宿泊するサービスです。しかし私の住む市ではショートステイ先が少ないため、いっそのこと私自身が作ってしまおうかとも考えています。お泊り女子会、とっても楽しそうですよね。

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人生が豊かになった!

娘が高校を卒業してからのことを簡単に記してみましたが、障害があるのとないのとでは、そんなに人生に差がないように私は思えるのです。



確かに日常的には、本人はもちろん家族にも不自由なことは多いのです。しかし障害のある娘自身が、私たち親にも、たくさんの人達との繋がりを作ってくれました。そして物理的に不自由なことがあっても、娘と過ごすなかで気持ちはとても開放され、自由になっていったと感じています。



障害のある子との生活は、私たち親の人生までをも豊かにしてくれました。子どもの将来を悩むばかりではなく、今を楽しみ、未来にわくわく出来ると良いですよね。

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