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兄弟げんかにイライラ。親は裁判官ではなく通訳になる

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保育園や学童クラブ、発達支援事業所等を運営するグローバルキッズ。noteでは、元アナウンサーでNHK「すくすく子育て」のキャスターも務めた天野ひかりさんの連載を掲載しています。育児のヒントにしたい「自己肯定感を高める子どもへの声がけ」を、コノビーでもご紹介します。



元テレビ局のアナウンサーで、NHKの「すくすく子育て」の司会も務めた天野ひかりさんによる連載です。

今まで5万人以上から相談を受けてきた親子コミュニケーションのプロが、実際によく相談される悩みをどうやったら解決できるか、自己肯定感を育てる会話のコツをお話します。



コロナ禍でおうち時間が増えると、きょうだいゲンカも増えますね。


ケンカが始まる

「仲良くしようね」とやさしく伝える

ケンカをやめないどころかヒートアップ

親、結局怒ってしまう

子どもたち、泣いて終わる


という繰り返しで、「親としてどう接したらいいですか?」というご相談が、この1年で急増しています。NGマンガを見てみましょう。


兄弟げんかにイライラ。親は裁判官ではなく通訳になるの画像1

■ケンカも怒鳴るのも、ストレス発散の立派な一部


お母さんお父さんも長引く自粛生活で、疲れていると思います。

大人でさえ不安を感じるこの状況に、子どもたちも本当によく頑張っていてすごいなあと感心する1年でした。

そんな中で「穏やかに過ごしたい」と思う気持ちもわかります。

でも兄弟姉妹で大声でケンカすることも、お母さんお父さんが怒鳴ってしまうことも、「ストレス発散の一部」と捉えてみてはいかがでしょうか。

外では、人と話さない、人と関わらないことが推奨されています。

でも家の中では、いっぱい関わりをもてる。それがケンカであっても、ありがたいことだと思いませんか?

どうせケンカをするなら、いっそ対話のコツを学ぶ場に変えてしまいましょう。

「ケンカから学べることなんてあるの?」と思うかもしれませんが


・外での上手なケンカの仕方
・上手に自分の意見や考えを伝えること


きょうだいゲンカからは、こんなことを学べるようになるのです。


■ケンカの仕方を学ばせる


「どうやってケンカをやめさせるか?」と考える親が多いのですが、その発想では子どもたちの


・主張する力
・交渉する力
・妥協点を見つける力


などが育つ機会を奪うことにもなります。

非常にもったいないですね。

だからと言ってケンカを放任しても、こうした力はなかなか育ちません。

ぜひ親が「ことば」という武器を与えて、ことばで話し合いができるように努めましょう。

そのために親にできることは、「通訳」に徹することです。OKマンガを見てみましょう。


兄弟げんかにイライラ。親は裁判官ではなく通訳になるの画像2

■親は通訳に徹する


きょうだいゲンカが始まったら、このマンガのように通訳を繰り返します。

うまく言えない気持ちを親がことばに置き換えていくことで、子どもも表現力が身につき、ことばで伝えられるようになっていきます。

親が、どちらにも正論を強要せず、中立な立場で向き合うことで、子どもは安心します。

そして自分がすべきことを考えられるようになっていくのです。

親としては、正しい解決法を教えなければ!という思いから、どちらが正しいのかを決める「裁判官」になってしまいがちです。

親が裁判官になると、子どもの自分で考える力は育ちませんし、何よりフェアではありません。

きょうだいには、感情の伝え方や体力などに年齢差があるので、その不公平感を「通訳」に徹して埋めてあげられるといいですね。

「お母さんは、いつも弟(妹)の味方をする」と思っているうちは、おもちゃを貸さない!と意固地になることもあるでしょう。

でも、通訳をとおして対話を繰り返すことで自分の気持ちに向き合えるようになります。

「貸すのか? 貸さないのか?」「お姉ちゃんとしてどうすべきか?」を考えられるようになっていきます。

落ち着くと「貸してあげる」と言って、案外あっという間に仲直りしてしまうものです。


■「どっちが悪いか」を決めるのは意味がない


あきらかにお姉ちゃんが悪いとわかっている場合でも、通訳に徹してくださいね。

あきらかだと思っても、それは、親が見ている範囲でのこと。

もしかしたら、ケンカが始まる前に弟が何かしたのかもしれません。

それをお姉ちゃんが我慢している最中だったのかも。

あるいはお姉ちゃんの中では、何か毎日思うことがあったのかもしれませんよね。

どちらが「悪い」「正しい」を決める必要はありませんし、決められないと思います。

自分の考えや希望をどう説明をしたら、わかってもらえるのか?を考える練習に出来るといいですね。

きょうだいゲンカが、これからの長い人生の中できっと役立つはずです。


■ケンカは親が解決するものではない


ケンカが続くようなら、こんな提案をしてみましょう。


親「(弟に)お姉ちゃん、貸したくないんだって、他のおもちゃであそぶ?」
弟「いやだ!」
親「そっか。お姉ちゃんの大事なおもちゃ、そおっとさわるのはどうかな?」
姉「……そおっとさわるだけならいい」
弟「うん! そっとさわる!」
親「おお、お姉ちゃん、いいの? すごいね!」
姉「うん! いいよ。いっしょにあそぼ」


「いや」に対して、条件(この場合は、そおっとだったら)をつけるのもおすすめです。

「いいよ」と言える練習になります。

しかも、お姉ちゃんはそのおもちゃがとても大切なものだとお母さんにわかってもらえたことで、弟の気持ちにも気づくことができます。

子どもは、親が自分に関心を持ってくれれば、案外それだけでケロッとするものだからです。

こんなに丁寧に接する余裕がない……という方も多いかもしれません。

でもケンカのたびに怒ってやめさせ続けても成長はありません。

目標は、この先子どもたちが自分でケンカを解決(議論)できるように育てること。

遠回りに見えますが、きっとこれが早道です。

理不尽なことや思い通りにならないことにぶつかったとき、力を発揮できる子に育てていけるといいですね。


■今日のコミュポイント■
きょうだいゲンカには「裁判官」ではなく「通訳」に徹して、表現力をつけよう!


(マンガ:とげとげ。)


■プロフィール■
天野ひかり http://amanohikari.com
上智大卒。テレビ局アナウンサーを経てフリーに。NHK「すくすく子育て」キャスターの経験を生かし、親子コミュニケーションアドバイザーとして 講演や企業セミナー講師を務める。子どもの自己肯定感を育てるため自身で立ち上げた「NPO法人親子コミュニケーションラボ」代表理事、一般社団 法人グローバルキッズアカデミー主席研究員(https://www.gkids.co.jp/)。主な著書に『子どもが聴いてくれて話してくれる会話のコツ』(サンクチュアリ出版)や『賢い子を育てる 夫婦の会話』(あさ出版)などがある。


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この記事を書いた人
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コノビー編集部

Conobie編集部連載では、「個性がのびる、子どもがのびる」をテーマに、スタッフが厳選したコラム・まとめ情報などをお伝えいたします。それぞれの家族が、「我が家...

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