突然の休校や慣れない外出自粛生活の中で、今できる精一杯のことをやってきた典子。
子どもたちが少しでも楽しく過ごせるようにと工夫し、周囲にも気を遣いながら生活を回していくことは、思った以上に心の体力を必要とすることだった。
その難しさやつらさを、唯一直接話せるはずの夫になかなか理解してもらえないストレスから、典子はゴミ捨て場で思わず“見苦しい姿”を出してしまった。
たまたま目撃した杏奈が、当たり前のように共感し笑い飛ばしてくれたことで、典子は心の緊張の糸がプツっと切れて……。
涙が出たのは、なぜだろう。
気がつけば、心が少しだけ軽くなっていて……?
※本作はフィクションであり、実在の人物や現実の出来事には関係ございません。未知の新型ウイルス流行が小学1年生とそのご家庭に与える影響を描く目的で、冬頃に新型ウイルスの猛威が迫ってきた設定となっています。
「最低限に守りたいもの」は何なのか。突然の休校という“非日常”に学んだこと
突然始まった休校生活。今までと違う“日常”を、手探りで歩み始めて……?とげとげ。さん作、連載...