学校や登下校中の小さなトラブル、お友達同士のもめごと、子どもから聞いた話……。
“何かあった時”の話というのは、いろんな形で尾ひれがついて、じわじわと広がっていく。
「あの子、こういうことがあったんだってね」
「あの子って、こういう子らしいよ」
「あの子のおうちは……」
そんな話題に出会った時は、受け取る側の意識も思わぬ方向に流されてしまいがちだ。
そういえば、あんなこともあった。
そういえば、こんな話も聞いたことがある。
話は、どんどん雪だるま式に大きくなっていって……。
張り詰めていた緊張の糸が、プツっと切れる。私の心をほどいてくれたもの
外出自粛の休校生活が続き、試行錯誤する中で疲れがたまっていた典子。そんな時、マンションの下の...