わが家の2歳の三女は、歯磨きが嫌いです。
毎晩嫌がる三女を捕まえては、仕上げ磨きをしています。
それに比べて長女と次女は、小さい頃から歯磨きを嫌がることはほとんどありませんでした。
同じ親から生まれて、同じ環境で育っているにも関わらず、性格はやはり全然違うもの。
3人目にして、なかなか頑固な性格の三女に手を焼いています。
でも、嫌だからと言って「じゃあしなくていいよ」とも言えないのが歯磨き。
歯磨きを怠って虫歯になってしまうと、小さな子どもでももちろん治療が必要になります。
小さい子どもが歯の治療をするのは大変なことも想像できますし、なにより健康な歯が一番です。
人間の三大欲求の1つでもある『食欲』を満たすためにも、一生涯必要な歯は大切にして欲しい。
そう思い、嫌がる三女に無理やり歯磨きをすることもありました。
2歳になってすぐの頃に、自治体での集団歯科健診がありました。
内容は歯科衛生士さんからの歯科予防のお話や、歯科医による歯科健診。
歯科健診後、希望者は虫歯の予防効果があるフッ素塗布をしてもらえるというもの。
今まで長女、次女は問題なく受けることが出来た歯科検診とフッ素塗布。
歯磨きが嫌いなうえに、人見知りの激しい三女は受けるのが難しいかもしれない……
不安な予想は的中しました。
健診では泣いてしまい、フッ素塗布も嫌がり暴れて、半ば強引に塗ってもらうことに。
なんとか集団歯科健診を終えたのでした。
その様子を目の当たりにして心配になったのが、今後の定期健診を受けれるのかどうか。
上の子達は、2歳半頃から近所の歯医者さんに通い、定期健診とフッ素塗布をしてもらっています。
できれば三女も同じように受けさせたい。
でも今のままでは、ひとりで診察台に座るなんて到底難しい。
そう思い、はじめての歯医者さんに向けて色んな準備をはじめました。
まず最初に、歯磨きが少しでも前向きにできるよう工夫をすることに。
子どもが好きそうな歯磨きの歌の動画を探し、歯磨きの時間にはそれを流すようにしました。
すると、動画を見よう見まねして自分で歯を磨くようになりました。
一歩前進!
しかし、仕上げ磨きはまだまだ嫌がります。
次に上の子達の歯科健診に一緒に連れて行くことにしました。
お姉ちゃん達の様子を見て
「お姉ちゃんすごいね!今度、三女ちゃんもやってみようね!」
と声をかけると嬉しそうに「うん!」と言いました。
さらに一歩前進!
なんでもお姉ちゃん達と一緒の事がしたい気持ちを、うまく利用したのです。
「今度歯医者さん行けるように、お口を綺麗してもらう練習をしようね」
と言って、家でも歯医者さんに行くことをイメージさせながら仕上げ磨きに誘いました。
これは成功する時とそうじゃない時と引き分け!
こんな感じで日々試行錯誤をして、はじめての歯医者さんでの歯科健診を迎えました。
その日は先にお姉ちゃん達が歯科健診を受け、次に三女という順番でお願いしました。
歯医者さんには、三女は歯科健診がはじめてなこと、歯の清掃やフッ素塗布が難しいかもしれないことを事前に伝えておきました。
「本人が嫌がった時に辞めるか、できる範囲で続けるか。どちらでも大丈夫なのでお母さんが決めてください」
と言っていただいていたので、三女が歯医者さんが嫌いにならないためにも、嫌がった場合は無理やりしないでおこうと考えていました。
自分の番を待っている間「次、三女ちゃん!」と嬉しそうにしていたので「大丈夫かもしれない」と思っていました。
しかし、いざ自分の番が来た時、三女は診察台に座れませんでした。
「やっぱりダメだったか」
そう落ち込みかけた瞬間、すかさず歯科衛生士さんがフォローを入れてくれました。
「ママと一緒に座るのはできるかな?」
小さく頷く三女。
わたしが診察台に座り、三女を膝の上に座らせて健診をすることに。
そこからが歯科衛生士さんのプロのワザ!
言葉巧みに三女を褒めまくり、三女が怖がらないように1つ1つの道具を触らせてくれました。
「ね?痛くないでしょ?これで三女ちゃんのお口の中、ちょんちょんしてもいいかな?」
そしてあれよあれよと健診は進み、清掃もフッ素も難なく受け、最後には笑顔で診察室をあとにしました。
たくさん褒められて自身がついた三女は、帰り道には「また歯医者さん行きたい!」なんて言葉も。
歯科衛生士さん言葉巧みな、安心感を与えるプロのテクニックに脱帽しました。
はじめての歯医者さんの経験から、自宅での仕上げ磨きの際も褒めちぎり大作戦を取り入れました。
以前よりも前向きに歯磨きをしてくれるようになった気がします。
まだまだ嫌がることもありますが、根気強く向き合っていきたいと思います。