親として、保護者として、社会人として。

背負う役割の「責任」の果たし方は、難しいと感じることが多々ある。



子どもの宿題をフォローする時、どこまで手を貸すことが“親としての務め”なのだろうか。

ふと周りの温度感を目の当たりにした時に、自分は冷静に「これが我が家のやり方です」と言えるだろうか?


任意加入の無償ボランティア活動であるPTAへの参加が、実質的に“義務”となっている場合、責任についてどのように考えればいいのだろうか。

引き受けた以上は、責任を持って取り組むことが筋だろうと思う。

でも、仕事の責任とどうバランスを取ればいい?


PTAの調整にも気力と労力を使うし、活動のために仕事を休まなければならないこともある。

でも、お金をもらって引き受けている仕事には社会人としての責任もあるし、絶対に穴を空けられない場面もある。

それに……今後も一生続いていくキャリアや、家族との生活もかかっている。


2つの“責任”の間で、なかなか答えの出ない悩みに揺れる。

PTAにも職場にも、様々な考え方の人がいる。

そのスタンスの違いをどう受け入れ、どう歩調を合わせて、責任を果たしていけばいいのだろうか。



職場でのプロジェクトリーダーとして、またPTAの秋祭り実行委員長として頭を抱える杏奈に、ついに大きな転機が訪れることになって……。