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トイトレをしてみて感じたこと。おむつって、自動的に取れるかもしれない。

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なんかよく分かんない、見えない力が働いてるから、そちらに任せておけばいいと思うの。

かわいいお尻を堪能するのもいいと思うの。


子育てに夏をかけたら、トイトレになる、と誰かが言っていた。


トイトレ、つまりトイレトレーニングというのは2、3歳ごろに訪れる夏の通過儀礼みたいなものなんだけれど、子育てにおけるわりとひとつの山場みたいなところがある。

ねんねだった赤ちゃんが、四つん這いになって、やがて立ち上がって二足歩行を始めて、そのうち栄養源が液体から固体になる離乳食を完了させて、いよいよ赤ちゃんを脱ぎ捨てる最後の砦が、トイトレ。

この扉をくぐったら、もう赤ちゃんではいられないのだよ、という最後の関門感がある。


バナナの味を知った者は、もう母乳だけでは飽き足らないし、自由に歩ける喜びを知った者は、もうひねもすねんねに戻ることはできないのだ。

つまり、いよいよおむつが取れたら最後、もうおむつには戻れないし、さようなら赤ちゃんだ。

覚悟はいい?ねぇ、ほんとにいい??



赤ちゃんがやがて歩くのは、こちらの意思がほとんど作用しないから仕方がない、固形物を食べ始めるのは栄養面で致し方ない部分が大きい。

だけれど、おむつってどう。

べつに、履いていてもなんの問題も支障もないよね、と思うのだ。

店頭にサイズがあるうちは、ありがたく使ったらいいと思う。

おトイレを覚えてしばらくは、例え自宅のトイレであろうと、保護者の引率がいる。トイレのイロハを知らないんだから、彼らにとってもまだまだ不安空間だし、安全で適切な座り方であるとか、トイレットペーパーの扱いであるとか、細かいハウツーを教えてやる必要もある。

小柄な子だと、便座に自力で座れなかったりもする。

これらが、毎日毎回ともなると、なんというか、面倒だ。

おむつってなんて楽ちんだったのか!!と開眼することになる。



というのも、長女が2歳を過ぎた頃に、ちょっとトイレに興味を示したので「これはいわゆるトイトレのその時では」と、私が一方的に走りだしたことがあった。

そのころ我が家にはすでに、長男が誕生しており、ふたり分のおむつ交換から解放されたいと、切に思っていた。

おむつをたくさん買うこととか、お出かけに毎回ふたり分のおむつを持つこととか、すべてがなんだか過剰に思えて、自然の摂理として、下が生まれたので、ところてん方式で上の子はおむつを卒業するものだよ、と思っていたんだろう。

ところが、いったんトイレで用を足すようになると、こんなに不便なものなのかとぎょっとした。

前述したとおり、毎回トイレに連れていき、トイレのイロハを叩きここみ、ズボンを脱がせたりスカートのすそを持ってやる。

当時暮らしていた家のトイレは少し暗くて、電気もつけてやる必要があった。

そのすべてが難儀だった。

授乳中だろうと、お昼寝のねかしつけ中であろうと、「トイレ」と言われたら、立ち上がるより他なかった。

なんといっても、2歳児の膀胱はうんと小さい。

「ちょっと待っててね」と言っている間に決壊してしまう。



トイレでおしっこをするという作法を学んでからも、しばらくは、お漏らしだとかトイレの行き渋りだとかで、なんだかんだと面倒が付きまとった。

やれやれと、ようやくトイレに関して、介助がなにもいらなくなったのは、3歳を迎えた頃だった。

3歳ともなると、意思の疎通もいくらかスムーズになるし、なにより物事の合点が2歳に比べたらうんと早い。

トイレットペーパーはこのようにね、とか、ズボンは脱がなくていいの下ろすだけでいいのよ、とか、細かなあれこにもスムーズに順応してくれる。

そのころには、お漏らしもぴたりとしなくなって、トイレに行きたくないとごねることもなくなった。

そして、なにより膀胱がうんと頑健で大きくなった。

「ちょっと待って!」も通用するようになった。

少なくとも長女に関してだけ言えば、3歳がおそらく適齢期だったんだろう。

だったら2歳の1年間は、しっぽりとおむつに身をゆだねて、残り少ない赤ちゃんのかけらを堪能したらよかったな、と思ったのだった。

あのこんもりした、アヒルみたいなおしりは、もう二度と帰らないのだ。



さて、冒頭の話に戻ろう。

そう、夏だからって、別にトイトレに精を出す必要はないのだ。

トイレで用を足すって面倒なことも多いし、もう戻れない赤ちゃんだったあの頃、を手放すということでもある。

最後の赤ちゃん砦に、お別れを告げるんだから、むしろ慎重になったほうがいい。

そのこんもりしたお尻をもう、見飽きるほど見ただろうか。脱いだおむつをくるんと丸めるあの感触に、名残惜しさはないだろうか。

もう十分ですよ、いい加減すっきりしたおしりが見たいよ、もうさよなら赤ちゃん砦だってやぶさかではないよ、と思ったその時が来るまで、おむつを履いていていいんじゃないかな、と思う。

あと、どういうあれなのか分からないけれど、人間の成長の過程の中に、トイレでおしっこをするというのは、うっすらとプログラミングされてるのでは、と実はずっと思っている。

あんなに大人たちが躍起になって「好き嫌いをしないように」とか、「野菜も食べましょう」とか、全力で喚起しているのに、野菜が苦手な大人って、どういうわけか一定数いる。

なのに、おトイレに関してはどうだろう。

遊びに夢中になって、おしっこをうっかり漏らしちゃうからおむつを履いている、という成人を今のところ私は見たことがない。

これってもはや、首が座ったり寝がえりをしたりするのと同じように、プログラミングされている工程のひとつなんじゃないかしら。

トイレで排泄をするための見えない力が、きっと働いている。

ちなみに、長女以降の、下の二人に関しては、なんだか知らないうちにおむつを卒業していた。

真ん中長男は3歳前後、末っ子次女はいったいいつだろう、とりあえず3歳4か月の今日現在、おむつは履いていない。

いったいいつの間に、という感じ。

彼らのプログラムは、たまたま3歳頃だったんだろうな、と思っている。


おむつをしたままのお尻って、存分にかわいいし、トイレに通わせるのだってちっとも楽じゃない。

進まないトイレトレーニングに、もし疲れていたら、アヒルみたいなお尻を愛でて、あとはプログラムの見えない力を信じてみても、いいんじゃないかなと思う。

私もあなたも、なんだか知らないうちに、ちゃんと首が座っていることだし、ね。


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この記事を書いた人
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ハネ サエ.

成分のほとんどは3児のおかあさん。
おかあさん以外のときは取材をしたりエッセイを書いたりしています。

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