夫の仕事は、タクシー運転手。
シフト勤務のため、翌早朝まで働く日もあれば、自宅にいる日もいます。
一方、私は時短の派遣社員+副業を少し。
夫が家にいる日は夕食づくりと息子のお迎えを頼んでいたものの、必然的に家事育児は私が担当することが多い生活でした。
そんなサイクルを一変させたのが、今回の新型ウイルスです。
夫の出勤日・出勤時間は激減し、外出自粛が強く要請されていた時期は、週に1度しか仕事がない時も。
一方の私は在宅での勤務に加え、たまたま副業でちょっと重たい仕事をいただくことになり、スケジュールがパンパン!
夫と相談して、2ヶ月ほど、夫がメインで家事を担当することになりました。
産後もお姑さんや実母が来てくれていた我が家では、夫がメインで家事を担当するのは初めてです。
今回は、食事の支度、買い物、お皿洗い、お風呂掃除など、家事の中でもイメージしやすいものを担当してもらいました。
洗濯と、その他細かい掃除などのいわゆる名もなき家事、息子の宿題チェックは私が担当、という感じです。
正直、最初のころは、夫のペースで家事をしてなかなか進まないところや、「やってます感」を出すところにイラっとすることもありました。
「パパが仕事の日は、私が家事育児全部やるのが当たり前だったんですけど~!?(怒)」
という言葉を飲みこみ、任せること数週間。
だんだん夫が家事をするのが当たり前になっていき、夫からは、「もう~、お皿洗い終わったのにまだコップがある~」なんていう、主夫らしいセリフも出てきました。
以前の夫は、「お皿を洗って」と言えば食器だけ洗って鍋類を放置し、「お鍋も洗って」と言えば鍋だけ洗ってフタを放置していたのですが、成長したものだなぁ......
一方私は、仕事中心の生活。
洗濯は私がするけど、在宅だから慌てることはなく、始業までに干せたらOK!
ちまちま掃除は、副業仕事の合間の息抜きついでに!
家事も多少していたものの、自分の都合でできるようになったのです。
そんなある日。
買い物に出かけた夫から、「雨が降ってきたよ」とLINEが入りました。
私はそれを見て、「あっ、そうなんだ。傘を持って行ってないのかな?いや、車のはず。この連絡何だろう?」と思ってスルー。
そして。
帰宅した夫に、「洗濯物は…?」と言われてビックリ。
「雨=洗濯物を入れる」という思考回路がなくなって、洗濯物を干したままにしていたのです!
「仕事中でも洗濯物くらい取り込めるでしょ!」
「じゃあそう連絡してよ!雨が降っただけじゃ分かんないよ!」
以前の我が家でもしたことがあるであろう、このすれ違い。
でも今回は、夫と私、立場が逆になっていました。
いくら仕事が忙しかったとはいえ、自分の家事への感覚の衰えに驚いてしまいました。
全くしていなかったわけではないんです。
しかし、「メイン担当として決められたタイミングで絶対やる」のと、「空き時間に自分の担当だけやる」のとでは、こんなに違う。
そのことを痛感したのです。
家事で何より大切なのは、「自分の仕事である」という当事者意識。
この一件で、身をもって再認識しました。
家事の向き不向き、男性が得意な家事、女性が得意な家事など、大まかな傾向はあるかもしれません。
でも、当事者意識さえあれば下手だろうとやらざるを得ない。
そして、やっているうちに、そこそこできるようになると思うんです。
逆に、当事者意識がなければ、もともと家事をしていた人でさえ、できなくなってしまう。
今では私の仕事も落ち着き、また家事の比重も変わってきました。
ここまで成長してくれた夫に感心&感謝をするとともに、「今後も当事者意識を持ってもらおう」と、ニヤニヤしているのでした。