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公開 2020年06月01日  

陣痛ってどんな痛み?どこが痛い?陣痛と上手に付き合うコツ教えます

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赤ちゃんに会うのは楽しみだけど「陣痛の痛みが不安」と考えているプレママもいらしゃるかもしれません。そこで今回は、出産を控えたプレママたちに「陣痛と上手に付き合うコツ」を紹介します。どこがどんなふうに痛いのか、陣痛の流れはどうなっているのか、さらには先輩ママたちの陣痛体験談も載せていますので、ぜひ参考にしてください。


目次 陣痛って例えるとどんな痛み?どのぐらい痛いの?
陣痛で痛む場所は?
陣痛が始まる時期と始まりのサイン
陣痛の痛みの種類と痛みのピークはいつ?
陣痛の痛みはどのぐらい続く?
陣痛の痛みを和らげる方法
ママたちの陣痛体験談
来るべき陣痛に備えつつ、怖がりすぎないことが大切です

陣痛って例えるとどんな痛み?どのぐらい痛いの?

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本陣痛の際に感じる痛みは

「鼻の穴からスイカを出すような痛み」
「重い生理痛の100倍くらいの痛み」
「腰をハンマーで殴られるような痛み」
「この世のものと思えないほどの痛み」
「気絶しそうな痛み」

など、さまざまな表現で例えられます。

海外の研究によると、陣痛の痛みは骨折よりもはるかに痛いといいます。

しかし、「生理痛かな?と思ったら陣痛だった」「おなかを下したような痛みだった」「それほど痛くなかった」という人もおり、痛みの感じ方には個人差があるといえるでしょう。

また、母親学級などの産前教育を受けている人の方が、受けていない人よりも陣痛の痛みは軽く感じるそうです。

とはいえ、想像を絶する痛みをイメージさせるような例えばかりで、出産に不安を感じてしまう人もいるのではないでしょうか。

ちなみに、出産を経験する前のわたしは「壮絶な痛みが数時間~数日続くなんて耐えられない」と思っていました。

しかし実際は、陣痛開始直後から強烈な痛みを感じるのではなく、子宮口の開きが大きくなるにしたがって痛みは強くなりましたが、常に痛いというわけではありませんでした。


陣痛で痛む場所は?

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陣痛が来て痛む場所は、赤ちゃんがどこにいるかで変わります。

分娩第Ⅰ期といわれる陣痛の初めには、「生理痛のような痛み」「おなかを下したような痛み」を下腹部や腰あたりに感じます。

子宮口が半分ほど開くころになると、おへそやおしりのあたりまで痛む範囲が広がり、痛みも急激に強くなります。

「重い生理痛の100倍くらいの痛み」「腰をハンマーで殴られるような痛み」と表現されるのは、この時の痛みのようです。

分娩第Ⅱ期、子宮口が全開になるころにはお腹や腰の痛みに加えて外陰部から肛門の周りが痛むようになります。

これは、赤ちゃんがママのおなかの中から外に出ようと、だんだん下がってくるため。

赤ちゃんが出てくるときには、おなかや腰の痛みは若干やわらぎ、外陰部から肛門周りの痛みが強くなります。

このように、陣痛によって痛みの程度やどこが痛むかは時間とともに変わるのが一般的です。


陣痛が始まる時期と始まりのサイン

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「陣痛はいつごろ始まるの?」「陣痛が来ているのにわからなかったらどうしよう」と心配している人もいるかもしれません。

次のようなサインが見られたら、陣痛開始の合図だと思ってもよいでしょう。


【10分間隔の定期的なお腹の張りや痛み】

お腹の張りや子宮収縮の痛みを10分間隔で規則的に感じるようになった場合、陣痛が始まっていると考えられます。

とはいえ、初産では出産までに時間がかかる傾向があり、陣痛の間隔が5~7分間隔になった時点で入院となるケースも少なくありません。

しばらく様子を見つつ、産院に連絡してみましょう。

同じような痛みを感じるものに前駆陣痛がありますが、周期が不規則な痛みの場合は本陣痛ではなく前駆陣痛の可能性が高いです。


【おしるし】

子宮の収縮によって子宮壁から卵膜がはがれることによる出血です。

おしるしが見られたら、「そろそろ陣痛が来るかもしれない」という合図だと思ってください。

ただし、おしるしがあってすぐに陣痛が開始する場合もあれば、数日後に陣痛がくる場合もあります。

おしるしがあったら、陣痛に備えて入院準備や心構えをしておきましょう。


【破水】

赤ちゃんを包んでいる卵膜が破れ、羊水が排出されることを破水といいます。

通常は陣痛の間隔が短くなったころに破水しますが、陣痛が来る前に破水するケースもあります。

卵膜が破れるとママも赤ちゃんも細菌感染するリスクが高まるため、陣痛が来ていなくても産院に連絡し、判断を仰ぐようにしましょう。


妊娠36週、臨月に入ればいつ陣痛が来てもおかしくありません。

赤ちゃんに会えるのを楽しみにしつつ、陣痛開始のサインを見逃さないようにしましょう。


陣痛の痛みの種類と痛みのピークはいつ?

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陣痛の経過によって、痛みの程度は「不規則なお腹の張り」から「生理痛のような痛み」「腰が砕けそうな痛み」へと強さを増していきます。

陣痛のピークは赤ちゃんが子宮口まで下がってきたときだといわれています。

マックスの痛みに耐えればもう少しで赤ちゃんに会えますので、助産師さんや医師の指示に従って上手にいきみましょう。


陣痛の痛みはどのぐらい続く?

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陣痛の始まりから出産までの時間は人によって異なりますが、一般的には次のようにいわれています。

【初産の場合】
陣痛開始から子宮口全開まで:10~12時間
子宮口全開から出産まで:1~2時間

【出産経験がある場合】
陣痛開始から子宮口全開まで:4~6時間
子宮口全開から出産まで:0.5~1時間

また、陣痛の経過にともない、陣痛の周期や痛みの長さは次のように変わります。

陣痛開始から子宮口全開まで:3~5分周期で40~60秒痛みが続く
子宮口全開から出産まで:2~4分周期で40~90秒痛みが続く

出産が終われば痛みはだいぶ和らぎますが、子宮が妊娠前の状態に戻るための後陣痛を感じる人もいます。

後陣痛は生理痛のような痛みが3日~1週間ほど続くのが一般的です。


陣痛の痛みを和らげる方法

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陣痛が始まってから子宮口が開ききるまでの間は、いきまず痛みを逃します。

陣痛の痛みを和らげるには、次のような対処をするとよいといわれています。

・体を温めて筋肉の緊張をほぐす
・四つん這いになる
・壁やテーブルに手をつく
・胡坐をかいて腹式呼吸などの呼吸法を試す
・バランスボールやクッション、布団などにもたれかかる
・まくらやクッションを足に挟んで横向きに寝る
・椅子にまたがる
・歩き回る
・ツボ押しグッズで手足を刺激する
・シャワーや足浴などで体を温める
・パパに腰や背中をマッサージしてもらう
・パパに痛むところをテニスボールなどで押してもらう
・好きな音楽やアロマでリラックスする
・うちわであおいでもらう

痛みで筋肉が縮まると、より強く痛みを感じるといわれています。

そのため、体を温めることは多くの人にとって、効果的な痛み逃しの方法だと言われています。

そのほか、歩いたりツボを押したりすることで血流を良くして、痛みを逃すのもよいでしょう。

痛みに合わせて姿勢を変えながら、一番楽な体勢を探してみてください。


ママたちの陣痛体験談


わたしの周りで陣痛を経験したママに体験談を聞いてみました。

・「あ、痛い!陣痛の始まりかも」と思って病院に連絡して入院。初産だし時間がかかるといわれて余裕でいたら子宮口全開で、つるっと生まれました。生理痛のような痛みを感じてから1時間くらいで出産。第2子も同じような感じでした。

・生理痛が重く、自分は痛みに強いと思っていたので陣痛への心構えもできていたはずが、実際はこの世のものと思えない痛みだった。痛みで体が固まってお産が進まず、麻酔を入れて無痛分娩に切り替えてもらったらすぐに生まれました。

・微弱陣痛だったので陣痛促進剤を点滴。それでも痛みが強くならず最終的に吸引分娩になりました。あれよあれよという間に赤ちゃんが引っ張り出されたので陣痛マックスの痛みはあまり覚えていません。会陰切開を縫合した痛みがしばらく続き、数時間おきの授乳の方が試練だったかも。

・内側から骨盤をドリルで削られているような痛みに耐えて出産。ホッとしたのもつかの間、会陰切開の縫合がまた辛かった。

わたしの場合、陣痛の始まりは「お腹が張るな」程度のものでした。数時間すると10分おきに生理痛のような痛みがやってくるようになり、子宮口が5~6cmくらい開くころには立ったり体勢を変えたりするのもやっとの状態に。そこからどんどん痛みは強くなり、分娩台に上がって以降の痛みは覚えていません。ただ、「痛い」と思った次の瞬間には痛みを忘れ、また新たな痛みがやってくるという、不思議な感覚だった記憶があります。

さまざまな体験談を聞きましたが、みんな口をそろえて言うのは「赤ちゃんの顔を見たとき、抱いた時に痛みなんて忘れてしまう」ということ。だからこそ、痛みの怖さを越えて、第二子、第三子と出産したいと思えるのかもしれません。


来るべき陣痛に備えつつ、怖がりすぎないことが大切です


ここまで陣痛について紹介しました。

陣痛の痛みは人によって様々で、痛みを和らげる方法も違います。

必要以上に恐れることなく、自分に合ったリラックス法で陣痛を乗り切りましょう。


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