1. 総合トップ
  2. >
  3. 「ごめんなさい」が言えない息子。丁寧に伝え続け、変化が訪れた日は突然だった

「ごめんなさい」が言えない息子。丁寧に伝え続け、変化が訪れた日は突然だった

「ごめんなさい」が言えない息子。丁寧に伝え続け、変化が訪れた日は突然だったのタイトル画像

「ごめんなさい」ってなかなか言えない子、状況に応じて言える子、必要ないときでさえ連発する子。「ごめんなさい」という一言に対して、親は同じように教えていても、3兄妹ではこれだけの差がありました。そんな中、長男の「ごめんなさい」との向き合い方が気になっていたのですが…

「ごめんなさい」と言うまでのステップを考えた


育児をする中で難しいと思った一つが、「ごめんなさい」という言葉との付き合い方です。

人付き合いをする中で、「ありがとう」と「ごめんなさい」は大切な言葉。

けれども、特に「ごめんなさい」を言う難易度は、子どもには高いように思っています。

それは、「ごめんなさい」と言うまでには多くのステップがあり、状況の理解、それまでの経験、想像力が必要だと私は感じているからです。


たとえば、お友達とおもちゃの取り合いをして、相手が泣いてしまったとき、どんなステップが必要か考えてみます。

①「おもちゃの取り合いをしていて、相手が泣いている」という、状況を正確に理解する

②泣いている相手を見て、「相手もオモチャが欲しかったのだ」と相手の立場に立って気持ちを想像する

③「おもちゃを取られて悔しい思いをした」という自分の経験を思い出して、共感する

「自分もオモチャで遊びたい」という気持ちを持っている中、これらのステップを踏まえ、「ごめんね」と言う。

…とっても難しいですよね。


子どもの場合、状況の理解が難しかったり、経験が少ない分、相手の気持ちを想像しにくいもの。

また、自分の欲求に素直なのが子どもですし、それを胸にしまい込んでほしくありません。

これらのことを考えると、その場ですぐに「ごめんなさい」と言うのは、子どもにとってかなり難易度が高いと思っています。


「ごめんなさい」が言えない息子。丁寧に伝え続け、変化が訪れた日は突然だったの画像1
pixta_7340639_S

実践した「ごめんなさい」の伝え方


「ごめんなさい」という言葉を、どう教えればいいのか悩んだ私。

そんな中、「ごめんなさいはすぐに言えなくてもいい。言えるときを待っていい」という考えを知りました。

必要なときは教えながら、強要はせず、本人が言えるようになるまで待つスタイルをとろうと決めました。

「気持ちがなくても、『ごめんなさい』って言っておけばいい」と、子どもが思ってしまうことは避けたかったのです。


私が気を付けていたのが、まずはお互いの気持ちや考えを確認し合うこと。

子どもが「ごめんなさい」を言う相手は、きょうだいやお友達ということがほとんど。

「お友達もオモチャが欲しかったんだね」「そうされると痛いし、悲しいんだよ」と相手の気持ちを代弁すると、分かりやすいと思ったのです。

同時に、本人の気持ちや考えも聞きました。

何をしようと思っていたのか、どんな気持ちだったのか聞いたり、悲しさや悔しさといった感情も代弁し、お互いの気持ちを言葉にしたのです。

相手を思いやったり、仲直りしたいという気持ちがあることがわかれば、「そういう時は、”ごめんなさい”って言うといいんだよ」と話しました。


その上で、まずは私が謝るように。

それは、「親が謝る姿を見せると、子どもも学び、自ら考える」と聞いたことがあるから。

強要はしない代わり、私自身の行動から学んでくれるといいなと思いました。


「ごめんなさい」が言えない息子。丁寧に伝え続け、変化が訪れた日は突然だったの画像2
pixta_50860155_S

3兄妹、それぞれの「ごめんなさい」


さて、「ごめんなさい」の教え方は同じでしたが、わが家の子ども3人の反応はそれぞれです。


まずは、末っ子で3歳の娘。

彼女は、すぐに「ごめん!」と言います。

謝らなくてもいい場面でも、「ごめんごめん~!」と言っています。

むしろ「ごめん~」と歌いながら走っているときも……。

「今の場面では言わなくていいんだよ」などと、根気よく「ごめんなさい」の意味を伝えていますが、まだまだ勉強中です。


次に3兄妹の真ん中で、年長の次男。

彼は、自分で悪かったなと判断すると、すぐに「ごめんなさい」と言います。

最初は言えなかったのですが、年中の頃、段々と言うようになりました。

一方で、自分が悪くないと判断したときは、「今、自分はこう考えて、こうして、こういうことが起こった。だから悪くない!」とはっきり説明し、主張します。

彼を見ていると、「ごめんなさい」を言う、言わないの判断力に感心させられます。


最後に3兄妹の一番上、小4の長男。

彼は、ずっと自分から「ごめんなさい」が言えませんでした。

兄弟げんかをして、明らかに自分が悪くても言えない。

本人の考えや気持ちを聞いても、何も言わずに黙り続けるのです。

長男は、寝る前に自分の本音を打ち明けることが多いので、布団の中で長男の気持ちや考えを聞きながら、「あれが悔しかったんだね」「向こうはこういう気持ちだと思うよ」と話をするように。

それでもあまり変化のない長男。

いつかは…と思いつつも、少し気がかりでした。


「ごめんなさい」が言えない息子。丁寧に伝え続け、変化が訪れた日は突然だったの画像3
pixta_54311353_S

ある日突然の「ごめんなさい」


長男が「ごめんなさい」と言えないことを、心配していたある日。

長男と次男の兄弟げんかが始まりました。

けんか中、明らかにいけないことをした長男。

次男の気持ちを代弁しつつ、長男と次男には4歳の年齢差があることなども説明し、長男の考えを聞きました。

いつものように、何も言わない長男。

この日は珍しく何度も兄弟げんかをしていたので、こういう状況でも謝れないのかと肩を落とした私。

落ち込んだ気持ちを戻そうとキッチンに行き、片付けたり、料理をしていました。


すると少ししてからキッチンへ長男が来て、「さっきはごめんね」とひと言。

次男にも、「さっきはごめん」と言いました。

私は、こういう日って突然にくるのかと、驚き、少しの間呆然としてしまいました。


それから長男と2人で、本音の話し合い。

長男はたくさんの自分の考えや意見をもっている一方で、感情を溜め込むところがあると感じていました。

私は、「自分の気持ちや考えを口に出せるようになれば、本人の気持ちが楽になる」と思っていたのですが…

長男としては、「言うほどのストレスじゃないときは、話すことで思い出しちゃうから嫌だし、話したくない。でも、言わないとダメになるほどストレスが溜まったときは、話すから聞いて」とのこと。

どうして「ごめんなさい」が言えたのか、詳しい理由は聞き出せませんでした。

それでも、”いつでもあなたの話を聞くよ”という私の気持ちは長男には伝わっている。

そんな安心感があったので、「じゃあ、2人きりのときでも、寝る前でも、いつでもいいから話したいときに話してね」と伝えました。


「ごめんなさい」が言えない息子。丁寧に伝え続け、変化が訪れた日は突然だったの画像4
pixta_42045786_S

長男の変化から思うこと


小さい頃はその日にあったことを何でも「ママ、聞いて聞いて!」と言っていた長男。

そんな彼も、もう小学4年生。

親に「話したいこと」と「話したくないこと」を自分で考え、選ぶようになったのだと、学びました。

そして、親に促されなくても自分で考え、「ごめんなさい」を言う決断ができるまでに成長していました。


長男自らの「ごめんね」はまだ始まったばかり。

もちろん言えないときもあります。

これまで、「ずっと言えなかったらどうしよう」という不安を感じたときもありました。

”ある日突然言えるようになった”と感じ、驚いた私。

ですが、長男は長男なりのステップを踏んでおり、一歩一歩進んでいたのかもしれません。

言われてすぐ理解する子もいれば、時間をかけて理解していく子もいる。

1年後かもしれないし、明日かもしれない。

その子のペースがあることを実感しました。

これからも、3兄弟それぞれの歩み方を理解し、信頼して見守っていきたいと思います。


当社は、この記事の情報、及びこの情報を用いて行う利用者の行動や判断につきまして、正確性、完全性、有益性、適合性、その他一切について責任を負うものではありません。この記事の情報を用いて行うすべての行動やその他に関する判断・決定は、利用者ご自身の責任において行っていただきますようお願いいたします。また、表示価格は、時期やサイトによって異なる場合があります。商品詳細は必ずリンク先のサイトにてご確認ください。

この記事を書いた人
宮野茉莉子の画像
宮野茉莉子

ライター/コラムニスト。
3児(2010年生まれ男、2015年生まれ男、2017年生まれ女)の母。
哲学好きで、考える楽しさを親子ともに伝えることが目標です...

  1. 総合トップ
  2. >
  3. 「ごめんなさい」が言えない息子。丁寧に伝え続け、変化が訪れた日は突然だった