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公開 2020年05月15日  

新生児と呼ばれる時期はいつまで?寝かしつけなどお世話のコツも紹介

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「出産を乗り越え、ようやく赤ちゃんに会えた…!」そんな喜びに浸りつつも、慣れないお世話に加えて、夜泣きやおむつかぶれなど、何かと不安を感じることもある新生児のお世話。「原始反射って何?」「寝かしつけはどうしたらいい?」など、新生児のお世話のコツをご紹介します。


目次 新生児は生後いつからいつまで?乳児との違いは?
新生児の体の特徴3つ
原始反射ってなに?
新生児の睡眠時間は?寝ないで泣くのはなぜ?
新生児の上手な寝かしつけ、5つのコツ
新生児のお世話で気をつける3つのこと
お母さんは睡眠不足になりがち。無理せず過ごしましょう!

新生児は生後いつからいつまで?乳児との違いは?

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そもそも、新生児とはいつからいつまでの期間をいうのでしょうか。乳児の違いとあわせて解説します。


新生児期はとても短い


生まれた当日を0日目として、生後28日未満までの赤ちゃんを「新生児」といいます。

さらに詳しく見てみると、生後1週間を「早期新生児期」、生後1~4週間(28日目まで)を「後期新生児期」と分け、お母さんのおなかの中から出てきたばかりの早期新生児期は、赤ちゃんが外の世界になれるための変化が著しい時期だといわれています。

新生児期は30日にも満たず、とても短いです。


新生児と乳児の違いとは


「乳幼児」という言葉を、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。

これは、「乳児」と「幼児」をあわせて表現した言葉です。

生後28日未満の「新生児」期間を過ぎた赤ちゃんは「乳児」と呼ばれるようになり、満1歳からは「幼児」という区分になります。

赤ちゃんの成長スピードはそれぞれですが、「新生児」「乳児」「幼児」の呼び方は、成長スピードにかかわらず、期間で決められています。


新生児の体の特徴3つ

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「どんな風に抱っこしたらいいの?」と心配になるほど小さくてやわらかい新生児。

新生児の体には次のような特徴があります。


視力


新生児の視力は0.01~0.05ほど。

明るさや暗さを区別したり、目の前にものがあるかどうかを認識したりすることはできますが、遠くのものはまだはっきり見えません。

お母さんの顔も、授乳の際になんとなく見える程度です。



四頭身で頭でっかちな姿がかわいらしい新生児の頭のてっぺんには、触るとペコペコしている柔らかい部分があります。

これは「泉門」と呼ばれる部分で、骨がまだ完全にはできていない証拠。

新生児の赤ちゃんの頭が完全に骨でおおわれるまでに、1年~1年半ほどかかるといいます。

帽子をかぶって新生児室に寝ている赤ちゃんを目にしたことがあるかもしれませんが、これは防寒のためだけでなく、柔らかい頭を守るためにかぶっているものなのです。



新生児の嗅覚はまだ、かすかに匂いがわかる程度。

また、ほとんどが鼻呼吸で、口呼吸は上手にできません。鼻づまりしないよう注意してあげましょう。


原始反射ってなに?

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赤ちゃんには、生まれながらに備わっている「原始反射」というものがあります。

成長とともに消えていく、「原始反射」とは、どのようなものなのでしょうか。


両手の反射


赤ちゃんの両手には、「モロー反射」といわれる原始反射が備わっています。

これは、大きな音をたてた時など、突然びくっとして両手を開き、腕を外側に伸ばして広げるしぐさです。

腕を伸ばした後は両手を握り、抱きつくように腕を曲げるため、「抱きつき反応」ともいわれています。


手のひらの反射


赤ちゃんの手のひらに指を乗せると、キュッと握り返してくれるこのしぐさ。

とてもかわいらしいものですが、実は「手掌把握反射(しゅしょうはあくはんしゃ)」と呼ばれる原始反射の一つです。

足の裏にも「足底把(そくていはあくはんしゃ)」といわれる原始反応があります。

これは、足の親指の付け根あたりを押すと、足の指がキュッと曲がる反応です。


足の反射


足底を刺激すると足指が曲がる「足底把握反射(そくていはあくはんしゃ)」だけでなく、足全体にも原始反射が現れます。

「足踏み反射(あしぶみはんしゃ)」と呼ばれるもので、前かがみになるように赤ちゃんの体を支えながら、足を床に近づけていくと、赤ちゃんが自分の足を動かして歩いているような動作を見せてくれます。


口・唇の反射


口や唇に現れる原始反射は「ルーティング反射」といいます。

赤ちゃんの顔に乳首をつけると、乳首がどこにあるのか探すように左右に口を動かす反射で、赤ちゃんの頬に指で触れても見られます。

まだ視力が弱い赤ちゃんにとって、母乳やミルクを飲むために必要な反射といえます。


新生児微笑


赤ちゃんを観察していると、口角をあげて笑うような顔をすることがあります。

これは、「新生児微笑」といわれる原始反射の一つで、自分の意思とは関係なく体が動く不随意運動です。

とはいえ、「この笑顔があったから頑張れた」というお母さんも少なくありません。

ちなみに、赤ちゃんが大人の真似をして自分の意思で笑うようになるのは生後2~3ヶ月以降だといわれています。


新生児の睡眠時間は?寝ないで泣くのはなぜ?

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生後間もない新生児の睡眠時間は、1日あたりおよそ15~20時間。

1日のほとんどを寝て過ごしますが、まとまった睡眠はまだとれません。

生後3ヶ月くらいまでは昼夜の区別がなく、3~4時間おきに目を覚まして泣き、おっぱいを飲んだり、排せつをしたりするなど、短い睡眠を繰り返します。

「3時間おきの授乳で睡眠不足」「赤ちゃんが泣いてばかりで休めない」というお母さんの声を聞いたことがあるかもしれません。

産後の体の回復と重なって、お母さんにとって大変な時期かもしれませんが、赤ちゃんも生きていくために必死。

赤ちゃんの泣き声は、「おなかがすいた」「オムツが気持ち悪い」というような、言葉がしゃべれない赤ちゃんの意思表示です。


新生児の上手な寝かしつけ、5つのコツ

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慣れない新生児のお世話の中で、「寝かしつけがうまくいかない」という人も少なくありません。

そんなお母さんのために、上手な寝かしつけのコツをご紹介しましょう。

ポイントは次の5つです。

1. 寝かしつける時は、明かりを消す
2. 背中を「Cカーブ」にして丸みを保つ
3. ミルクのあとはげっぷをさせる
4. 快適な湿度・温度を保つ
5. 便秘を解消する


1. 寝かしつける時は、明かりを消す


昼夜の区別がまだない新生児ですが、明かりを消して暗いところで寝かしつけるようにしましょう。

視力が0.01~0.05ほどの新生児でも、自分の周りが明るいのか暗いのかは把握できます。

「暗い時間は寝る時間」「明るくなったら起きる時間」というリズムを作ることが大切です。


2. 背中を「Cカーブ」にして丸みを保つ


お母さんのおなかの中では、赤ちゃんは背中を丸めた状態です。

そのため、背中を丸めて優しく包み込むように抱っこされると、お母さんのお腹の中にいたときのような安心感が得られ、呼吸も落ち着いて、眠りにつきやすくなるといわれています。


3. ミルクのあとはげっぷをさせる


赤ちゃんが母乳やミルクを飲んだ後は、しっかりげっぷをさせてあげましょう。

母乳やミルクと一緒に飲み込んだ空気をげっぷして吐き出さなければ、しゃっくりにつながったりする場合も。

げっぷをせずにお腹が張って、しゃっくりがでている状態では、気持ちよく眠れません。


4. 快適な温度・湿度を保つ


新生児はまだ、体温調節がうまくできません。

室内を快適な温度・湿度に保つようにしましょう。

冬場は室温20~25度・湿度50~60%、夏場なら室温26~28度・湿度60%ほどが赤ちゃんにとって快適だといわれています。

この室温・湿度を目安にしつつ、赤ちゃんの肌を触って汗をかいていないか、冷え切っていないかなど確認し、快適な室温を保つようにしましょう。


5. 便秘を解消する


便秘の状態では、お腹が苦しくなって不快に感じてしまうためなかなか上手に眠れません。

眠れる環境が整っているのに、泣いてしまってなかなか寝ないという時は、排せつ状況を確認してみましょう。

便秘が疑われる場合は、お腹を「の」の時にマッサージしたり、肛門を刺激してあげたりすれば便意を促しやくなります。


新生児のお世話で気をつける3つのこと

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赤ちゃんのお世話は寝かしつけだけではありません。外出・服選び・オムツ選びのポイントもご紹介します。


1. 外出について


赤ちゃんと一緒に外出するのは、1ヶ月検診で外出許可が出てからにしましょう。

ただし、いきなり長時間の外出は避け、外気浴程度の散歩を1日数分から始めてください。

外の空気に触れることで、赤ちゃんの皮膚や気道の粘膜が刺激され、気温の変化に体が適応できるようになっていきます。


2. 服選びについて


体温調節機能がまだ十分に働いていない新生児。汗を取ってできるだけ快適に過ごせるよう、どの季節でも短肌着を基本に服装を考えましょう。

お出かけするときは、周りの気温に合わせて調整しやすいよう、脱ぎ着させやすい形のものを選ぶのがおすすめです。


3. おむつ選びについて


おむつは、体重に応じてサイズを選びましょう。大きすぎると隙間から漏れてしまいますし、ぴったりしすぎるとおむつかぶれの原因にもなってしまう可能性も。

サイズ以外にも、肌触りがよく通気性のあるものを選ぶと、おむつかぶれを防ぎやすくなります。


お母さんは睡眠不足になりがち。無理せず過ごしましょう!

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産後、体力の回復もままならない状態で始まる新生児のお世話。

数時間おきの授乳や、慣れないお世話に気が張ってしまいお母さんは睡眠不足になりがちです。

家族や友人など、助けてもらえる部分は上手に甘え、赤ちゃんとの時間を大切にしながら無理せず過ごしましょう。


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