現在、小2の長男。
「オレは走るのが遅いし」
「オレ、絵が上手じゃないし」
「オレ、これできないし」
と、幼児の頃から何かと友達と比較しては、「自分はダメ、できない」といった発言をする子でした。
そんな長男が少し気になり、折に触れて「みんな初めからできるわけではない」を繰り返し伝えてきました。
「ママ、ピアノうまいね」と言われたら、「5歳から習って練習し続けてきたからだよ」と答える。
フィギュアスケートの試合をテレビで見ながら、「オレは転んでしまって滑れなかった」と漏らしたときには、「この人たちも最初は同じだったと思うよ」と返すなど。
そして、「やってみようかな」と悩んでいるときには、「やってみたら」と背中を押し、「挑戦できたじゃん!」と認める発言をするように心がけてきました。
小1のある日、市のアンケート調査が学校で行われたらしく、その結果を持ち帰ってきました。
そこには、「自己肯定感・自尊心が低い」の文字が。
「ああ、そんな結果が出てもおかしくないだろうなあ」
そう思う一方、「この子の自己肯定感は低いです」とアンケート結果で示されてことに、ショックを感じました。
気にかけていたつもり。
「どうすれば彼に届くんだろう」と思い悩んでしまいました。

「オレなんて…」が口癖の息子。自己肯定感低めを自覚する母が気づいた、向き合い方のヒント
あちこちで見聞きするようになった「自己肯定感」という言葉。私は、この言葉を「いいときも悪いときも、自分の存在を大丈夫だと思える」というニュアンスで捉えています。「自己肯定感が低い」とアンケート結果が出た長男と、同じく自己肯定感が高いとはお世辞にも言えない私。その関わり方についてのエピソードです。
アンケート結果で示された、長男の「自己肯定感」

同じく「自己肯定感」低めな私
親の私や夫は、彼を「ダメだ」「できない子だ」と言ったことはありません。
だからこそ、長男自らが抱く「オレなんて」「どうせ」の思いの強さを感じ取ったアンケート結果。
さらに、「子どもの自己肯定感は親が育む、高める」といった言葉も、じりじりと私にダメージを与えていました。
親として、何が足りなかったのだろう。
しかし、この「自己肯定感の低さ」は母親の私も同じということに、ふと気づいたのです。
私の場合は、4月生まれであることも関係しているのか、幼い頃は割とスムーズにいろいろなことができてしまうタイプでした。
そうしているうちに、「そういう(できる)子」と周りに認識され、自分でもまた「できるのが普通」だと認識していました。
結果、「できない自分はダメ」と完璧主義気味になってしまい、自己肯定感の低さにつながったのだろうと思っています。
こうした背景もあり、「親の接し方」が子どもの自己肯定感に影響するという話を疑問視するようになりました。
少なくとも私自身のことを言えば、両親が認めてくれなかった、褒めてくれなかったということは全くないからです。

兄弟間の差で気づかされること
さらに、我が子の兄弟での違いもあります。
兄と弟という立場の違いはあれど、長男には「兄」を押し付けないよう、区別なく育ててきたつもりです。
ところが長男に反し、次男は自己肯定感のかたまりのよう。
次男のほうが、客観的に見て「結果を出せている」「できている」わけではありません。
しかし、長男の話しぶりは、
「どれが1番ましだと思う……?」
と、いつも遠慮がち。
一方、次男は満面の笑みで尋ねてきます。
「どれが1番上手だと思う?」
こうしたことから、「自己肯定感」も個性のひとつなのではと思うようになりました。
自分のできないところばかり見つけてしまい、ダメだと認識してしまう長男。
親としてはちょっと心配になってしまいますが、持って生まれた性格の影響も大きいのだろうと思っています。

少しずつ変化している長男
自己肯定感の低さが「個性」だとしても、そのままの状態では本人もしんどいでしょう。
また、「どうせ」「オレなんか」とはじめから諦めてしまう口癖は、「やってみよう」の気持ちを自ら摘んでしまう気がします。
親として今できることは、これまでにも行ってきたように、小さな「やってみた」を認めていくこと。
そして少しずつ「できた」経験を増やしていき、自信を持てることが増えていけばいいなと思っています。
先日、2年生で行われた同様のアンケートの結果を持ち帰ってきました。
そこには、「自己肯定感・自尊心がある」との結果が。
成長と共に、少しずついい方向に変化できているのかもしれません。
相変わらず「オレは算数ができない」「漢字もできない」「字が下手」「賞がもらえなかった」とないない尽くしであり、内心、「がんばれー」と応援する日々。
自己肯定感が低いこと=悪ではないと思ってはいますが、挑戦する気持ちや、自分らしい人生ために、自己肯定感が高いに越したことはないでしょうから。

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