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双子育児を支えるのは「双子サークル」だけでいいのだろうか…?双子連載制作に込めた想い

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双子の妊娠、出産、育児のこと……。「双子」にまつわる様々なことを描いた連載『ふたごママになっちゃった!』は、双子育児をしている人はもちろんのこと、多胎育児当事者の人以外にこそ広く読んでいただきたい……という願いを込めて制作しています。


こんにちは。コノビー編集部の浦脇です。

先日公開スタートした連載『ふたごママになっちゃった!』の企画編集を担当しています。


私自身、小学生の双子女児を育てているのですが、この連載を制作してくださっているpicoさんも双子ママ。

双子ママコンビでお届けしているこの連載は、今双子妊娠中の方や双子育児中の方はもちろんのこと、多胎育児の「当事者」でない方にこそ読んでほしい!…という願いを込めて制作しています。

今回は、その理由についてお話したいと思います。

双子妊娠。その時、いろんなことが「普通」じゃなくなった


妊娠するまで、私は「ごく普通の会社員」として働いていました。

普通に電車に乗って、オフィスで仕事をして、家に帰れば夫と一緒にごはんを食べてゆっくり過ごす。

妊娠が分かった時も、私はこのまま仕事を続けて産休育休を取得し、普通に出産して、しばらく子育てに専念してから社会復帰するつもりでした。


でも。


2回目の妊婦健診で告げられた「双子ちゃんですね」という言葉。

この瞬間から、身の回りのすべてのことが一変したのです。



私の場合は一絨毛膜二羊膜双胎(MD)と呼ばれるもので、連載の中でさちこが主治医から説明を受けたように、様々なリスクがありました。

実際、子どもたちの体重差が開いて双胎間輸血症候群(TTTS)の疑いがあり、緊急帝王切開で早産にもなって……。

妊娠中から出産まで本当にいろいろとありました。

でも、こうしたことに直面し、ひとつひとつ乗り越えていくにあたり、当時「双子妊娠」についての情報は圧倒的に不足していました。

妊婦さん向けのマタニティ情報誌を買ってみても、双子妊娠にあてはまる情報はほとんどない。

ベビーカーの下見に行こうにも、双子用はなかなか展示されていない。

連載の中でさちこが経験した「双子というだけで、なんで『できないこと』ばかりなんだろう」という思いは、きっと多くの双子パパや双子ママが経験していると思います。

ひとつひとつはほんの些細なことなのですが、積み重なった時の「疎外感」って大きいのです。

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双子育児の大変さを分かり合える「双子サークル」の存在


双子が生まれてからの生活は、それはそれは怒涛の毎日で、正直なところ当時の記憶はほとんどありません。


いつ、どっちの子のオムツを変えた?

こっちの子はさっき直母であげたから、今度はこっちはミルク、あっちが直母で……。

同時に泣き始めた…どうしよう……。



2人の赤ちゃんを抱えての生活はとても慌ただしく、文字通り息をつく暇もありませんでした。

それに加えて、ちょっと小さく生まれた我が子たちは上手に母乳を吸うことができず、当時の私は少しでも母乳を飲ませてあげようと必死に搾乳する毎日。

毎日寝不足で、とにかく目の前のことに精一杯で。

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そんな中で、同じ時期に出産した同僚や友人の様子をSNSで見かけるたびに、「なんで?」という気持ちが沸き起こってくるようになりました。


かわいくて使い勝手のいい授乳ケープの情報。

抱っこ紐でおでかけデビューの報告。

栄養バランスバッチリで、手の込んだ離乳食の写真。



どれを見てもキラキラしていて、自分にはとうていできないことばかり。

「双子じゃなかったら、私もこんなことをしてあげられたのだろうか」という気持ちになってしまったこともあります。


そんな私を救ってくれたのは、当時住んでいた地域の「双子サークル」の存在でした。

双子育児の大変さや、周りと比べてつい落ち込んでしまう気持ち、そしてもちろん、双子育児ならではの幸せや楽しさも。

ひとつひとつ説明しなくても「分かってもらえる」というのはなんとも居心地がよく、たくさんの知恵を借りることもでき、私にとってかけがえのない居場所となったのです。

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「双子サークル」の一歩先にある世界


双子サークルの存在に助けられながら、私の子育ても少しずつ軌道に乗り、双子が2歳を過ぎた頃のこと。

子どもたちの幼稚園入園が視野に入るようになり、私自身の視界や行動範囲が広がっていく中で、ふと疑問に思ったことがありました。

それは、「いつまでも双子サークルの中にいていいのだろうか」ということ。


きっかけは、近所の子育て支援センターでの悲しい出来事でした。

動きたい盛りの双子を抱えて心身ともに疲れ切ってしまい、私1人では公園に連れて行ってあげることもできず……。

藁をもつかむ思いで、子育て支援センターに向かおうと考え、あらかじめ電話をして事情を説明することにしました。

「2人がバラバラに動き出して危ない場面だけでいいので、その場にいる職員の方に手伝っていただけないでしょうか。」

その時、返ってきた言葉はこうでした。

「それはできません。他のお子さまたちもたくさんいらっしゃいますし、みなさんお母さんがご自身でお子さまを見られてますので。どうしても難しければ、お友だちを誘って来てください」


この時私は、「分かりました」と言って電話を切った後、声を上げて号泣しました。

誰も助けてくれないのではないか……という気持ちになって悲しい思いをした一方で、どこかで妙に腹落ちし、「なるほど」という気持ちにもなりました。


お互いの状況が手に取るように分かる双子サークルでは、「困った時はお互いさま」の精神で、みんなで子どもを見守り合うことが普通に行われていました。

でも、すべての場所がそうとは限らない。

これから子どもたちが入っていく幼稚園も、その先も、「双子」の子育てを理解してくれている人ばかりとは限らないのです。


双子を取り巻く環境の中には、大変なことがたくさんあり、情報が少ないからこそ「双子コミュニティ」の存在はとても大きなものです。

でも、コミュニティの中で「大変だよね」「分かるよ」と言い合うだけでは、その時の一時的な大変さは解消しても、根本的な解決には至りません。



●多胎育児をしている人たちに、必要な情報と十分なサポートをしっかり届けること。

●そのために、当事者以外の「周りの人たち」や「社会」に広く理解と協力を求めること。


私は、その必要性を強く感じるようになりました。

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双子育児中の人へ。そして、社会のすべての人へ。


今回の『ふたごママになっちゃった!』は、そんな想いの中で誕生した連載です。

制作を担当してくださっているのは、同じく双子ママのコノビーライター「picoさん」。

私はpicoさんと一緒にお仕事させていただくようになり、もう数年が経ちますが、「双子ママだからこそ分かること」の描き方が素晴らしいだけでなく、「バランス感覚」も最高なのです。

双子サークルの中にいるような楽しさと居心地の良さもありながら、外の世界との垣根がほとんどない。

これって、実はけっこう難しいことだと思うのです。


双子育児の当事者の方たちにとっては、有益な情報を分かりやすくお届けしつつ、心の拠り所にもしてもらえる「双子サークル」のような場所でありたい。

そしてそうでない方たちにこそ、多胎育児の世界のことを知ってもらうきっかけにしてもらいたい。


私もpicoさんも、そんなことを心から願いながら、この連載を制作しています。


双子育児をがんばる人も、どんなパパやママも。

みんなでお互いのことを理解しながら、手を取りサポートし合える社会になりますように。



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おまけ!


『ふたごママになっちゃった!』を制作してくださっているpicoさんに、この連載にかける想いをインタビューしてみました。

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Q1.「双子」をテーマにした連載をしよう!と連絡があった時のお気持ちは?


これまでもコノビーの記事で、双子育児のお話を描かせてもらうことはあったのですが、1回ずつの読み切りでは「この時、こういう心情だった」という細かな描写を伝えきれないところがありました。

双子育児ならではの背景や感情など、しっかり伝えようと思うとたくさんの要素が絡んでくるので……。

だから、連載のお話をいただいたときは「おもいっきり描ける!」という喜びでいっぱいでした。

ゆえに、いつもコマ数が多くなってしまうのはご愛嬌(笑)。


もちろん迷いなく「やってみよう!」と思ったのですが、編集担当が同じ双子ママのかおりさんと聞いたので、かなり安心して引き受けることができました。

やはり双子ママ同士だと、共感できる部分が多いので。

実際の打ち合わせの時にも、共感の嵐で話題が尽きません(笑)。

Q2.この連載を通して伝えたいことを教えてください。


双子ママにしか分からない苦悩や、周りになかなか共感してもらえないことなど、とにかく今悩んでいる双子ママや双子妊娠中の方に「1人じゃないよー!」と伝えたいです。

必死の思いでママ友作りをしようとしても、双子を抱えているとなかなか外に出られない。

やっとの思いで外出しても、周りのママと比べて「自分には余裕がない」みたいに解釈してしまって、自分のことが嫌になって帰宅したり……。

「自分ばかり何もできない」と感じてしまうことも多い双子育児ですが、「それだけ双子育児は特殊なんだよ!」「双子ママ、頑張ってるよ!」ということを伝えたいです。


もちろん、双子ママだけではなくて、初めてママになる人は誰でも……子どもを育てるって、分からないことだらけで不安いっぱいだと思います。

すべての人に、「そうか、みんなそれぞれ頑張ってる。私もきっと大丈夫!」と思ってもらえるといいなと思います。

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この記事を書いた人
浦脇香織 / コノビー編集部の画像
浦脇香織 / コノビー編集部

編集者/ライター。7歳の双子女児のママ。

元コノビーライターで、主に双子育児についての記事を執筆していました(その時の記事一覧はこちら↓)。

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