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公開 2020年03月08日  

子の病欠で仕事休むの、ナゼ母親ばかり?復帰後の詰んだ日々から気づいた事

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「今日は外せない会議があるのに!」そんな時に子どもが発熱。はじめての病児保育利用に悪戦苦闘し、母親が働くことへの厳しい現実を実感したのです。


子どもの病欠。病児保育に頼りたいけど…


子育てと仕事の両立で、一番はじめにぶつかる壁と言ってもいいのが、子どもの病欠。

はじめての保育園、集団行動で「発熱」の洗礼を受けたという話はとても良く聞きますし、私もそのひとりでした。

そんな共働き両親の心強い存在が、病児保育。

小児科などの病院内にある、感染症や発熱をし登園できなかった子どもを預けることができる保育サービスです。



子どもを出産し、子育てをしながら働くようになってから病児保育の存在を知った私。

「いつか困ったときは利用してみよう!」と考えていました。


しかし、実際に病児保育が必要になったとき、「こんなにも預けるのが大変なのか…!」と病児保育の利用のハードルが高いことに驚きました。


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病児保育に登録するまでに、立ちはだかる壁


いつかお願いすることになるだろうと思い、働き始めた頃に一度調べていた病児保育。


病院によって利用の条件や申込方法が異なるのですが、うちから一番近いところにある病児保育は事前に登録が必要とのことでした。


登録方法もホームページに書いてはあるのですが、複雑でわかりにくく、結局電話をかけて詳細を確認することに…。

日中お仕事をしている親にとって、病院の診察時間内に電話をかけるのは意外と難しいものです。


そして確認をしたところ、兄弟児それぞれに登録が必要なことと、登録費がかかることがわかりました。


さらに登録は直接病院の窓口でないと受け付けできないとのこと。

利用どころか利用するための登録の時点で、仕事をしながらだと中々ハードルの高い条件がいくつもあることがわかりました。


朝イチは病児保育利用申し込みの電話戦争!


様々な事前登録を済ませて、あとはいざという時に利用をするだけ!…かと思っていたらここからが大変。

まずは限られた人数しか受け入れができないので、朝の8時からよーいドンで電話合戦。

わが家と同じように病児保育を利用したい親たちが、受付開始時間と同時に一斉に電話をかけるためなかなか繋がりません。


やっとの思いで電話が繋がっても「さきほど満員になってしまいました…」と言われれば、利用はできずにそこでゲームオーバー。


朝の8時すぎに「今日はやっぱり仕事行けません」と会社に連絡する度に、申し訳ない気持ちになりました。


無事に電話が繋がり利用枠を確保できても、そこから病院の診察時間まで待ち、子どもを受診させてから保育室に預けます。

もちろん通常の出社時間には間に合うはずもなく、さらには保育園のような延長保育もないので通常より早く退社しないといけませんでした。


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子の喘息で有給休暇ゼロに。子育てと仕事の両立の壁は?


子どもが3人になり、末っ子が生後4カ月の時に再び復職しました。

しかし、復職3か月で末っ子が喘息をこじらせて2週間仕事に行けない日々が続き、ついには有給休暇がゼロ。

仕事に行けないもどかしさや申し訳ない気持ち。


病気の子どもに寄り添ってあげたい気持ちの反面、熱が出るたびにガッカリしてしまう自分にも嫌気がさしてしまいました。


そして復職から1年経たずして、私は結婚前から務めた会社を辞めることを決意したのです。


仕事を休むのは母親の役目? 子育て中でも働きやすい社会とは



なぜ仕事と子育てを両立することが、こんなにも大変なんだろう。

病児保育へのハードルや、子どもが病気の時の対応に難しさを感じては、ふと考えてしまいます。


わたしは、子どもの病気や呼び出しで仕事を休むのが母親の役目といった認識が、まだまだ社会に強く根付いているのが原因だと感じました。

実際に私の有給休暇がゼロになってしまっても、夫が代わりに休んでくれることはありませんでした。


夫の言い分としては「自分が稼ぎ頭なので簡単には休めない」なので「自分の仕事のほうが大事」。

そして、夫にそう言わせてしまっているのは、夫自身の考えもありますが、『そうあるべき』や『それが当たり前』といった社会の認識も原因なのかもしれません。


病児保育に預けるのが大変、という話だけでなく、そもそも、共働き世帯が当たり前になってきた今の世の中。

そういった意識や認識への変化が必要なんだとも思っています。


※ この記事は2024年02月25日に再公開された記事です。

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