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実父が病に倒れた…不安でいっぱいな朝におきた、不思議なできごと<第三回投稿コンテスト NO.53>

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ある日、離れて暮らすお父さんが病気であることを知り、激しく動揺したという、ごまちさん。その時、2歳の息子がとった行動に、親子の“心の絆”を感じたというお話です。



それは、2019年2月のとある日の晩、私の伯母からの一通のメールがきっかけでした。

2月、その時期私の息子は2歳8か月。

2歳ごろから言葉も良くでるようになり、保育園にも通い出して約一年、生活リズムにも慣れてきたころで、家族みんなで毎日を楽しく過ごしていました。

ちょうどその時期、夫はヨーロッパに約2週間の海外出張に行っていて、しょっちゅう出張があるとはいえ普段は国内のみで、それほど長い期間ではないので、私はワンオペ期間がいつもより長くなるため、「頑張らないと!」と少し気を張っているときでした。



その日の晩も、いつも通り息子を寝かしつけるのに寝室へ行き、絵本を読んだりおしゃべりしたり、なんだかんだしながらやっと息子が寝た~と思いほっとして、そのまま自分もうとうとと寝てしまっていました。

ふと数時間後に目が覚め、寝かしつけ途中に自分のスマホがブブッと鳴っていたことに気づいていたので、「んー、誰かなぁ…」と思いスマホを手にして確認すると、大阪に住む父方の伯母から連絡が。

その内容に愕然としました。

離れて大阪に住む、私の父がステージⅡの肺腺がんになっており、数日後に検査入院をするのだということ。


実父が病に倒れた…不安でいっぱいな朝におきた、不思議なできごと<第三回投稿コンテスト NO.53>の画像1


まさに、青天の霹靂とはこのことか、という感じ。

がんは既にリンパにまでわたっていて、脳や骨にまで転移しているかはまだ検査してみないとわからない状態、とのことでした。

私の家庭は、小学生の頃に両親が離婚し、父が男手一つで兄と私とを育ててくれました。

なので、他に親戚もいないため、離れて暮らす父のことを教えてくれるのは、たいてい父の姉である伯母でした。



頭をガーンと殴られたようなショックで、ステージⅡの“がん”というワードを聞いて、「あ…お父さん、死ぬんかな…もう長くないんかな…」と漠然と感じ、なんだか頭がぼーっとして、それから、布団の中で声を殺して、ひとり、泣きました。

すぐにでも夫にこのことを話して、気持ちを落ち着けたかったけれど、なにせそのとき夫は時差のあるヨーロッパへ出張中。

電話しても料金の高い国際電話になってしまうし、大変な仕事中にいらぬ心配をさせてしまうし、こっちもこんな夜に電話して絶対泣いてしまうし、とりあえずひとまず気持ちを落ち着かせて、今日は寝よう…と思い、伯母に簡単に返信しただけでその夜は眠りについたのでした。


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そして、翌朝息子がむくっと起きて開口一番、半分寝ぼけた感じで突然、「おおさかのじぃじ、おおさかのじぃじは・・・?」としゃべったのです。

え・・・?なんで…どうして…とにかくビックリして…。

なんでこの子は私の気持ちがわかるんだろう…と不思議な感覚がして、じわっと涙が出そうでした。

私たちは兵庫県の片田舎に住んでいて、じぃじ・ばぁばと言えば夫の両親である同じ兵庫県内に住む義父母。

大阪に住む私の父とは、距離も少し離れているし滅多に会うことはなく、話題に出ることもほとんどなかったのです。



「おおさかのじぃじ」というワード自体も、私たち夫婦が普段から積極的に使っていたわけでも、息子に教えていたわけでもありません。

それなのに、私が父の病気のことを初めて聞き、一人でそのことを抱え込んで辛い…と思って泣いた夜から明けてすぐの朝、息子が父のことをしゃべったのです…。

寝ぼけていたのか、その後息子が私の父のことを言葉にすることはありませんでしたが、私は、私の心の声を読み取って息子が声に出してくれた気がしました。

夫も海外出張中で頼れない中、つらく、誰かとこの気持ちを共有したいと思っていたところ、私は、息子の発した一言で、何とも言えない不思議な神秘的な感覚になり、心がほっとあたたかくなるような気持ちになったのでした。


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