「うちの子って、生き物がかなり苦手?」と気づいたのは、今の園に転園した年中さんのころ。
登園ルートに、毎朝犬の散歩をしている方が2~3名いらっしゃるのですが、時間が重なると大騒ぎになるんです。
小さい犬でも、私の陰に隠れてビクビク。
大きい犬となると、20mほど向こうに見えただけで逃げ出す始末です。
犬を怖がるあまり道路に飛び出しそうになり、飼い主さんに謝られて、恐縮したこともありました。
虫も触ることができず、かろうじて、小さいアリ(大きい種類は無理)やダンゴ虫を近くで観察する程度です。
「男の子は虫を捕まえてきて大変」とか、「子どもがペットをねだって困る」というようなイメージがあったのですが、想像とはだいぶ違いました。
しかし、よくよく息子の態度を思い返していると、あることに気づきました。
散歩中の犬は、怖いけど小さければ何とか我慢できる。
でも猫はダメ。
動物園で見るのは好き、でもふれあい広場や牧場は苦手。
水族館なら大丈夫。
どうやら、リードでつながれているとか、ちゃんと仕切りがあるという状況なら、怖くはないようです。
外に出れば鳥やカエルを見つけたり、アリについては図鑑で調べたりもしています。
決して、生き物に興味がないわけではないのです。
ならば少しずつ慣れさせよう!生き物と楽しく触れ合おう!と考えた私。
その一環として、今年の夏の旅行では、イルカウォッチングを予定に組み込みました。
行き先は、九州在住ながらもなかなか行く機会のなかった天草。
天草といえば隠れキリシタンで有名ですが、実はイルカウォッチングも人気なのです。
船で野生のイルカを見に行くのですが、遭遇率は90%以上とのこと。
地元の方は「99.9%見られるよ」ともおっしゃいます。
当日は天気が少し心配でしたが、なんとか持ってくれました。
沖へ出ると、先に出たほかの船が見えてきます。
そしてその近くに…いるいる!!さすがに高い遭遇率を誇るだけあって、かなりの数のイルカがいます!
「イルカだ!もう見えた!」
「え!どこどこ!?」
「写真撮って写真!」
驚いたのですが、野生でもイルカは本当に人懐っこい。
手が届きそうな近さまで来てくれて、船にぶつからないの?と心配になるほどです。
息子も、船から身を乗り出して、指を差して手を振ってと大興奮。
動物が苦手だなんて忘れるくらい、イルカに夢中になっていました。
運が良かったのか、はたまたこのエリアでは普通のことなのか分かりませんが、イルカウォッチング中、ほとんどすべての時間で、視界のどこかに野生のイルカの群れがいました。
こっちのイルカがいなくなれば、またあっちから別の一群が現れるという、贅沢な体験でした。
そして終盤。
怖がりの息子に思わぬ成長を感じる出来事が訪れました。
幸運にも、私たちの目の前に、赤ちゃんイルカを連れたお母さんイルカが現れたのです。
「見て、小さい子がいる!可愛いね」
「あれ、ぼくとママだね」
なんと、あの怖がりの息子が、動物の親子と自分を重ね合わせているなんて。
これにはちょっとビックリしました。
昨冬の阿蘇旅行では、乗馬体験をさせようとして全力拒否されたのですが…イルカウォッチングにしてよかった(笑)。
私自身も団地育ちでペットを飼ったことはありませんし、虫は苦手。
パパも、特に生き物が好きな方ではありません。
自分ができないことを子どもにやれ、というのも筋が通らない気がするし、無理強いしてトラウマになったりしても嫌ですよね。
さすがにイルカウォッチングは頻繁には行けませんが、こんな感じで、ボチボチ楽しく、動物と出会う機会が作れたらと思います。
ちなみに、ゆくゆくは猫カフェを狙っている私…。
猫は特に苦手でハードルが高いと思うので、まずはせっせと息子と動物園に通おうかな。