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公開 2019年08月21日  

“怒らない子育て”のはずが無邪気クイズにイラッ!怒鳴って気づいた大切なこと

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私のような大人にはなってほしくない!という熱い想いで始めた「怒らない子育て」。おちょこ並みに器が小さい私が果たして続けられるのか…?


“ザ・昭和育児母”に厳しく育てられた私。選んだ育児法はコレ!


「怒らない子育てを実践しよう!」

娘を出産したときに決意したことです。

子どもを叱って躾けるのではなく、気持ちに寄り添いながら躾けることで、自己肯定感の高い子に育つといわれています。

私が幼いころには、全く知られていなかった育児法です。

昭和の時代には“厳しく育てることこそが大切”と考えられていたため、多くの家庭がそうであったように、私も事あるごとに叱られて育ちました。

外出準備でモタモタしていると「さっさとしなさい!」と急かされ、道で転ぶと「ボーっとしてるからや!」とののしられる日々。

自ら「怒るのが仕事や」と豪語する、ザ・昭和育児母の怒声が、いつも家の中に響き渡っていました。


そんな母親に育てられたからなのか、生まれ持った気質なのか、私は、自分に自信がなくマイナス思考で、少し卑屈っぽい大人になったと思います。

だから、育児書で“怒らない子育て”という言葉を目にしたときには、“我が家の教育方針はこれだ!”と、即断しました。


4歳娘のプリキュアクイズにイライラがとまらない…


以来、娘が泣きやまなかったり、ワガママを言ったりしても、怒りたい気持ちを抑え「そっか、気持ちわかるわかる~」「そりゃ腹立つよね~悲しいね~」と、共感するように心掛けてきました。

言葉を話し始めた1歳、イヤイヤ期といわれる2歳、3歳も、「かわいい一人娘を、私のような面倒くさい大人にして、たまるものか!」という信念で、“怒らない子育て”を、実践してきました。

現在、娘は4歳。

話題が複雑になり、ときに”女子高生かっ”というような口調で、話しかけてきます。

「プリキュアのメンバーに誰がおるか言ってみ~?」

その日、夕飯の支度をしながら、仕事のことを考えている私に、娘からほほえましいクイズが出題されました。

忙しい最中の問いかけに、イラっとする私。

しかし”怒らない子育て”、絶賛実践中です。

軽く深呼吸して微笑みを浮かべ、「ん~っと、プリキュアは~、キュアエール?」と回答。

「せいかーい!ほかは~?」

「じゃあ、キュアショコラ?」

「それ前のプリキュアやん!」

メンバー全員の名前が出るまで、クイズは続きます。

「えっと、キュアピンクかな?」

「そんなんおらへんわ!もうママ、ちゃんと考えなさい!」

料理の段取りと、仕事の考えごとで、大半が占められている私の脳は、プリキュアのメンバー構成にまで、考えが及びません。

一度は封じ込めたはずのイライラが、沸々と再燃します。

怒らない子育て、怒らない子育て…、と自分に言い聞かせ、「ん~、キュアソフィアかな?」と返答。

「それプリンセスやし!」と、ツッコみを入れられた次の瞬間。

「うるさい!!!!!!!」

…ん?…誰の、声、かしら?

顔を見合わせる私たち。

…怒号の主は、ほかならぬ私でした。


度量の狭さを痛感!”怒らない子育て”継続危うし?


苛立ちを押し殺し対応しつづけた結果、突如キャパオーバーに。

数秒間の沈黙のあと「ママ、こわいーーー」と、大泣きし始めるわが子。

そりゃそうでしょう。

ただ楽しくおしゃべりしていただけなのに、いきなり怒声を浴びせられて、納得いくわけもありません。

私自身も、意図せず大声が出たことに、ビックリです。

「ごめん、ごめん、驚いたねえ、怖かったね~、うんうん、気持ちわかるわかる~、そうだよね~」

慌てて“怒らない子育て”を再開しても、鬼の形相で怒鳴りつけた直後では意味がありません。

「お話してただけやのにママ怒った!」正論に返す言葉なし。

せっかくの“怒らない子育て”がこれでは本末転倒です。

予兆もなく爆発し、恐怖心を与えるくらいなら「最初から怒りを小出しにしておいたほうが、良かったかな」と、自分の未熟さを痛感したのでした。

こんな感じで、怒ってしまっては反省して…のくり返し。

完璧にはできませんが、大切なのは、自分が幼少期にのこす苦い思い出を繰り返さないこと。

「怒らない」に執着するよりも、「娘がされて嫌なこと」に敏感でいたいです。

そのためにも、”なるべく怒らない子育て”をゆるーく継続したいとおもいます。





※ この記事は2024年03月29日に再公開された記事です。

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