先日、ワンオペ育児に疲れ、「仕事の時間が必要だからもっと育児と家事に協力してほしい」と夫に相談したところ、「子どもが可愛くないの?」と言われました。
実はこの「子どもが可愛くないの?」は、ずっと以前にも言われたことがあります。
「土日に自分の時間が欲しい」と話したときにも言われたのです。
結局、夫は私に一人時間をくれたのですが、当時は、「子どもより仕事や自分の時間を優先したいなんて、母親失格?」。
「1人になりたいなんて、私は子どもが可愛くないのか?」
と落ち込み、自分を責めました…。
が、あれから5年経ち、私も図太くなりました!
なぜ私が「一人の時間が欲しい」と主張すると、夫はそんなことを言うのか?
冷静に分析することにしました。
まず大前提として、夫は私がどれだけ子どものことが好きか、よ~く分かっています。
子どもと戦いごっこをしたり延々と可愛がる姿を眺めながら、「よくやるよね…」と毎度のように言われます。
「子どもが可愛くないの?」という言葉は、母親にとっては少なからず急所を突かれた感覚になります。
それだけに、本当に子どもを可愛くないと思ってる人に対しては、逆に言いにくい言葉かもしれません。
…なるほど。
もしかして!
夫は、私が子どもが可愛いくて仕方ないと知っているからこそ、¨わざと¨言っているのでは…?
おそらく、夫は自分のライフスタイルを変えたくないのかも。
育児と家事から逃げるために、威力のあるフレーズを使って論点をすり替え、私が諦めるよう仕向けているのではないか?と思ったのです。
夫の本音に気付いた私。
試しに「子どもが可愛いからこそ、自分の時間が欲しいのよ!」と言い返してみました。
その日は休日でした。
すると、「だったら、カフェでのんびりして、好きに仕事でもしてくればいいじゃない」と夫が言ったのです。
そういえば……
夫は、以前にも「外に出て仕事でもしておいで」と休日に言ってくれたことがありました。
けれど、末っ子が小さくて心配だった私。
「自分がいれば子どもを危険から守れる。子どもの要求も叶えてあげられる。寂しい思いをさせたくない…。」
一人でいる時間よりも、子どもと一緒にいる時間を選択をしていたのは、他ならぬ、私自身でした。
育児や家事を頑張ろうとすればするほど、協力してもらえるチャンスを逃している…?
夫にいくらワンオペ育児の大変さを訴えたところで、実際に経験していない夫には、育児の大変さ理解するのは至難の業なのかも。
独身時代の私だって、育児の大変さなんて全く分かりませんでした。
誰でも「簡単に」できると思っていました。
それまで家庭内の全ての事をほぼ一人でこなしていた私。
性格上、何でも1人で抱え込み、解決しようとするところがありました。
これでは「協力し合うパートナー」というより、「何でもやってくれるお母さん。任せていればOK」と思われても仕方ありません。
末っ子も2歳になり、育児没頭モードも落ち着いてきた今の私。
どうにか気分を変えたくて、手始めにオシャレでもしてみることにしました。
すると、思いがけない変化が起きました。
夫が「おっ、今日はどうしたの?」と、いつもとは違う表情で聞いてきたのです。
別の日には、料理中に昔好きだった音楽を久しぶりに聴いていたところ…、
夫も、思い出したように昔好きだった音楽を聴くようになりました。
また、家でずっと続けているヨガを「そんなに続くなんてすごいね」と急に褒めてくれるようになりました。
私がオシャレをしたり、好きな音楽を聴いたり、趣味の時間を楽しんだり。
自分を優先させて、気ままに過ごしている方が夫が優しいのです。
しかも、懐かしそうに見つめる目は、「そうだった、君はこういう人だった」と喜んでいる感じがしました。
それはまるで、私を「1人の女性」と思い出したかのような反応でした。
長男を出産してから約9年、毎日育児に没頭してきた私。
いつも同じような服に、メイクも適当、テレビ番組も聞く音楽も幼児向けのものばかりでした。
そうか、育児に没頭し過ぎるあまり、私自身が夫を遠ざけていたのかもしれない…。
夫は、休んでいいよ、自分を取り戻す時間を尊重するよと、何度もサインを送ってくれていました。
それに甘えられずに「何でもやってくれるお母さん」を選んでいたのは私。
当初は協力的じゃない夫にイライラしていましたが、よくよく思い返せば、彼だけのせいじゃ無かった。
夫のやる気を失わせていた正体は、この私でした。
「子どもが可愛いからこそ、気持ちにゆとりを持つために自分の時間も大事にしたいの」
「夫婦がお互いのキャリアを応援するのって素敵じゃない?」
今では、こんなふうに夫に伝えるようにしています。
最初は渋々でしたが、時間をかけて話し合うことで、段々と協力を得られるようになりました。
そうとなれば、口だけでなく行動で示すことも大切。
久しぶりにスカートをはき、マニキュアを塗り、イヤリングもするようになりました!
オシャレを楽しみつつ、好きな仕事に時間をかけ、土日には一人の時間も作ります。
それでも夫はなんだか嬉しそうです。
そんな夫の反応を見ながら、私も幸せをかみしめます。
オシャレをしたり、自分を磨く姿を夫に見せることは、私たち夫婦にはとても大事なことでした。
夫の「子どもが可愛くないの?」発言から一転。
思いがけず夫婦円満の秘訣にまで気がつくことができました。
これからも夫の協力を得ながら、自分の時間も大切に過ごしていきたいと思います。