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公開 2021年07月12日  

「女の子だから」を3姉妹に言いたくない。でも無意識に比べる自分に気付いて…ドキリ

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子育てをしているなかで、つい言ってしまいがちな「〇〇なんだから」という言葉。
皆さんの中にも、言われて抵抗を覚えた記憶があるのではないでしょうか?


「女の子だから」を使わない理由


私は娘たちを育てるうえで、出来るだけ「女の子だから」と言わないようにしています。

これは、私自身が子どもの頃によく言われたこともあり、ずっと違和感があった言葉です。

子どものころ、母親に家事手伝いを頼まれる際に、何故3歳上の兄にはお願いしないの?と、何度か尋ねたことがありました。

いつも返ってくる答えは「女の子だから」

子どもながらに納得がいきませんでした。

『家事手伝いは女の子がするもの』なんて、大人が勝手に決めたこと。

当時の私にとって「女の子だから」は答えにはなっていなかったのです。


高校卒業の際には、「女の子は(いつか結婚するのだから)進学しなくて良い」

一人暮らしをしたいと言った時には、「女の子は(いつか結婚して家を出るのだから)しなくて良い」


その時々で「女の子だから」を理由に選択の自由を与えてもらえない。

とても理不尽に感じていました。

このような経験から、娘たちを「女の子だから」と言う理由で絶対に否定しない!と、心に決めています。



「〇〇だから」をなくせば可能性も広がる


とはいえ、「女の子だから」や「男の子だから」を全て否定するのではなく、集団生活の中では区別しなければならない場合もあると思います。

保育園に通っている、今年5歳になる長女は、既に無意識の「男女はこうあるべき」が生まれています。

娘がせっかく集団生活で学んだことを否定はしたくありません。

ですが、それ以外にも、自由な考え方があることを知っておいて欲しいと思うのです。


ある日のこと。

長女が「男の子がスカートを着るのはおかしい」と言いました。

確かに、一般的にはスカートは女性のファッションだと思われていますし、娘がそう考えるのも自然な流れだと感じます。

でも私はそういった固定概念を持ってほしくありません。

そこで娘に「女の子がスカートもズボンも着るように、男の子だって着たいならスカートをはいてもいいんじゃない?」と伝えてみました。

私が娘に伝えたかったことは、自分が望むものを好きに選ぶ自由がある、ということ。

女の子が黒のランドセルでもいいし、男の子が赤のランドセルでもいい。

「〇〇だから」にとらわれずに、自分で望むものを選んでいいんだよ、と伝えたかったのです。




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自分で選択する力を育む


「女の子だから」を理由に、選択を否定された経験もありますが、実はその逆の体験もあります。

小学生になる前に、茶色のランドセルが欲しいと親にねだりました。

当時はまだ赤か黒が主流でたまにピンクの子がいる程度。

茶色のランドセルを持っている子はひとりもいません。

そんな中で、希望通り茶色のランドセルを買ってもらった私。

大人になった今でも、忘れられないほど嬉しく、とても大切な思い出です。

「こうあるべき」の固定概念によって、無意識のうちに子どもの選択肢を奪ってしまっている、そんな場面が少なからずあるのではないかと私は思います。

だからこそ、決められた中から選ぶのではなく、自分の考えや思いを持って選ぶことを体験して欲しい。

自分の意志で選んだものを受け入れてもらえた喜びは、のちに「自分で考えて選択する力」に繋がると思っています。


年子三姉妹のすぐそばにある「女の子だから」


娘たちは年子で三姉妹。

同じものを欲しがることも多いのですが、そこは三人三色。

性格や好み、成長にも大きく個人差があるものです。

長女はお喋りやお洒落が大好きで、慎重派で新しいことにチャレンジするのが苦手なタイプ。

次女は高いところには上らずにはいられないアクティブな性格で、常に自由に行動するタイプ。

三女は踊ったり歌ったり絵を描いたりとクリエイティブなことが得意で、姉達を見ているからか要領の良いタイプ。

それぞれの個性を活かしてあげたい。

「女の子だから」に縛られて欲しくない。


ところが、そんな私も、無意識で密かに比べてしまっていたのです。

活発でアクティブな次女より、フリフリのお洋服を選ぶ長女のほうが女の子らしい……

そう思っている自分に気が付いた時、大変ショックでした。


年子の三姉妹。

他人にも家族にも、そして子ども自身にも、比べる対象がすぐそばにある環境。

どのようにすれば比較せずにいられるのか……。


活発でアクティブな次女は、将来「女の子らしく」の言葉に悩むことがあるかもしれません。

長女や三女だって、「お姉ちゃんだから」や「妹なんだから」と言われて悩むかもしれません。

その言葉を理由に何かを我慢したり否定されることで、子どもの自尊心は傷ついてしまう。


考えた結果、まずは私たち親が子どもと同じ目線に立ち、しっかりと理解することが重要だと思いました。

そして、そのままで自分らしくていいんだよ、と伝える。

すぐそばに比較してしまう対象があるからこそ、「こうあるべき」の固定概念にとらわれないようにしてあげたい。

自由な選択が出来る環境を与えてあげたいと私は考えています。


※ この記事は2024年03月08日に再公開された記事です。

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