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公開 2019年05月15日  

「親友って何だろう?」やっとできたお友達に戸惑ったワケ

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小2の初めに引っ越しと転校を経験し、娘の環境は大きく変わりました。中でも大変だったのが、お友だちとの関係づくり。それだけに、クラスの子から「親友だよ」と言われたときにはとても喜んでいました。でも娘が抱く「親友」イメージとは違っていたようです。


仲良しグループに入っていけない


今でこそ勉強に遊びにと頑張っている娘ですが、お友だちづくりには苦労をしました。

クラスにはすでに仲良しグループができていて、娘はなかなか声をかけづらかったようです。

そのため、転校当初は休み時間には誰とも遊ばず、1人で本を読んで過ごしていました。

転校前に通っていた学校は休み時間が長く、女の子たちは元気に鬼ごっこやドッジボールをしていました。

でも今の学校では休み時間が短いせいか、女の子たちは教室でピアニカを吹いたり、絵を描いたりして過ごすことが多いようです。

娘は環境の違いをなかなか受け入れられず、悲しくなったり怒ったりすることがありました。

でも、だんだんとクラスで声をかけてもらったり、また自分から声をかけたりして、少しずつお友だちが増えました。

家に遊びに来てくれるお友だちもできました。


ついに娘に親友ができた!でも…。


ある日、娘が小学校から帰ってきて、「◯◯ちゃんが『私たち、親友だよ』と言ってくれたんだよ」と嬉しそうに報告してくれました。

「そう。いいお友だちができてよかったね」と、娘とふたりで喜んだのですが…。

日が経つにつれ、初めは嬉しそうだった娘の元気がだんだんとなくなってしまったのです。

小学校から悲しそうな表情をして帰って来て、イライラすることもありました。

そして、とうとう「ママ、聞いて」と気持ちを話そうとしてくれました。私が「どうしたの?」と娘に質問すると、娘はこれまで抱えていた不満を一気に吐き出すかのように話し始めました。

たとえば、

・親友だから一緒に遊ぼうって言ったのに、「やっぱり〇〇ちゃんと遊ぶから遊べない」と約束を破られた。

・親友だから一緒にトイレに行こう。

・親友だから〇〇しよう!

…といった具合に、何かをするたびに「親友だから」とか「親友でしょ」と強調するというのです。

娘はそのお友だちの行動が分からなくなってきて、ついに「親友って何なの?」と強い疑問を抱くようになったのです。

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戸惑いながらも「親友とは何か?」を考える娘


親友って何だろう…。

娘は、思っていた「親友」イメージと違う対応をされたことで、しばらく自問自答していました。

彼女はたくさん考えて、「『親友だからトイレに一緒に行く』とか『親友だから遊ぶ』とかそういうのは違うよね。

親友だから〇〇しようっておかしいし、言いたいことを言えないのもおかしいよね」と、私に話してくれました。

親友とは、誰かの気持ちを無視したり、誰かの行動を制限したりする存在ではないはず。

娘は戸惑いながらも、「親友とは一体何か」について、思いを巡らせていました。

私にも親友がいるよ!


そんなときでした。

娘は笑顔で「私にも親友がいるよ!」と教えてくれました。

引っ越す前に幼稚園からずっと一緒だったお友だちです。

そのお友だちは、引っ越しがイヤだった娘に「離れていても、ずーっと親友だよ」と言って、背中をそっと押してくれました。

帰省するたびに、今でも以前と同じように話したり、遊んだりできる間柄です。

親友の存在があるから、娘も遠く離れた地で頑張れているのでしょう。

「そうだね。大切な親友だね」と私は娘に優しく語りかけました。

そして、親友と一緒に撮った写真を見ながら、たくさんの思い出話を始めました。


親友との友情を育んでいってね


いろいろなことに悩みながら、娘は毎日成長しています。

我が家の場合、パパの転勤があるので、娘は他のお友だちよりも少しだけ出会いと別れが多いかもしれません。

でも、たくさんのお友だちに出会えるチャンスでもあります。

娘なりの親友を見つけ、大切に友情を育んでいってほしいと思います。

ただ友だちでいるためだけに、自分の気持ちや考えを押し付けたり、反対に自分の気持ちを押し殺したりするのは間違っていると私は思います。

気持ちを自然に表現し合えたり、お互いに自然体でいられるお友だちを娘にはたくさん見つけてほしいです。

「親友っていいね」

娘はそう言って、今日も笑顔で学校に通っています。



※ この記事は2024年04月17日に再公開された記事です。

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