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公開 2019年03月30日  

こどもの日の兜はいつ出す?いつから始まった?端午の節句完全マニュアル

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5月5日はこどもの日、またの名を端午の節句と言います。でも、こどもの日はいつから始まったのか、また兜の意味は、菖蒲湯に入る理由は、そして、こいのぼりはなぜ飾るのか、さらに柏餅はなぜ食べるのか、兜はいつ出すのか、売ることはできるのか、どんな兜が人気なのか、などわからないことも多いですよね。そこで今回はこどもの日に関する疑問をまるっと解決しちゃいます。


目次 端午の節句っていつから始まったの?由来や風習は?
兜は誰が買う?いつ出す?兜に関する疑問を解決
今どき人気の兜って?

端午の節句っていつから始まったの?由来や風習は?

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こどもの日は、端午の節句とも呼ばれますが、その由来や風習を知っている人はそう多くありません。

ここではこどもの日(端午の節句)について、わかりやすく説明していきます。


端午の節句の意味は?

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「端午の節句」は、もともと古代中国の季節行事「五節句」の1つでした。

「節句」は、季節の変わり目という意味で、この時期は邪気が寄ってきやすいということから、季節ごとの飾りとお供えものをして厄を払い、無病息災を願うという風習がありました。

現在の5月はさわやかな季節ですが、旧暦では今の6月にあたります。

つまり旧暦5月の中旬以降は、梅雨の時期にあたり、ジメジメとした季節に邪気を払い、無病息災を願っていたと考えられています。


端午の節句はなぜ5月5日?

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では、五節句のうちの一つ「端午の節句」は、なぜ5月5日になったのでしょうか。

端午の端は「はじめ」という意味。

つまり「端午(たんご)」は、5月最初の午(うま)の日のことで、最初は5月5日と定められていたわけではありませんでした。

それが、午(ご)という文字の音が「5」に通じることなどから、奈良時代以降、5月5日が端午の節句として定着していったと言われています。


こどもの日はいつから?

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ここまでお話してきたように、5月5日は端午の節句でしたが、「こどもの日」ではありませんでした。

それが、1948年に「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」日として「こどもの日」が国民の祝日として制定されることになり、5月5日の端午の節句が「こどもの日」になったということです。


菖蒲湯にはなぜ入る?

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では、菖蒲湯に入る風習はいつ始まったのでしょうか。きっかけは奈良時代(710年~)と言われています。
 
その時代の宮廷では、端午の節句に、菖蒲やよもぎを軒に挿し、臣下の人々は菖蒲を冠に飾ったり、菖蒲の葉で作った薬玉(くすだま)を柱に下げたりしました。

これは古来より菖蒲には、健康を保ち、邪気を祓(はら)う力があると信じられていたからです。

「菖蒲湯」はこうした流れから生まれた風習と考えられています。


兜を飾るのは虫干しのためだった?

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鎌倉(1185年)から室町(1336年~)時代の武家では、端午の時期、蔵から鎧や兜を出して、家の中に飾る習慣がありました。

これは梅雨の目前に風を通し、虫干しと手入れをするためで、端午の節句に兜や弓が飾られるのは、こうした武家の習慣に由来していると言われています。

兜や甲冑は、武将にとって身を護る大事な装備。

五月人形の兜や甲冑には、「わが子を守ってくれるように」という願いが込められているのです。


こいのぼりはなぜ飾る?

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では、こいのぼりはなぜ飾られるようになったのでしょうか。それは、江戸時代(1603年~)の風習がきっかけでした。

江戸時代には、将軍に世継ぎが生まれると、城中にたくさんの「のぼり」や、作り物の槍、薙刀、兜などを飾りました。

民間でもこれをまねて、男の子が生まれると、のぼりに武者絵などを大きく描いて、にぎやかに飾り立てたといいます。

こうした流れを受け、江戸の中期には町の人々が「こいのぼり」を考案し、それが現代に引き継がれることとなったのだといいます。


柏餅とちまきはなぜ食べる?初節句のメニューは?

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5月5日に、食べるものといえば、関東では「柏餅」、関西では「ちまき」ではないでしょうか。

関東で柏餅を食べるようになったのは、江戸時代中期頃からとされています。

丈夫で大きな柏の葉は、食べ物を盛ったり包んで蒸したりする器としての役割を持っていた他、枯葉となっても木から落ちず、新芽が芽吹くまで、葉に留まることから「柏の木には葉守(はもり)の神が宿る」と言われていました。

こうしたことから「子が生まれるまで親は生きる」「家系が途絶えない」「子孫繁栄」など、縁起物のよいものとして、柏餅を食べる風習が広まりました。

一方、関西では柏の木がなかったため、柏餅は根付かず、もともとのちまきを食べる風習が残りました。

ちまきの起源は、中国の古代詩人が、世をうれい、川に身を投げたことを悲しんだ民が、餅米を葉で包み、邪気を祓う五色の糸で縛って、その霊を慰めるために川に供えたのが始まりと言われています。

五色の糸「赤・青・黄・白・黒」は、災いを祓う色で、子どもの無病息災を願い、鯉のぼりの吹き流しの色としても、反映されています。

初節句には、柏餅、ちまきの他、ぶり(出世魚)、カツオ(勝つ男)、若竹汁(竹がすくすく育つことから)などがメニューとして選ばれることが多いようです。


兜は誰が買う?いつ出す?兜に関する疑問を解決

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こどもの日といえば、やはり「兜」を想像する人が多いでしょう。

そこで、ここでは兜はいつ出す?いつしまう?誰が買う?おさがりはいけないの?売ることはできるの?どんなタイプが人気なの?など、兜に関する疑問を解決していきます。


兜はいつ出す?いつしまう?

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兜を出す時期ですが、実は明確な決まりはありません。

ただ、春分の日(3月21日)を過ぎた頃から、遅くとも4月中旬頃までに飾る人が多いようです。

大切なのは毎年飾ること。毎年飾ることで、わが子に対する家族の祈りを新たにすることができます。

なお、節句は季節の行事ですから、それが過ぎたらなるべく早くしまうのが良いとされています。

ほこりなどをはらい、5月中頃までのお天気のよい日を選んでしまいましょう。これは、こいのぼりも同様です。


兜は誰が買う?お返しは?

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初節句に飾る兜や五月人形は、かつては妻側の実家から贈るのが普通でした。

これは嫁ぎ先で肩身の狭い思いをしないよう、妻側の両親が気を使ったからなどとも言われます。

しかし、現在では可愛いお孫さんのために、夫側が購入したり、両家で折半することもありますから、誰が買うべきかという決まりはないようです。

仲人さんや親戚、友人は、金太郎や桃太郎などの人形や、こいのぼりを贈るのが一般的です。

初節句のお返しは、お祝いの日から1週間以内を目安に贈りましょう。

子どもの名前で「内祝」としてください。内祝いには、身内におめでたいことがあったとき、喜びをおすそ分けするという意味があります。

おすそわけの品にはちまきを使うのが一般的ですが、お赤飯や紅白の角砂糖でも良いでしょう。

お礼の手紙と、赤ちゃんのスナップ写真をつけて贈れば、赤ちゃんの成長ぶりが伝わり喜ばれますよ。


兜のおさがりはいけないの?

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基本的に兜・人形は、人の厄を「身代わり」「願いを背負う」ものなので、1人1人に用意するのが理想です。

スペースの都合でいくつも飾れないときは、小ぶりの五月人形などを次の子の分として用意しても良いでしょう。


兜を売ることはできる?

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子どもが成人・独立して、兜が不用になり、売ることを考えたことがある方もいらっしゃるかもしれません。

結論から言うと、リサイクルショップなどで普通に買い取ってもらうことはできます。

ただ、わが子の身代わりとして役目を終えた兜を、そのまま売るのは気が咎めるという方には、人形供養という方法もあります。

「人形感謝祭」「人形供養」は、全国各地の社寺で行われています。


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兜がまだ新しく、処分するのがしのびないというときには、途上国などで再利用してもらうという方法もあります。

こちらはきちんと供養した後、必要としている子どもたちのもとへ送られることになります。

供養などに必要な金額は、兜のサイズなどによっても異なりますので、ご確認ください。


今どき人気の兜って?

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それでは、最近はどのような兜が人気なのでしょうか?

昨今は住宅事情などから小ぶりなものが人気だといいます。また戦国ブームで「武将タイプ」にも注目が集まっているとか。

さっそく人気の兜をいくつかチェックしていきましょう。


人気の武将タイプ:鎧飾り ケース入り 伊達政宗


10号サイズの伊達政宗の兜、ケース入りです。コンパクトなサイズで、マンション住まいの方に人気。

人気の武将タイプです。

サイズ:間口43cm 奥行き30cm 高さ38cm(外寸)
色:シルバー
Amazon参考価格:28,980円


今年初節句なので、こちらの商品を購入させていただきました。商品の出来栄えが凄くてきっと息子も喜んでくれると思います。また、配送も綺麗に梱包されていてなおかつ友引や大安とかへの配慮がありがたく、廻りの方々が共に祝って戴けた感じが特にありがたく感じました。

置く場所を選ばない:ミニ 兜 兜飾り 幅18cm ポストカード付き


シックな色合いの中にも華やかさがある二段飾りの五月人形セット。コンパクトサイズなので場所をとりません。

製作した「結納屋 長生堂」は創業80年余の結納・伝統工芸品の専門店です。

サイズ:横幅18cm 奥行15cm 高さ15cm
素 材:陶器
セット内容:兜飾り一式・屏風・飾り台・箱入り
Amazon参考価格:5,100円


大きいのは出すのも片付けるのも面倒。玄関内の靴箱の上に飾れるこのサイズ、陶器で安っぽくない質感、とても良いです。

実際にかぶれる:着用収納兜 上杉謙信公 お手入れセット&陣羽織付き


実際に3歳~5歳くらいの子どもがかぶれる上杉謙信モデルの兜です。

立札に子どもの名前と生年月日が入れられるので、プレゼントにもぴったりです。

サイズ:間口(横幅)60cm 奥行45cm 高さ88cm
Amazon参考価格:49,800円


孫の初節句に送りました。とても喜んでくれました。陣羽織はちょっと小さいかなと思いましたが、日の丸入りの鉢巻きが入っていたのにはびっくりしました。お陰様で鉢巻きをした写真も送ってくれました。有難うございました。

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ここまで、こどもの日と兜について、お伝えしてきましたがいかがでしたか?

年に一度のこどもの日、あまり気負わず、我が家流のスタイルで素敵な思い出を作ってくださいね。


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