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公開 2019年03月27日  

学校でも堂々としてOK!家族で「うんこ会議」のススメ

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ドリルが爆発的ヒットしたように小学生はうんこが大好き。「うんこ」という言葉だけで何時間でも笑い転げるくせに、「学校でうんこをする」ということになると途端に声が小さくなりませんか。半数以上の子どもが学校での排便を我慢しているという調査結果もあるようです。今回は我が家で繰り広げられる「うんこ会議」についてお伝えいたします。

出典:http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10276000337

小学校あるある「なぜ、こんなところにうんこが!?」の怪



「たいへんなことがおこったよ…校庭にうんこがあったんだよ!」

…きたな、と思いました。

「教室に犬が入ってくる」
「窓ガラスに鳥が突進してくる」
などに並ぶ歴史的小学校あるある「奇怪な場所にうんこがあった」をついに次男も体験したようです。

1学年下の2年生が、昼休みに乾燥したカラカラのうんこを手袋の上に乗せて騒いでいたと言うのです。

「あれは多分、犬のうんこだと思うんだよ」

犬のものかどうかっていうところじゃなく、そんなものを手にのせるってどうなの?…などと話していたら、帰宅した長男が対抗してきました。

「おれなんか個室トイレのドア手前にうんこが落ちてたの見たことあるからね。あれは完全に人間のだよ」

そりゃ、人間のでしょうね。しかも“間に合わなかった”人間のね。

そこからいっきに話題は“間に合わない問題”へシフトしました。

小さくなっても大きくなっても頭脳は同じ!名探偵たちのうんこ推理



「個室の入り口手前、ってことはそこまできてたのに…間に合わなかったってことでしょ」(長男)

「でも手前ってへんじゃない? ドアしめないでお尻を出したってこと? 急ぎすぎたの?」(次男)

「個室の中の便器じゃないとこ、ならまだ話も分かるけど…」(私)

「そこなんだよ、どういう体勢?て話だよね」(長男)

うんこ事件への猛烈な推理が止まりません。

そうです、小学生はこんなにも「うんこ」に魅了されているのに、いざ学校で「うんこをする」となればギリギリまで我慢し、そして数年に一度の頻度で「へんなところにうんこ事件」を繰り広げるわけです。

そこへ至るまでのストーリーは様々あるにせよ、動機は一緒ではないかと思うのです。

うんこを我慢した。そして間に合わなかった。

迷宮なしの名探偵じゃないですが、真実はひとつだと思いませんか?

調査から分かる小学生の便秘問題



住宅設備メーカーのLIXILが2013年に発表した『学校でのトイレに関する調査』(対象:小1〜高3)によると
「学校での排便」について

「特に我慢ぜずしたい時にする」が47%、
「どうしても我慢できない時だけする」が44%、
「絶対にしない」が9%で、

過半数の子どもが学校でのうんちを我慢している事実が浮き彫りに。

また医薬品メーカーの小林製薬が発表した2016年の調査では

「学校でうんちをしない」と答えた子どもが全体の31%。

男女別で見ると、女子では23%、男子では39%と、男子が女子に比べて16%も高い数値が出ています。

実は『小1の壁』の中に「学校でのトイレ問題」もあるのではないかと感じている私。

先ほどの調査によると、学校の大便器のいまだ半数以上が和式とのこと。

幼稚園や保育園ではほとんど洋式トイレだったのに、小学校に上がると和式を使わざるをえない状況です

ちなみにうちの息子たちが通う小学校の男子トイレを聞いたところ、4つある個室大便器のうち洋式はたった1つとのことで、「そこはいつも人気がある」とのこと。

さらにNPO法人・日本トイレ研究所からは、小学生の6人に1人(16.6%)が便秘状態、3人に1人(37.3%)が便秘状態・便秘予備軍な上、便秘の小学生の47.2%は誰にも相談したことがないという切ない報告も出ています。

学校での排便の我慢が便秘の要因のひとつであることは想像に難くありません。

うんこは腸からの手紙。もっとうんこをオープンに!のうんこ会議



我が家でも長男が低学年の頃は血相を変えて帰宅し、猛ダッシュでトイレへ駆け込むことが何度もありました。

そこでなんとなく始まったのが、うんこのことについて家族で率直に話し合う「うんこ会議」。学校での珍事件報告もその延長というわけです。

たとえば、なんで学校で我慢するの?

「臭いと恥ずかしい」→「間に合わないともっと恥ずかしくない?」

「うんちバレたくない」→「世の中にうんちしない人間なんている?」

「短い休み時間じゃ間に合わない」→「先生にちゃんと理由を話せば大丈夫」

学校での排便をためらう理由はいくらでも出てくるので、親子でひとつずつ解決策を考えています。

次男もいっちょ前に意見をのべたりしていました。

そして、毎朝、家での排便を習慣化すれば、学校でうんちに行かなくてすむのでは?という結論に達しました。

トイレ使用で喧嘩しないため、月、水、金が次男、火、木、土は長男がトイレ優先権を持つというルールもできました。

食事中はトイレを想像させる言葉は使わない、というマナーはいつの日からか定番となり、

「お先にお手洗い失礼します」

などといって席を立ちます。

「お花つみに行ってまいります、ていう言い方もあるらしいよ」(長男)

「昔は、かわや、って言ったんでしょ」(次男)

「うんこは腸からの手紙なんだって」(長男)

など、トイレやうんこにまつわる会議も回を重ねれば、いろんな教養の花が開くようです。

人間の生理現象を前向きにとらえ、身体的にも精神的にも健康な排便習慣を持ってもらうためには「うんこ」というパワーワードのポテンシャルを利用しない手はありません。

親子でゲラゲラ笑いながらも、本来のうんこの姿を一緒に探してみませんか。

「便秘を誰にも相談したことがない小学生」などいなくなることを願うばかりです。

※ この記事は2024年04月08日に再公開された記事です。

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