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公開 2018年11月12日  

「なんとかなるでしょ!」そう思っていた“2度目”の帝王切開の落とし穴<投稿コンテストNo.78>

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あなたも他人事ではない?とめ子さんの二度目の帝王切開での出産体験談です。


>【第一話】から読む


私の2度目の帝王切開による出産のおはなしです。


私は1度目の出産が縦切開の帝王切開だったので、2度目の出産も普通分娩の選択肢は無く予定帝王切開でした。

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「1度経験しているから、同じでしょう」

と、入院前日まで私は本当に余裕ぶっこいていました。

でも、いざ入院してみると……。
病院は前回と同じで、手術全体の流れも同じなのですが、色々な事が少しずつ違っていくのです。

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まず絶食開始時間。

手術の時間は前回も今回も15時。

前回は便秘していないようなら夕食は食べても平気だったのに今回は前日夜から絶食。

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絶食開始時間はとても重要……。

術後暫くは水を飲むのでさえ管理されてしまいますからね。


朝を迎え、手術の準備が始まります。

手術室へ移動しスルスルと産褥ショーツ1枚にされ、背中を海老の様に丸め、1本目の麻酔を打ち、2本目 硬膜外麻酔の針を入れて貰うのですが、ここから段々と、これから針を刺される事やお腹を切られる事を思い出し緊張し始めてしまいます。

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緊張で強張っているせいか針が上手く刺さらない……

背骨の間に針がウズウズと動く感覚と痛み……

ここでしっかりと違和感を感じない所に刺して貰わないと、これからの手術に恐くて進めない……!!

何度かトライして貰い、やっと手術台へ。

そこでしっかりと麻酔が効いているかどうか、冷たいガーゼを脚やお腹に当てていき感覚があるかないかの確認をするのですが

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なんとお腹まで麻酔がほんのり効いていないではありませんか。

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これで安心だ。

いざ切られて「微妙に痛い」なんて事があったら発狂してしまうかもしれなかった。


無事麻酔が効いたところでさあ切開!

切られている感覚はありません。

が、これは何とも説明しづらいのですが、感覚が『無い』訳ではないんです。

赤ちゃんを出す為にお腹をグイグイと押される感覚。

赤ちゃんが生まれた瞬間にお腹がフワッと軽くなる感覚。


…息子が生まれました……!!

1度目は、身体から赤ちゃんが取り出されたんだと分かり、産声が聞こえた瞬間に生まれた事の感動、と手術の山を越えた安心感とで号泣しました。

2度目は「今、お腹を切られている!!」という恐怖が強かったせいか、赤ちゃんが取り出され、諸々の処置が終わり、元気な男の子ですよとお顔を見せて貰って初めて感動の涙がでました。

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そして切開したお腹を縫合して貰います。

この時点で全身麻酔に切り替えて貰うのですが、全身麻酔と言ってもスッと意識を失うようなものではありません。

前回はステープラーによる縫合で、15分程で終わったのですが、今回は私のケロイド体質を考慮して溶ける糸での縫合をお願いしていました。

痛みは無いとは言っても、意識がある状態でお腹を縫って貰うのはすごい体験でした。

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ほんの少しの切開のはずなのにおへそまで切られているような感覚…。

内臓がグイグイ引っ張られているような感覚…。

これがまた、手術を受けているだけなのにとても疲れるんですよ……。

正確な時間は覚えていませんが1時間以上はかかったかと。

病室へ戻る頃にはヘロヘロで、夫に無事生まれた事を電話報告するも上手く喋れていませんでした。

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隣で眠る赤ちゃんを見て改めて、生まれた喜びと終わった安心を感じました。

何も分からない状態で受けた1度目の帝王切開よりも、色々分かっている状態で油断して受けた2度目の帝王切開は、ハプニングや変更があり大変だったという思い出です。

術中が違えば、入院生活や術後の経過もかなり違いました。

同じ病院で同じ人間が受けた手術でこれだけ違うのですから。

お産は本当に十人十色なのだろうな……と感じました。



ライター:とめ子


※ この記事は2024年04月11日に再公開された記事です。

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連載「第一回 記事投稿コンテスト 『出産』」 #78
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