日本人より「もっと日本人」地球の反対側にある「日本人の学校」レポートvol,5

ここはブラジル最大の都市サンパウロ。

人口は1100万人を超え、ブラジルで最大というだけでなく、南半球全体でも最大というメガシティです。

上の写真を見る限りでは、至って普通の大都市といった感じですよね。この写真はサンパウロの中心部で、政治経済の中核といった場所です。道路も綺麗に舗装されており、高層ビルも多く、とても綺麗な街並みですよね。



しかしこのサンパウロ、一歩外れると大規模なスラムが広がっているんです。その規模は恐ろしいほどに大きく、見渡す限り一面に壊れかけたレンガ造りの家が広がっているのです。この国の貧富の格差を如実に物語っている光景ですね・・・。

さてさて、そんなサンパウロなのですが、僕はこの街にある日本人学校を訪れてきました。



しかし、まずもって驚いたのが、その立地です。なんと、サンパウロの中でも「用がなければ決して近付かないように」と言われている、ちょっと危険な地区にその学校はあるのです・・・！

そんな地区にあるので、まず学校に入るのが大変でした！



不審者ではないか、入る前に厳重なチェックをされ、さらに学校内には銃を持った警備員が何人も常駐しているんです。なんせ学校のすぐ外には、スラム街と形容してしまってもいいような世界が広がっているのですから・・・そりゃ警備も厳重になりますよね・・・。

こんな書き方をしてしまうと、「いったい学校の中は大丈夫なの・・・？」と思われてしまった方もいるかもしれませんね。ですが、大丈夫です！学校の中は、至って平和な世界が広がっていました。



日本の教育課程で、日本から派遣された教員が授業を行っているわけですから、学校の中は日本の学校そのものなんです。教室から掲示物まで、本当に日本の学校そのものなんですよ！

サンパウロ日本人学校の生徒数は、小中学生全部合わせて252名。（2014年5月9日現在）

南米では最大規模の日本人学校なんです。

子どもたちの様子や授業も見学させていただきましたが、それはもうまさに日本そのもの！

日本から最も遠い場所にあるブラジルのサンパウロに、これほどまでに「日本」を感じさせてくれる学校があるなんて・・・。

なんだか勝手に嬉しくなってしまいました。

サンパウロ日本人学校は僕が初めて訪れた日本人学校だったのですが、その率直な感想としては・・・「まさに日本の学校そのまんま！」ということです。



日本の教育課程で日本人が運営しているのですから当然と言えば当然なのですが、本当に日本の学校そのままでした。

先生方もきめ細かく子どもたちの指導に当たっていましたし、子どもたちの笑顔も自然そのもの。緑も多く美しい環境の中で、子どもたちは落ち着いて学習できているのだな～と感じました。

直接的には日本人学校と関わりを持つ方は非常に少ないでしょう。



しかし、日本とは大きく異なる環境で学んできた子どもたちが多様な感覚を身に付けて、やがては他の多くの日本人と一緒に学んだり、仕事をしたりするわけです。ですから、海外の日本人学校のことを知っておくことは、教育に対する1つの教養として、非常に重要なことではないでしょうか。僕はそう思います。

ということで、次回も別の日本人学校をご紹介したいと思います！